未来予想 her side

「久しぶり!」
「え?」
「覚えていないか…。幼稚園の頃以来だしね。」
「あ!久しぶりですね。」
じっと見つめてしまっても、困るだろうな。はっきりと覚えているってバレたら引かれるかな。彼から声をかけてもらったのはあの時以来。

「いつか結婚しようね」
まだ私は3歳。彼は5歳。この言葉を大切に心の中にしまっている。彼はきっと覚えていないだろうし、そんなに考えて言った言葉でもないだろうし、ずっとずっと前のこと。でも、彼を見ると緊張して、覚えていないように装ってしまう。

ねえねえ、再会って実は今日が十何年ぶりではないよ。
何度か、私はあなたを見かけて、「あ…」って思っても、何もできなかった。そして今も、すでにうつむいてあなたの顔なんて見れていない。


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忘れられない恋物語

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