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コンサルタントインタビュー(徳田 治子編)

こんにちは、縄文アソシエイツのnote担当です。今回は女性コンサルタントとして大活躍中の徳田治子のインタビューをお届します。

徳田 治子(Haruko Tokuda)
関西外国語大学卒業。マーケティングリサーチ会社インテージで消費財、耐久消費財、金融、サービス業などのマーケティング戦略、商品・事業開発、海外進出支援等に従事。その後、KPMGコンサルティングにてブランド経営戦略を実施。NPOで女性リーダー育成支援なども行う。新たな時代を勝ち抜く人財と企業との価値ある出会いを支援すべく、縄文アソシエイツに参画。

ーー前職までの経験を教えてください。
「仕事」ということを意識し始めたのは中学生の時です。父の仕事の関係で中学時代はジャカルタで過ごしました。これから発展していくエネルギー溢れるインドネシアで働く父の姿を見て、自分もグローバルな仕事をしてみたいと思うようになり、大学は外国語大学に進学しました。新卒で入社したのは化粧品メーカーです。就職活動の時、女性の感性を活かし、生き生きと活躍されている社員の方々を見て、一生働くことができる仕事だと思い、化粧品メーカーの海外事業部に応募しました。
 
入社後2年間は「海外事業部」に配属となりました。貿易実務や海外の現地美容部員への教育、また海外向けの商品開発にも携わりました。その後、会社の戦略を考える「戦略部」に異動。全く意図せず辞令がおりましたので、入社3年目の女性に何をさせるのだろうと正直驚きました。

戦略部の部長に挨拶に行った日のことです。部長は鬼のような黒い顔で、大きな鼻の穴から大きな鼻息をフン!と吹きながら、こうおっしゃいました。「君の仕事は与えられたことをやるのではなく、世の中変化を理解しながら、会社にとって何が必要か考え、新たなビジネスを生み出すことだよ。」と。その時の私にとっては目からウロコの話です。この時かけていただいた言葉は、今でも心の中に残っていますし、この部長のことを最も尊敬しています。

戦略部で最初に与えられたテーマは、ビジネスモデル特許を考えること。何もないところからアイデアを出し、形にしていくことは初めての経験でした。その産みの苦しみの中で着目したのが、当時普及が始まったiモードです。一日歩いた歩数と日中摂取した食事を撮影することでカロリー計算をし、夕食のダイエットメニューを提案してくれるサービスでビジネス特許を取りました。「歩いて・食べて・ベスプロポ」(=ベストプロポーション)というネーミングです。実は、当時同じような特許を大手電機メーカーも取得しており、私のような若手女性社員のアイデアであっても、大手企業でも通じる特許になるのだな、と思ったことを覚えています。
 
戦略部ではとても多くのことを学び、今後のキャリアを考える上で大きな転機となりました。その一つが、マーケティング協会主催の研修に参加したことです。商品開発や広告戦略などの視点が必要になり、学んだマーケティングですが、その面白さ惹かれ、国内№1のマーケティングリサーチ会社、インテージの面接を受けることにしました。そこでは化粧品会社1社の戦略だけでなく、他の化粧品会社や食品・飲料メーカーの戦略にも携わることができる、マーケティングの視座が広がる!そう思い、転職することを決めました。

インテージでは、主に消費財メーカー向けに商品コンセプト開発、新製品発売後の需要予測、広告の効果分析などマーケティング施策の支援活動に携わり、入社5年目には課長に昇格。十数名のメンバーのマネジメントも経験しました。また、グループでコンサルティング会社立ち上げの際、上司に声をかけてもらい、役員として出向。主に日系企業の海外進出支援に携わりました。アジアパシフィック本社のあったタイをはじめ、東南アジア、アメリカ東海岸・西海岸などの現地社員と仕事をし、とても充実した日々でした。しかし、社長が退任するタイミングでコンサルティング会社が本社に吸収されることになったため、コンサルティングの仕事を続けたく、KPMGコンサルティングに転職。そこでブランド戦略や経営戦略の仕事に携わりました。

