フランスの作家ネルヴァル

ネルヴァルと言えば、「火の娘たち」だ。
ネルヴァルはドイツ語翻訳にも長けていた。
プルーストに夢の中の夢、という表現をされている。
その幻惑的な小説、詩に私も少なからず影響された。

ネルヴァルの詩人としての才覚は凄まじい。
アルテミス、という詩は美しい。またシルヴィーという小説も。

「王者であることにもはや恐れを抱かなくなった」
小説の一節にそんな言葉があった。
もしかしたら精神病的なのかもしれない。

ネルヴァルは最後首を吊って死んだ。
精神的危機が何度も訪れていた。
才能ある作家がどうして自死を選ぶのか。
日本では三島、太宰、川端も自死を選んでいる。
純文学はよもやすると、精神をむしばむものかもしれない。
それでも純文学に魅了される人がいるのも事実だ。

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