先の本題に続き、現在欧米が注目しているイスラエルについて、これまでと同様に講演の要旨を引用の形で示しながら述べる。
アブラハムの二人の息子
旧約聖書の記述であるが、古くて不正確だと侮ってはいけない。ユダヤ人のシオニズム(カナンの地、パレスチナへの帰還運動)はディアスポラから約2000年後に行われたものであるし、多くのアラブ人が信仰するイスラム教はユダヤ教の孫宗教のようなものであるが、現在に至るまでそのくびきの中にいる人のなんと多いことか(なおアーリアンで人種が異なるイランはアラブ人と同様のものは信じられないということでイスラム教の中でもペルシャにルーツを持たせた宗派を信仰する)。
白人系ユダヤ人
(※)(およびユダヤ人)について、山本七平氏の『日本人とユダヤ人』(1970年刊行)には以下のように記されている。
さきに(※※)について言及しておくと、『ユダヤ人とは誰か』という本(残念ながら手に入れられていない、Amazonで7万円弱する)の著者はアシュケナージ(東欧系ユダヤ人)で、Amazonの概要のところには、1500万ユダヤ人の9割を占める東欧系ユダヤ人は『聖書』の民、セム系・ユダヤ人ではなかった。と書かれている。(こちらの信憑性については読んでいないので何とも言えないのが非常に歯がゆいところである)(※※)も資料としては裏付けを持っていない、上の本が資料になる可能性はある。
(※※)をもとに(※)および山本七平氏の著作の内容を矛盾なくつなげるとすると、
西欧系ではなく、パレスチナにルーツのない東欧系(白系)ユダヤ人が大挙して戻って(?)、というより入ってきた
ということになるだろうか。こうするとたしかに誰も嘘は言っていないが、東欧系と西欧系の違いなど人種に弱い日本人にはさっぱりわからない部分で、氏の著作は日本人読者にとってはややこしいのではないだろうか。
イスラエルとハマスそれぞれの戦い方
実例と書きながら補足の話が長くなり、ここからが実例の本題である。
おわりに
長くなったけれども、現在の世界情勢に対し、ニュースでは触れられることのない見方であったので、紹介した。理解の助けになれば幸いである。
文責筆者