ーー縄文アソシエイツに転職するきっかけは何だったのでしょうか?
縄文アソシエイツとは、KPMGコンサルティングに在籍していた時に、候補者の一人としてお会いしました。本当はある企業への転職を相談していたのですが、「うちのコンサルタントになってみませんか?」とお誘いいただいたことがきっかけです。
これまでの仕事とは異なるものの、本業と併行して参画していた女性リーダー育成支援のNPO法人Japan women innovative network (J-win)での活動や、デールカーネギーコーチのリーダシッププログラムで培った経験から、人と人との繋がりを紡ぐことに関心をもち、入社を決意しました。

ーー縄文アソシエイツではどんな仕事をしていますか?
現在は、主に日系の大手製造業を担当しています。企業の経営者に日々の経営課題をお聞きしながら、課題解決できる人材のご紹介や、経営者の一番の悩みである、次世代後継者選びの支援(エグゼクティブコーチング)を実施しています。
 
自分と同世代である40~50代の団塊ジュニアは、キャリアにおいて悩みを抱えている方が多いと感じています。50代後半~60代は、日本の古き良き終身雇用制度やメンバーシップ型の組織で働いた世代。一方、20~30代は、学生の頃から起業したり副業をするなど、一つの組織の中で働き続けることにとらわれず、自身のキャリアを自由に考えている世代。その間である40~50代前半は、狭間であるからこそ悩みが多いようです。メンバーシップ型からジョブ型に変わる中で、これからはセルフキャリアを推進する人がもっと増えていくことでしょう。今は特にキャリアに悩んでいる40~50代の候補者と企業様の間を繋ぐことに、とてもやりがいを感じています。

ーーヘッドハンターとして、得意な業界、得意な職種などがあれば教えてください。
私自身が女性ということもあり、女性幹部職や社外取締役の相談を受ける機会が多いですね。先に紹介したNPOでの女性のネットワークなどを活用し、日系企業へ役員候補として女性の部長職をご紹介しています。特に優秀な女性は経験したことがないチャレンジに対して尻込みするケースがみられます。そのため、女性の役員の輩出、女性社外取締役として活躍していける人を増やしていけるよう、ポテンシャル高い女性幹部の背中を押すご支援を強化していきたいと考えています。

ーー今まで関わったサーチの中で、印象深い案件、出来事はありますか?
日本の大手エレクトロニクスメーカーにご紹介した女性サスティナビリティ部長です。この方から先日「役員に昇格した」と喜びのメッセージが届きました。この女性は前職で50代を迎える中、部長からなかなか昇格できず、旧態依然の組織で働くことに悩まれていました。初めての転職であったこともあり、1年以上時間をかけてクライアントと彼女の間に入って面談を進めてきた方でしたので、決まった時は一緒に喜びあいました。
 
転職後ご活躍できるかどうかは、転職後の彼女/彼を受け入れる体制が整っているか?がとても大事です。組織の受け入れ体制が会社のトップと握れているか、直属の上司や周囲の理解を十分得られているか。クライアントの人事担当と時間をかけて確認するよう心がけています。

ーー話は変わりますが、休日の過ごし方を教えてください。
休日は自分の内面と向き合う時間にしています。週に2回ホットヨガで汗を流して体をリセットしたり、友人とゴルフに行ったり、読書に没頭したりと、オンオフをしっかり分けて過ごすようにしています。

ーー最後に、インタビューを読む方にメッセージをお願いします。
“人生100年時代” といわれる中で、キャリアの選択肢も増えてきています。今いる会社のキャリアがゴールだと考える必要はありません。やりがいを感じているものを伸ばし、社会貢献し続けていくことができる時代です。私はこれからも、やりたいことを実現していける「活き活きキャリア」を支援したいと思います。人の原動力である「ワクワク」する心を大切に、かけがえのない人生を豊かにしていきましょう。

ーーインタビュー、ありがとうございました!
ありがとうございました。


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