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27歳サービスパーソンが教えてくれた仕事の「やりがい」の見つけ方

こんにちは!レッツジョイン公式note編集長の和田です。みなさんは仕事をする時間の中で「やりがい」を感じていますか?

この記事では、ジョイングループの結婚式場パレスグランデールでサービスパーソンとして働く入社9年目の高橋隼門さん(27歳)に”仕事のやりがい”について取材しました。

隼門さんは2月9日に開催された第17回「HRSサービスコンクール2023」(以下、HRS)に出場しました。取材は、コンクール直前に練習に励んでいるところに伺ってお話を聞きました。

レストランやパーティーなどの華やかな表舞台に立つ一方で、体力的にも精神的にもタフな仕事のイメージがあるサービス業務。

「大変だけれど、やりがいがある!」と言える仕事を見つけたい方、そうなりたいと思っている方は、是非最後まで読んでいただき、ご自分の「やりがい」を見つけるキッカケになれば嬉しいです。

「8割が辛い・2割が嬉しい」だから「やりがい」が生まれる

───入社の経緯を教えてください。

実は、サービススタッフとしてではなく、料理人として採用されて西洋料理に配属されました。

高校の調理科を卒業して、シェフを目指していました。もっと言うと、パティシエになりたかったんです。

新入社員研修が1ヶ月間あって各部署の業務を経験したんですけど、その一つが会場のサービス業務でした。

研修を終えて厨房の仕事に入ったのですが、どうしても会場サービスのことが忘れられなくて、その気持ちを上司に伝えました。

───入社して間もない頃に別の部署に移りたいと伝えるのは、とても勇気がいることですよね。上司からの反応はどうだったんですか?

部署を異動するというのは異例なことではあったのですが、どうしても自分の中では移りたいって気持ちがあったので伝えました。

上司からは、もう少し料理の仕事をやってほしかったという気持ちもお聞きしたのですが、最終的には受け入れていただいたのですごく感謝しています。

部署移動して間もない頃の隼門さん

小さい頃から家で料理を手伝ったりして、特に母親が、自分が料理を作って出すととても喜んでくれたんですよね。それで、料理をするのが好きになったんですけど、振り返ると「喜んでもらう」ことが好きだったんだなって。

料理はどちらかと言うと、裏方としてお客様に喜んでいただく役割だと思うんですけど、サービスはダイレクトにお客様と会話ができたり気持ちを聞くことができるんで。そこに自分はすごく新鮮な気持ちを感じたんですよね。

サービスが何かもわからないまま入ったので、言えないようなミスもいっぱいしてしまって。辛かったですね。楽しいことばかりじゃない。

個人的になんですけど、8割ぐらいは辛いことしかない、でもあとの2割は嬉しいとか楽しいとかあって。その2割のために、8割を乗り越えられる。だからそこに、やりがいを感じるだろうなって。

結婚式やパーティーとか、表舞台はすごくきらやかに楽しい場ではあるので、お客様から見るとスタッフもそのように見えると思うんです。

でも、その場に至るまでにはすごく緻密な計算とか準備がされてて。それには“本気”が必要なので。当時は周りについていくだけで精一杯でした。

楽しいことが8割でもいいと思うんです。でも、その8割だけが続いていたら、多分、目標は何か?を見失ってしまう自分がいるような気がするんです。

サービスの仕事には他の仕事にはない魅力がありました。

「ミスして逃げたらここで終わり」辛い場所へ自分を追い込み成長させる

───言えないようなミスをたくさんしてきたと仰ってたんですけど、具体的なエピソードなどはあります?

具体的なエピソードか・・・もう、色々あるんですけど。自分がやるべきことが抜けてしまって、流れを変更しなければならなくなったり。

もちろん、ミスをしてはいけないのが当たり前なんですけど、でもそれがあったから、成長させていただけたっていう部分があって。

当時の上司がよく仰っていたんですけど「ミスがなければ成長はない。ミスがないというのは、そもそも何もチャレンジしていない、何も学ぼうとしていないって捉えられてもおかしくないよね」って。

別の上司からは「お前は不器用なんだから、数をこなしなさい。数さえこなしてコツを掴めば、お前はいけるんだから」って言われて。当時はわからなかったんですけど、今思うとなるほどなと。

数をこなすことで、それが自信になる。これは今もそうだなと思います。

ミスして逃げたらここで終わりだなって思ってました。辛いところっていうか、自分が辛いところにもっていきたいと思ってて。楽するのは簡単なんですよ。いかに、自分を辛いところに追い込んで、自分を成長させるか

───それは小さい頃から心がけていることでしたか?

