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【道楽】続・『笑ってコラえてSP』でのヘボ新人Dにみる道楽

今週放送された『笑ってコラえてSP』のワンコーナーをコラムに取り上げたのですが、思いの外長くなってしまったので、「ウラヨミ編」「道楽編」に分けてお送りしたいと思います。
とても批判の多かったコーナーで、「時間の無駄だった」という声もあったようなのですが、そんな無駄だと言われるようなことから価値あるものを発見したので、後編の今回は、道楽視点でお送りしていきます!

前回のコラムはこちらから


見方を変えれば見えてくるものがある

前回のコラムで、表と裏について述べてきましたが、放送を見ているだけだったら、シャイアンを観てイライラしたり、バカにしたりしたのではないかと思いますが、それは表面的なだけであり、見方を変えて、表だけでなく裏、斜めから見ていくと、一概に彼を悪くは言えなくなりました。制作側からしたら、彼が優柔不断だった"せい"で、いらぬ批判を受けたり、もっと面白いものや、撮れ高の高いVTRにできたかもしれません。でも、裏から見れば、彼が優柔不断だった"おかげ"で、「オフィーリア20mg」という方まで、放送が実現した訳です。

仮に、最初の株tuberの方に着いて行ったら、ROIKIさんCHIAKIさんも、オフィーリア20mgさんも、私は一生知ることがなかったかもしれません。いや、おそらくそうでしょう。しかし、結果として、彼が優柔不断で決められなかったことで、この3人を知ることができました。そして、放送を観ていない方でこのコラムを読んでくれた方にも、知ってもらう機会になった訳です。

"せい"が"おかげ"に変わる

それは、優柔不断な彼だったからこそできたことです。表だけを見れば、マイナスイメージだったかもしれませんが、だからこそ生まれたものもあることを忘れてはいけません。

決して、優柔不断であることが素晴らしいとも、推奨するつもりもありません。ただ、シャイアンは、自分自身の姿を晒すことで、優柔不断であることや、自分で決められないこと、人に頼ってばばかりの姿を露呈してくれたおかげで、そうであることが望むべくもないことを見せてくれました。

「道楽」には、善も悪も役割でしかないので、どちらが素晴らしい、なんてことはありません。どちらも役割なだけであり、どちらも素晴らしいと認識しています。優柔不断であれ、なんていうつもりはありませんが、時として、優柔不断である方が良いことだってあり得ます。

出川さんに見る、シャイアンが輝く場所

シャイアンを見ていて、正直ディレクターには向かないなと思いましたが、彼は裏方よりも表舞台に立つ方が、活躍できるのではないかと思いました。芸人でも、決して面白いとは言えない人がいますが、そういう人にこそ、「ハプニング」などによって爆笑をかっさることがあり、笑いの神は微笑んだりします。すべり芸人、いじられ芸人と呼ばれる人が、そういう部類でしょう。ただ、それを突き詰めて行って、今大人気なのが、出川哲朗さんだったりします。彼は、すぐに噛んだり言い間違えたりして、決して面白いことをいうことは多くないですが(失礼)、そういう所や体を貼り続けていることで、それが出川さんの魅力になったりしています。昔は「嫌いな芸能人」でトップに君臨していたのが、今や冠番組を持ち、黄色い声援を送られるようになりました。

シャイアンにも出川さんと同じ匂いを感じるのです。あの性格では、そこ(裏方)では輝けない可能性が高いです。本人が望もうと、合わないことはあります。望まなくても、合うことはあります。
また出川さんを例にとりますが、出川さんは元々、ダウンタウンのようになりたかったんです。自らのネタで笑いを生み、MCを目指していました。若い頃の彼にとって、ハプニングでの笑いは、恥でしかありませんでした。昔は、そのプライドが丸見えだったので嫌われてはいたものの、おそらくいつからか、それを受け入れ、それこそが自分の魅力だと受け入れられたからこそ、今の出川さんになったんだと思います。

そうなると、不思議と昔の出川さんっぽさが出ても、嫌な気がしないんですよ。それも笑えてしまうんです。つまり、出川さんが受け入れてしまったから、そのように世界が変わったんだと思います。自分や世界を変えようとするのではなく、受け入れさえすればいい。それができれば、結果的に、自分も世界も、自分が望んだ姿に変わっているんだと思います。

それが、「道楽的な生き方」でもあります。

私も、「道楽家」と明確に認識してから、ウラヨミも深まったり、見える世界が変わってきました。自分が変わったから世界の見え方が変わり、自分に対しての対応や人間関係も変わってきました。

どんな人間関係も、受身なものではなく、実は自分自身が作り出しているんだなと実感しています。私としては、このスタンスで物事を見ていくし、発信もしていきます。それで、皆さんに何かが残れば良いなと思います。

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