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カッコいい俳句を詠みたいんじゃ!

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ろくでなしと呼ばれた男の俳句修行日記全50本。ボクはなぜ俳句を詠むのか・・・このヘンテコな難問に迫る!
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#季語

季語のはたらき|俳句修行日記

 次の記事のテーマを決めるから、俳句を詠めと師匠が言う。「ぱわ原に馬しか見るものなかりけ…

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季重なりのこと|俳句修行日記

 昨夜、師匠が帰ってからデスクで寝てしもて、出てきた師匠に「何ねこんどんのじゃ」と小突か…

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切れとは何か|俳句修行日記

 上達しない俳句を嘆いていると、「おまえの問題はキレにある」という。「キレとは何ですか」…

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運命をなぞる景色|俳句修行日記

 最近は、道端で猫を見かけることがない。聞くと、「外は危険がいっぱいじゃから、みんな家ネ…

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五七五と言霊の正体|俳句修行日記

 今日もまた目が覚めて、毎日おなじことの繰り返し。「こんなことに意味あるんかな?」と首を…

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吟行の心得|俳句修行日記

 デスクに向かって俳句を詠んでいても面白くはない。師匠に吟行の予定を聞くと、「金がないん…

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不易流行考|俳句修行日記

「『不易流行』を知らんようでは弟子じゃない」と脅されて、仕方なく徹夜で調べ上げた。どうやら芭蕉の切り開いた境地で、俳句のベースとなっている理念のようだ。  ネットで見つけたサイトを開いて、師匠の前に直立。スマホに目を落としながら、「変化しない中にも、新味を取り入れていくこと」と答えると、師匠、「それだけか?」と。そうは言われても、それしか書いてないんだから、答えようがない… 「調べものをする時は、その出所を吟味して、他人の言葉を鵜吞みにするな。知識というものは、他者に見せ

俳句の面白み|俳句修行日記

「俳句」とは、俳優のセリフのようなかっこいい決め言葉だと思っていたが、「滑稽な文句のこと…

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俳句の奥義|俳句修行日記

 このところやる気がわかない。師匠に喝を入れられたので、「俳句って、なんか虚しいじゃない…

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信念なきポエジー|俳句修行日記

「俳句は言葉遊びに過ぎない」と言う奴がいて、論破を試みたが、返り討ちにあった。俳句という…

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写真俳句の視点|俳句修行日記

森村誠一氏に捧ぐ  師匠しばらく留守にすると言って、旅支度。心の中でガッツポーズすると、…

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リズムと響き|俳句修行日記

 西洋のリズムは三拍子を基調としているという。それならば、日本ではどうなのだろうか?師匠…

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だから俳句を…|俳句修行日記

「ひとつひとつの言葉には、歴史に刻み込まれた物語がある」という、師匠の決まり文句にあくび…

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句会と絶対美|俳句修行日記

 実力を見せつけてやると意気込んで句会デビューを果たしたのだが、ボクの俳句が詠みあげられることはなかった。翌朝、ショックを引きずりながら仕事をしていると、師匠が頭をはたいて「おまえは俳句というものを理解していない」と。師匠が言うには、『柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺』という、子規の超有名な俳句も、当初は評価が低かったのだとか。 「俳句に絶対はない。そもそも、この世に絶対美なんぞ存在せんのじゃ。対象物は、観察地点によって形を変える。おまえも、きのう詠んだ俳句が今日は響いてこんとい