シェアハウス・ロック0919

【Live】酷暑の総括

「まだ酷暑は続いているぞ」とおっしゃるかもしれないが、この夏の酷暑を総括する。まあ、原始心性みたいなもんだな。酷暑退散、怨霊平癒、失笑報告、総裁選挙。
 現在、9月18日の午前10時。外気温は33℃である。セミは、一匹も鳴いていない。体感から言えば、セミが鳴いていないのはおかしいのだが、彼らは今年分の仕事は済ませてしまったのだろう。まあ、人間の季節感に合わせる義理など、彼らにはないもんな。
 セミも、トンボも、チョウも、今年はどことなくおかしかったが、植物のおかしさには比ぶべくもない。そもそも、6月ごろのツツジの咲きようが異常だった。バス通りの生垣全体が花になっていた。あれが酷暑の予兆であるならば、ツツジの諸君には、そのあとの気候がわかることになる。まあ、わかっても不思議はないような気もする。たぶん、人間は、あらゆる生物のなかで、こういうことが一番わからないような気がする。
 植物に詳しい人であれば、微細に異変を語れるのだろうが、植物のおかしさも相当なものだった。まず、猖獗を極めるイタドリが、今年はあまり元気がなかった。正確に言えば、他の植物が元気になった分、相対的に元気がないように見えた。
 テッポウユリがあちらこちらで咲いた。行動範囲では、毎年どこに咲くかはだいたい把握しているつもりだったが、「えっ、こんなとこにあったっけ?」というのがずい分あった。感じで言うと、例年の倍近く咲いた。自然状態では、これは相当異常なことだと思う。
 エンジュ(マメ科)は、街路樹として植えられているのだが、実が相当に生った。と言うよりも、去年までもし生っていたとしても、気が付かない程度にしか生っていなかったのである。
 ちょっと変形の枝豆のような鞘に入った実である。カラスや小鳥などが好みそうな姿かっこうであるが、誰も食べない。実際に不味いのか、食性としてなじみがないので警戒しているのか。
 さて、どん尻に控えしは、メダカの諸君である。
 まず、諸君にあやまらなければならないのだが、今年は新生児を200~300匹殺してしまった。八王子に来て8年、その前の2年で10年メダカを飼ってきた経験で初の体験である。
 ただ、原因は水温が35℃を超えたことによると明白なので、あとは対処だけである。畏友その1から、やや小さ目の火鉢をもらえることになっているので、これを図書室におき、メダカの諸君には避暑地で夏を越えてもらうことがまず第一で、あと同程度の水槽がもう一個あれば、おそらく酷暑はしのげるはず。
 酷暑退散を祈願したので、今週末くらいには、リビングに避暑している連中を睡蓮鉢に移すつもりである。15匹残っているので、遺伝子レベルでの多型は保持できるはずだ。

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