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結婚したから『異性』を読んで、読んだから「違い」を理解しようと思った

最近結婚したので、久しぶりに『異性』というエッセイを読んでみた。この本は作家の角田光代さんと歌人の穂村弘さんが、リレー形式で男女の恋愛にまつわるアレコレを語ったものを一冊の本にまとめたもの。

男女はまず生物学的に身体的特徴が大きく異なる。個人差はあれど、男性の方が背が高く、女性の方が小さい。男性の方が毛深く、女性の方が毛深くない。男性にしか男性器はなく、女性にしか女性器はない。ただただ当たり前のこと。

じゃあ恋愛に関する考え方はどうだ?互いに考え方や価値観が大きく異なることも、一緒のこともある。

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男女の間で考え方が大きく異なる部分は、“恋愛”そのものの捉え方。女性は恋愛という物語を長編劇画で捉え、男性は恋愛という物語を何個も連なった四コマ漫画として捉えると穂村さんは綴る。

四コマだから価値がないというわけではなく、一緒に暮らしていても世界像が全く異なるということらしい。女性は長い物語として恋愛を捉えるために、男性からフラれる際に確かな“理由”を求める。当然好きになる“理由”も必要。

「きみより好きな女ができたから、別れて」には物語がない。納得できないからあきらめきれない。しかし「きみはひとりで生きていける。でも……」には男性は意図していない物語が発生し、女性が納得せざるをえない何かがある。

男女はお互いのことを100%わかりあえない。たぶん自分も奥さんの事は未知の部分があり続ける。心の表面的な部分はわかるが、奥底に秘めている心の酸いも甘いもわからずに、一緒の時を過ごすと思う。

男女限らず、新婚の人が読むとその後の人生少しはスムーズになるんじゃないかと感じたのでぜひ。


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