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糸まり教室

息子が小学4年の時、担任の先生から学校の週一回の「手芸クラブ」の講師をしてくれないかと相談されました。
その担任の先生は、息子が2年の時も担任で、
家庭訪問の時、私の糸まりを見ていたので、オファーが来たのでした。
小学校のクラブは、高学年だけにあるもので、「手芸クラブ」の顧問をしていた担任の先生が思いついたようでした。
教えた事が無かったのですが、押し切られて引き受ける事になりました。

子供達なので、初心者でもできる様に、刺繍糸で、普通の25番では無くて、一本になっている5番の太い刺繍糸で、簡単に出来る「糸まり」を考えました。また、あまり、針を何度も刺さなくて済む糸をぐるぐる巻く作り方にしました。
後、土台のまりから作らせたいと、先生は言っていたのですが、大人でも出来ない人がいる事を考えて、私が全部作っていく事にしました。
人数は40人で、男の子は2人だけでした。

前紹介した様に、子供達にも黒板に描いて説明して、土台のまりを皆んなに配りました。糸も好きな色を選ばせて、いざ、持って来てもらった裁縫道具を開けさせて針を出させた時。

なんと、針も糸も持った事のない子が沢山いたのです。
小学4年から家庭科があり、裁縫道具も買ったばかり、そして、この「手芸クラブ」は4年生
が多かったのです。
まず、針に糸を通す所から教えなくてはなりませんでした。
刺繍糸を太めにした為に、針に通せない人が多くて、裁縫道具の中の針金でてきている糸通しを使わせるも、無理に引っ張り糸通しを壊す子が続出してしまいました💦
(糸を斜めに切って、唾つけて通すのが一番でした。)

一人ひとり見て周り針に糸を通すという初歩的な事をまず教えました。
幸い、糸まりは「玉結び」がいりません。
しかし、そこにも罠が、、、
糸を引っこ抜いてしまって、上手く出来ない子が続出したのです。
上手い子はどんどん出来るのですが、差が開くばかりでした。

6等分にします。
糸をぐるぐる回して作っていきます。
こういう出来上がりになるまりを作らせました。

一応、出来ない子もいるので、私の所に聞きに来る様にしました。
それで、長ーーい列が出来て、フォローに入っていた先生も子供達の間をぐるぐる回っていました。
今、説明した子が、聞いたすぐ側からまた並んでいる場合もあって、結局、ほぼ、私が作ってあげた子も何人かいました。

結局、一ヶ月の教室で、出来上がるはずだったのに、二ヶ月も掛かってしまいました。
人に何かを教えるってとても難しい事だと、考えさせられました。

その後、夏休みの自由課題で一人、おばあちゃんと作った。と、糸まりを作って提出した子がいました。
その子は、今、洋服関係の仕事で、縫ったりしているそうです。手芸が好きだったんですね。
少しは役に立ったのかな?と思える出来事でした。

「手芸クラブ」の皆んなから手紙ももらって
嬉しくて、手紙は宝物になりました。

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