新しいカレー【レカマヤジフ】@祐天寺
コーヒーと自家製パンがうまい【サイドウォークスタンド(記事こちら)】を後にし、三宿方面へ足を向け道なりに進んでいると、駐車場に置かれた看板が目に留まる。
Today’s Curryと書かれた看板に広東味噌、生胡椒、四川花山椒の文字。
店の名前は【レカマヤジフ(れかやまじふ)】。
ん?!ここって、以前より気になっていたザ・ペニンシュラ東京の広東料理【ヘイフンテラス】出身のシェフの店ではないか??
ちょうど開店準備をしていた店の方が外にいたので尋ねてみると、ランチはコース料理だけかと思ったが、どうやら単品でもカレーを味わえるとのこと。
店内は特別高級な雰囲気でもなく、少し殺風景にも感じるが、天井が高いからかゆったりとしている。
カウンター内にはずらりとスパイスが並び、こだわりを感じる。
ランチメニューはランチコースももちろん注文できるが、カレーも単品だけではなく、いろいろなカレーを味わうことができる2種、3種、4種のセットメニューもある。
カレーセットを注文すると、共通で、茶碗蒸しがでてくる。(コースメニューの茶碗蒸しとは内容が異なる。)
聖護院蕪と蒸し鶏の茶碗蒸し
運ばれると同時に八角などの中華系スパイスの香りがふわりと広がる。
なめらかでとろとろの茶碗蒸し。チキンもやわらか。角切りにされた聖護院蕪の苦味もアクセントに。
茶碗蒸しと一緒に生胡椒のオイル漬け(※)が出される。
※【レカマヤジフ】の母体はスリランカ産生胡椒を取り扱う生胡椒専門店
生胡椒のオイル漬けは香りが華やか。普段口にする胡椒よりも刺激がダイレクトに喉にくる。
今回、5種類すべてのカレーを味わってみたく、一つは2種セット、一つは3種セットで注文。
ちなみにライスは少なめ(130g)、普通(160g)、少し多め(200g)の3種から選ぶことができるので、2種は普通で3種は少し多めにしてみる。
カレーにはスリランカの朝食で食べられているというエッグホッパーがつく。こちら、カレーを乗せて包んで食べてもいいし、カレーの上に乗せて崩して食べてもよいとのことであった。
カレー2種セット:1500円
左)生胡椒とバターチキン
右)レモングラスと海老のビスク
生胡椒がたっぷりと乗ったバターチキンはいわゆるインドのバターチキンとは異なる。
たっぷりとかかった生胡椒が喉にカッと刺激をもたらす。
ルー自体はマイルドな味わいだが、塩漬けされた生胡椒がキリっと効いている。舌に感じる辛さはないけれど、汗じわり。
レモングラスと海老のビスクは海老の香りパッと広がる。そしてココナッツの香りもほんのりとあり。
後味にレモングラスの香りも広がるので、濃厚な味わいではあるが、スッキリさもある。組み合わせ的にタイカレーっぽいが、タイカレーとは違う印象。
カレーに添えられている赤水菜が酢漬けになっているので、味をリセットするのにいい仕事をしてくれる。
カレー3種セット:1800円
右)四川花山椒と干しエビ
中央)本日の限定カレー 海老芋と広東味噌のポークカレー
左)ラムとクミンのガパオ
四川花山椒と干しエビは四川花山椒のシビレは特になく、干し海老の香りが印象的。
海老芋と広東味噌のポークカレーは味噌が甘口なのか、甘さのあるルー。ゴロゴロっと入ったポークはやわらか。
ラムとクミンのガパオはラム臭ありなので、好みは分かれるとは思うが、弾力よく、うまい。
エッグホッパー、どう食べるのが正解なのかよくわからないが、卵なので味のしっかりとしたものが合うだろうと、一つは生胡椒とバターチキンを、一つはラムとクミンを合わせることに。
エッグホッパーは米粉をクレープのように薄生地を焼き、その上に卵を落とし、目玉焼きにしたものなので、白身だけとは違い、黄身を崩しても、生地からこぼれてくることはない。
米粉の生地で作っているので、ルーだけを乗せたほうがよりおいしいかもしれない。
5種とも全く印象の異なるカレーで、インドカレーでも欧風カレーでも、タイカレーでもなく、だからと言って、(干し海老のカレーは別として)特段中華要素が強いわけでもなく、オリジナリティあるカレーはきちんと素材のおいしさも感じるものであった。
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