Plaza De Mayoの成り立ち（日本語版）
5月広場の成り立ち
by Jose A.Napolitano
ブエノスアイレス観光局公認ツアーガイド
国立アベジャネーダ大学
「ブエノスアイレスに初めてきた旅行者に一番最初に案内する場所はどこか」と聞かれたら、「Plaza de Mayo」と迷わず答えます。
この広場は、1810年5月25日に起こった革命にちなんでPlaza de Mayo「五月広場」と名付けられました。この革命はスペインから独立するための第一歩となりました。
この地の始まりは。。。
1580年7月11日パラグアイからの遠征隊のリーダー ファン・デ・ガライが「ラ・トリニダット市とサンタ・マリア・デ・ロス・ブエノスアイレス港」を設立しました。これが、正確な位置が示された公式記録です。犯罪者を罰する為、誰からも見えるように縛り付けた幹、いわゆる権力の象徴である「正義の木」でさえ、公式に記録されています。
これ以前に1536年2月3日に作られたとされる最初の入植地は、飢餓や原住民の攻撃などを受け、5年しか存在せず、1541年には放棄されています。「最初の基礎」と呼ばれていますが、位置が不明で公式には記録されていません。
下の絵画は1910年Jose Maria Carbonero（スペイン人）によって描かれた「ブエノスアイレスの基礎」です。王家の旗と十字架の前にある「正義の木」の横で Juan de Garayが剣を高く揚げています。
領土を手に入れ、建国を表すものです。
ブエノスアイレスは港町であった為、当初は、中央広場は川のすくそばにありました。やがて新しい港の建設や生態系保護区の指定などにより、川は数キロメートル離れたところに移されました。
ブエノス・アイレス建国以来、この広場は「マヨール広場」と呼ばれ、街の社会生活の中心地になりました。
広場周辺にはカビルド（旧裁判所、刑務所、市庁舎）、当時絶大な権力を誇ったカトリック神殿のメトロポリタン大聖堂、要塞があります。市民権、宗教権、軍事権を3権を示す最も重要な建物が広場を囲むように構えていました。
また広場の東側には、市場があり、闘牛も行われており、プラザ・デ・フエルテやプラザ・デル・メルカドと呼ばれていました。
1583年のブエノスアイレス市の土地配分計画原図。
中央はPLAZA(広場）, 上にはCABILDO（市庁舎）とCARCEL（刑務所）、右にはIGLESIA MAYOR（教会）, 下にはFUERTE（要塞） と書かれています。（実際は、もっと下に建てられていたようです）
広場の西側（上側）はビクトリア広場と呼ばれ、また広場にはレコンキスタ通りやデフェンサ通りが続いています。
1806年、ブエノスアイレスはイギリスの侵略を受け、地元の民兵が街を奪還するまでの46日間、大英帝国の一部となりました。その後再び1807年に、イギリスはブエノスアイレスを征服しようとしました。しかし、その時はブエノスアイレスが防衛に成功しました。
これらの出来事によって、1806年以降、広場の西側はヴィクトリア広場と呼ばれ、レコンキスタ（征服）、デフェンサ（防衛）などが通りの名前について、これらはイギリス軍の侵略を思い出させるものとなっています。
アルゼンチンの子供たちは、これらの出来事を「イギリス軍の侵略」として小学校で勉強するそうです。
1810年5月25日、カビルドで街の有力者や裕福な隣人たちが参加する「公開議会」が開かれました。そしてこの日、スペイン王フェルナンド７世（ナポレオン・ボナパルトに捕らえられた王）が任命した総督に代わって、町の近隣住民で構成される政府を作ることを決定しました。
このことが、1816年に独立宣言で幕を閉じた革命の第一歩となりました。
フエルテ広場（Plaza del Fuerte)は、1811年の革命１周年に「5月25日広場」(25 de Mayo)と改名され、1884年からは「5月広場」(Plaza del Mayo)と呼ばれています。
手前に１９世紀に広場を分断したレコバの建物（市場として使われていた）。
左側（東側）はフエルテ広場（市場広場）
右側（西側）はビクトリア広場 カビルドの前に人々が集まっています。
現在も「5月広場」には国内でも重要な建物やモニュメントがあり、歴史的な出来事の目撃者となっています。
アルゼンチンでは5月25日は祝日となっています。
NOTO初心者の私、”スキ”、”フォロー”数が増える嬉しさ・楽しさをを実感中❣️ たった一つの ”スキ”がこんな幸せな気分を与えてくれるなんて知らなかった。。。 楽しみながら、アルゼンチンから情報を発信していきます！ よろしくお願いいたします。