『土を喰らう十二ヵ月』映画review
この映画、まずはページにとんでほしい!おすすめ度が高いと断言します。
主演:沢田研二 松たか子
監督・脚本:中江裕司 原案:水上勉
料理:土井善晴
東京新聞映画賞 受賞
たまったまやっていた映画に当日いくことを決めました。
ポスター一つ見て、これはみるしかないと直感が訴えかけてきた。
そのまま上映場所にいってチケットを買って席にスタンバった。
わくわくの音楽から始まったけど、それは静かな日常をかたどった映画。
季節と共に食が移ろい、畑の野菜や山のキノコを料理しながら、共に生きる。
人間って生活って本来こうなのか、と原点回帰する気持ちに浸る。
はぁーとため息をつくような、料理のてまひまとそこへの不思議な気持ち。
その正体は今の私たちの生活がどれだけ「不自然」なものか。
パックに入れられた肉魚を買い、袋に入った精米を食べる。
野菜は小分けにされてきれいなものだけをいただく。
そんなひとつひとつの口にするものが当たり前になっている。
この映画は、それを感謝しろというニュアンスでは決してない。
そこは誤解しないでほしい。
わたしがそれを感じ取っただけで、時の流れを感じる静けさや
ものかきとしてド田舎で暮らす一人の男性の生涯 みたいなものを
感じる作品でもある。
大きなアクシデントなどはなく、ただただゆるやかにゆっくりと
ストーリーが進むから、大人向けかもしれない。
この映画から感じ取れることは無限大で、ぜひいろんな人の解釈だったり
感じたことを聞いてみたいとも思う。
と同時に、自分がこの映画から感じ取ったことを心に秘めておきたい
その気持ちを大事にしたいという思いにも駆られる。
上手く伝わったかどうだか、そんな映画です。
私は自分で選んで田舎に越してきました。だから、この主人公の生き方は
極みだな~とポジティブに捉えます。もちろん精進料理で過ごしたいなんて
思わないけれど、ひとつの生き方として肯定していて、だからすんなりとこの映画を好きといえるのだろうなぁと自分を振り返るきっかけにもなりました。たべることがこの大地とつながっている、そんなメッセージかな。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?