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アメリカ実質横断一人旅④ ‐国境の町、アリゾナ・ユマへ

過酷なロングドライブの幕開け

永久にこの道である。

アメリカでの運転にも慣れた。
もはや日本での運転の仕方を忘れてしまったくらいだ。

しかし本当に何もない。
景色が広大すぎて、郊外に入ってから一切光景が変わらない。
とりあえず目の前のドデカい山を目標にしようと思ってから、30分くらい120km/hで走っていたが一向に近づかない。
ようやく乗り越えたと思ったらまたその先に山、、、日本の高速道路なんて比じゃないくらい疲れる。

そして腹が減った、、、
朝にラスベガスのスーパーで少しの食糧を買って以降、本当にスーパーが一軒もない。
腹が減ったら適当に小さな町のレストランに行けばいいだろうと軽く考えていた。
だが、小さな町といっても交差点に牧場や工場が1つだけあって、終了というものであった。
メインロードから外れるとこういうことになるのか、、と学んだ。

大きな誤算

Joshua Tree National Park

敢えてメインロードを外れたのには理由がある。
Joshua Tree National Parkという公園が少し気になっていたからだ。
だがこれが大きな誤算だった。
ラスベガスの近くの公園よりも圧倒的に大きく、少し奥に進むだけでも1時間程かかった。

眠い。
景色は綺麗だが、眠すぎる。
このまま奥に進んでしまうと引き返せなくなるので、取り合えず公園を出た。
とりあえず目的地のユマに向かうか、、

ふと携帯を見てみると、充電がない。
またガソリンを見ると、メーターは3を触れていた。やばい。
とにかく眠いので、電話で話して眠気を覚ましてもらおうとした。
が、そんなことをして充電がなくなったら目的地にたどり着けなくなる。
その前にガス欠したらどうしよう。
本当に極限状態だった。

境地の末の天国

Winter Haven

着いた、、
意識があったのかなかったのか、もはやわからない。
だが、すべて無事に到着した。

とにかく休息をとることに必死だった

よし、とりあえず中に入って充電をしよう、、
丁度コンセントを見つけ、その場で地べたに座って休んだ。
変な奴だと思われたって構わない。とにかく私はものすごく疲れている。
なんならライブにも行かずに休んだっていいんじゃないかとすら思ったが、流石にそれは私のどケチ根性が黙っていなかった。

Midland

ライブは良かった。しかし本当に疲れた。
正直早く終わってくれとすら思っていた。
とにかく早くホスト先へ、、

終わり良ければ総て良し

ブリトーを買ってホストに着いた。
国境の町であったこともあって、ホスト夫妻はメキシコ人であった。

ようやくありついた、約15時間ぶりのまともな飯。
死ぬほどうまかった。
次にこの町に行く機会は、まぁもうないだろう。
だが、もし奇跡的にもう一度訪れることがあったら、絶対に再訪したい。

疲労のあまりか、2日ぶりの風呂の喜びのせいか、シャワーを浴びた瞬間に大量の鼻血が出た。
貧血気味になりながら眠りについた。これまた最高に気持ちよかった。

もはや慣れた。箱であればなんでもいい。

この晩は爆睡。

ご夫妻とのショット。いい人達だった。

翌朝。
ご夫妻と軽い会話をした後、冷蔵庫にあるものを何でも食べてよいとのことで、お言葉に甘えてハムエッグを作って食べた。
旦那のほうは殆ど英語が通じなかったが、いい人であることは分かった。
チェックアウトの時間を少し超えて、ゆっくりさせていただいた。
幸せな時間を過ごさせてもらった。ありがとう。

よし、カリフォルニアに戻ろう。
過酷だったロングドライブ旅も、いつの間にか終盤に向かっていた。
私は準備を済ませ、ユマを後にした。




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