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新しい仕事🧬🧪|インパクト投資inロンドン

ご無沙汰しています、ロンドンでインパクト投資の仕事をしているすずかです。
今年の9月に1年間のキャリアチェンジプログラムを卒業して、ついに新しい仕事を始めました。

プログラムの振り返り記事はまた今度投稿するとして、近況報告。

老舗チャリティーに新設されたインパクト投資チームに入ることになりました!

ヘッドが今年の夏にリクルーティングされて、私は初めてのチームメンバーの1人として入ることに。

どんな会社か

ガンを患った人をサポートするチャリティー。
英国で信頼されているブランドNo.1に選ばれており、私も英国で暮らす中でロゴは見かけたことがありました。
組織としての収入は昨年度GBP250m(約450億円)と、規模もさすが英国の老舗チャリティー。この98%が寄付や助成金で成り立っています。
(日本から来た私、三度見以上しました。英国の寄付文化恐るべし…)
日英の医療制度は大きく違うのでこのチャリティーの立ち位置を短く説明するのは難しいのですが、ガンになってもまずはここのサポートラインに相談したら必ず、情報、メンタル、金銭的にも何か助けてもらえる、と多くの英国民が思っているような組織です。

新設されたインパクト投資チーム


組織として転換期にあり、経済的に持続可能な組織となるため寄付に頼る今の姿から変わる必要がある、との新しい方針から出来た新しいインパクト投資のチーム。
まずはパイロット的に小規模に始めています。
多くのスタートアップに助成金を出す中で、投資のニーズもあることが見えたことがきっかけのようで。
長年に渡り多くの人の寄付のおかげで築いた社内の知見とネットワーク、ブランドを活用し、そこから組織としての収入を作る方法を試してみるものです。
言わずもがな、金銭的なリターンが上がった場合はチャリティーとして適切な使い方(がん患者の生活に寄与するスタートアップへの再投資なのか、はたまた伝統的なサポートライン等の運営費なのか)をします。

投資先はヘルスケア系のスタートアップ、特にガンに関する企業(早期発見、生活支援等。創薬除く)で、チケットサイズは大体£250k(約45百万円)。シードからシリーズAにもたまに入れてもらえるサイズ感です。

英国のがん患者にインパクトがあるスタートアップであれば英国企業との縛りなし。お心当たりのある組織があればぜひ連絡下さい!

なぜこの仕事に決めたのか


✔️チームの立ち上げフェーズで初のチームメンバーというポジション。
✔️スタートアップへのエクイティ投資の経験を積みたかった
✔️ヘルスケア✖️インパクト投資についてじっくり考えてみたかった
✔️給料や勤務時間の柔軟性等労働条件(大事。ロンドンの物価上昇は恐ろしいです…)

チャリティーで働くことに対する心理的な抵抗がなかったと言えば嘘になるのですが、リスペクトのある給与水準だと感じたので自分の中のイメージ論は一旦流すことに。

楽しみ


新ファンドの立ち上げメンバーとして、インプットを期待されていること。
ヘルスケアなら何でもインパクトがあるように一見みえるものの、こだわりを持った投資がどこまでできるか。どうやって評価するか。
チャリティーが立ち上がるファンドは英国でもまだ少なく、新しい挑戦ができること。

不安


ヘルスケアの知識や経験がないこと。
社内にがん専門の医師や看護師のチーム、がん患者やサバイバーからなるコミュニティ(lived experience group)など多くの専門のチームがいるとはいえ、周りの投資家もスタートアップもPhDホルダーばかりの世界。ヘルスケアのような専門性の高い世界で、萎縮しないように心がけるのが大変。
私はインパクト投資の専門家なんだ、と(専門家って言うのは烏滸がましすぎる…という自分の心の声と毎日格闘しながら)言い聞かせています。
英語で科学を勉強したことがなく、医療にかかったこともあまりないため、語彙力も英国医療システムの常識も圧倒的にビハインド。単語帳を作るところから再スタートです。

今日はこの辺りで。
ヘルスケア新人として、専門家の方がいたらお見苦しい点ばかりになりそうで不安ですが、よろしくお願いします。



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