【覚書】ブラッド・バード監督『トゥモローランド』(Tomorrowland, 2015)
「映画『トゥモローランド』は「未来を修復する」ために自分自身の意志で努力する「震える=活気に満ちた(vibrant)」存在としてアテナを登場させ、人間とポストヒューマン(テクノロジー)との肯定的な「もつれ(entanglement)」、即ちパートナーシップを描き、人間と「自然」、「世
界」との関係を問い直す(Telotte)」。
本作のオーディオ・アニマトロニクス、アテネは、同じディズニー映画の 『トロン:レガシー』(2010)のISOクオラ(女性として擬人化されたアルゴリズム)をも想起させる。設計者(アーキテクト)の意図を超えて出る計算式(アルゴリズム)は、映画のなかで、たいてい女性の姿を取っており(『シュガーラッシュ オンライン』[2011])、さもなければアフリカ系の男性がその役を演じている(『スペース・プレイヤーズ』[2018])。アーキテクトがほとんど常に白人男性であるのと、それは対照的である。
出典:Telotte, Jay P., “The Self in Tomorrowland” in Robot Ecology and the Science Fiction Film, New York/London: Routledge, 2018 (First published 2016), pp. 85-95.
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