いや、全然ですよ。昔は、何も考えてなかったですよ。高校の野球部に入ってからですかね。

野球部での恩師が3人いて。今、もうすぐ入社して10年目になるんですけど、ここまでやってこれたのは3人のお陰です。すごく感謝しています。

その3人は「社会(人の為に)役立つ人間になってほしい」って常に言う方でしたね。野球だけやってたら、今、ここにはいないですね。

練習も本当に厳しいところでやってきたんで、トレーニングとかめちゃくちゃ辛いんですよ。そこから逃げるのは簡単なんですけど、向かっていけばメンタルも強化されるし、チームも強くなる。

社会もまさにそれだなって。簡単に楽することもできると思うんですけど、必要とされなくなってきますし。ただ仕事して、給料もらえればいいやっていう気持ちになる。それは嫌だなと。

野球部時代の一枚

今からのサービスパーソンの人たちの道をつくりたい

───今回、大きなコンクールに出場されるとお聞きしました。出場される理由を教えてください。

出る理由は色々あるんですけど。もちろん、自分の成長もありますし、全国に出て、自分の力はどこなんだろう?っていうところも把握したい。人脈を広げたいっていうのがあります。

一番に思うのは、今からのサービスパーソンの人たちの道をつくりたい。今まで、(社員で)この大会に出たって聞いたことがなくて。自分が出て、雰囲気を掴む、人脈を広げる。この大会に出たいって人が出た時に、何かアドバイスができるかなと。今、まさに、私は全く何も知らないので。

志ある人が大会を目指したいと思った時に、何か役に立ちたいって思うんですよね。それが一番の理由ですね。

今、現場でキャプテンの立場(スタッフをまとめる役割)になって余計思うんですけど、何事も滞りなく遂行することができることに、すごく感謝しているんです。

20代前半のスタッフがお客様と向き合って、しっかりとサービスを提供するって凄いことだなって。そのみんなに対して感謝の気持ちを伝えることはもちろん「ありがとう」とかは言うんですけど、私、褒めるのが苦手な部分があって・・・。

自分が何かの目印になって、みんなが目指せる何かの役に立てればそれが良いかなっていう。そういう理由です。

休みの日も出勤して毎日練習

───サービスに関わるみんなへのメッセージをお願いいたします。

サービスは、お金で計れない価値があるんじゃないかなって思っています。お客さんの笑顔を見て、感謝の言葉をいただく。

大会に出ると、他のレストランの知り合いもできて、その人たちが支えてくれたりするんですよね。悩みを聞いてもらったり、そういう意味で、お互いを高めあえているのはお金で得られることじゃないなって。

技能五輪の審査員の方が「大会を通じて、今日戦った戦友は、今からの心の支えになってくれる仲間だよ」って言われたときは、まさにそうだなと。

技能五輪に出場した時の一枚

今回、HRSの大会に出場するにあたってレポート審査があったんですけど、そのテーマが「サービスパーソンとして継承したいことと創造したいこと」だったんです。そこに書かせていただいたことが、お客様と相思相愛になることを創造したいって書いたんです。

理想としては、お客様の所作とか雰囲気とかを読み取って、サービスができること。継承したいのは、サービスは「愛」かなと。愛情がなければできないかなと。

自分の家族だったら、どんなサービスをするんだろうとか。ここにいらしたら120%の力でおもてなしをさせていただき、家族や大切な友人と同じように愛を込めたい。

一人っ子なので、親が甘えさせてくれたところもあったのですが厳しさも教えてくれたんで。母親が言うのは「最終的な逃げ道がこの家であればそれでいい」って、大変な状況も知って見守ってくれています。

料理人の腕はサービスでも活かされています

───今後、ご自身が目指したい姿について教えてください。

今、目指しているのは、まずはHRSの1級を取得すること。その先は、いろんな大会に出て賞をいただけるのであれば、そういうところになりたいですし、あとはHRSの審査員を経験できたらなと。

地区ごとにブロックがあるんですけど、東北地区の審査員などができれば、また人脈も広がると思いますし。人脈が広がると、情報や知識も入ってくるんで。

サービスに正解はないと思うんですけど、今はこれが正解というのもあると思うので。そういう最新の情報を少しでもサービスパーソンにアウトプットしていきたいですね。

あとは、食とサービスに関わる資格は全部欲しいっすね。和洋中の接客、ソムリエ、バーテンダーなど取っていきたいです。

───9日の大会、がんばってきてください!

<取材後記>

一つ一つの質問に答える隼門さんの言葉には重みがあり、27歳とは思えない経験から得てきた覚悟や意志の深みを感じました。

仕事のやりがいというのは、誰かに与えられるものではなく、自分が乗り越えた先に感じられる「心のご褒美」のようなもの。そのご褒美は、自分が最高に満たされて、さらなるエネルギーに繋がっていくもののように感じました。

仕事の職種を問わず、今、目の前のことに全力を尽くすこと。時には、自分の興味に真っすぐに突き進むことも「やりがい」と出会うキッカケになるのかもしれません。

<大会結果>

「予選敗退」という結果でしたが、「新たな成果を得る事ができました」と、コンクール後の隼門さんからメッセージをもらいました。

出場したことで新しい素敵な御縁を得られたことや、来年に向けてすぐに気持ちが切り替えられたことなど、とても前向きな気持ちを話してくださいました。

コンクール当日の様子
練習の成果は存分に発揮されたようです!

パレスグランデールにお越しの際は、ぜひ、隼門さんにお声がけください!

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