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【一歩先の紫外線ケア(1)】ブルーライトがシミ・しわの原因に!?

最近、ブルーライトについて目にする機会が増えてますよね。メガネ・日焼け止め・タブレットなどなど。ブルーライトだけじゃなく、赤外線がお肌に悪いっていう話も嘘か誠か聞いたことがあります。どこまでがスキンケア業界のマーケティングで、どこまでを実際に気をつけるべきなのか、見ていこうと思います。

結論から言うと、ブルーライトが肌に悪影響をするのはほぼ確定のよう。これを受けて、日焼け止め業界では、単に紫外線ブロックという枠を超えて、多様な効能を持つ日焼け止めがトレンドとなっています。パート1では、太陽光についての基本を復習しつつ、UV以外の光線(例えばブルーライト)による肌ダメージがこんなに注目を集めている背景を読み解きます。次回公開するパート2では、そういった背景をもとにスキンケア業界がどのように日焼け止めを進化させようとしているかについてお届けします!

はじめに

参考にしたのは皮膚がん財団の記事です。
正確な情報を記載するように心掛けてはいますが、誤解を招いたり誤りが含まれている可能性もあります。また、ここに記載されている事実が、あなたのお肌に当てはまらない場合もあります。もし気づかれたことがあればご一報いただければ有難いです。

では、本題に入ります!

光の種類

太陽光からの保護と聞くと、真っ先に紫外線を思い浮かべる方が多いと思います。しかし、日焼け止め業界が今、研究や製品開発の方向性として見据えているのは、紫外線だけではなく「他の光線からも」肌を保護することのようです。

まずは、光の種類について復習していきます。光には、さまざまな種類の見える光・見えない光があって、私たちは日々多種多様な光に曝露されています

恐ろしい話です^^; 

光は、その波長の長さで分類されていて、波長の単位はナノミーター(nm)で表現されます。

学校で昔習って良くわからなかった話だ^^;

光は、その波長よって、肌にさまざまな影響を与えます。下の図は、太陽から地上に降り注ぐ光を波長の順に並べたものです。左から波長が短い光、右にいくほど波長が長くなります。何nmから何nmで線引きをするか、といったはっきりとした境界線はないのですが(注:虹と同じでスペクトラルなので絶対的な境界線はないのです!)、日焼け止め業界では大体下の図のように分類しています。

以上をまとめると、光には、見える光と、見えない光があって、見えない光には紫外線と赤外線があるって話ですな。そして紫外線の中にはUVAとUVBがある。
それくらいの話なら着いていけそうです。

では、一つずつ見ていきましょう。

UVB

290〜320nm。日焼け(赤焼け)を引き起こす。

UVBは、ヒリヒリとして肌が真っ赤になるような日焼け(赤焼け)の原因となり、皮膚の細胞のDNAにダメージを与えて皮膚癌の原因になります。1980年代初頭、皮膚癌財団は、UVBブロック効果の指標となる「SPF」というコンセプトの啓蒙活動を担いました。消費者ガイドを作成して、消費者にSPF15以上の日焼け止めを推奨しました(注:当時の推奨SPF値です。)。これは当時は革新的なことでした。と言うのも、その当時は日焼けローションが大流行していたのです。

1980年代初頭といえばアラフォー筆者が生まれたころ。その頃は紫外線が悪いということはあまり知られてなかったんですね。ちょっと意外。筆者がかつて日本の病院で働いていた時は、「紫外線は百害あって一利なし!ビタミンDのために日に当たれって言ってたのは大昔の話よ!」と皮膚科の先生が口酸っぱくしていました。時代の変遷とともに、「当たり前」がこんなに変わるのにはびっくりです。

UVA

320〜400nm。肌が小麦色になる日焼け(茶焼け)の原因で皮膚のエイジングを促進することが知られている。

UVAは、肌が茶色く日焼けする主な原因で、どんな天気の時も大地に降り注ぎ、ガラスですらも貫通します。UVAは日焼けサロンで日焼けのために使われていたこともありました。しかし、UVAには、UVBと同様に皮膚癌を引き起こしたり、皮膚老化を促進する働きがあることが専門家の間で知られるようになると、皮膚癌財団は業界に対して警鐘を鳴らしました。業界はこれに対して、UVAとUVBの両方をブロックする日焼け止めを製造する形で対応しました。2011年には消費者ガイドにUVAブロックを推奨する旨の記載を追加し、それにより消費者は、UVAとUVB両方をブロックして、シミ・シワにも効果のある「ブロードスペクトラム」の日焼け止めを好むようになりました。(筆者からの注釈です。アメリカではPA+++といったUVAに関する指標はないので、UVAブロック効果がある日焼け止めには「ブロードスペクトラム」と表記する決まりになっています。)現在では、UVA・UVB両方のブロックは極めて重要と考えられていて、FDAは「UVAブロック効果がある」と記載するための基準の厳格化を検討しています。

つまり、UVAをブロックすることはめちゃくちゃ重要。日焼け止めを買うときはSPFを指標にしがちだけれど、こんな記事を見ると、PAを指標にしたくなります。兎に角、1にも2にもUVAをブロックせよ、とのことのようです。

可視光線

400〜700nm。フリーラジカルを皮膚に発生させることが知られている。

今までのUVA・UVBは目に見えない光だったのですが、次に光として目に見える可視光線についてです。所謂「虹」で7色に見える部分とイメージするとわかりやすいかもしれません。波長の短い方から長い光に向かって、紫、青、緑、黄、赤と色が変化していきます。このうち青っぽい部分の光は、特に高エネルギー可視光線(high-energy visible light: HEV light)と呼ばれ、私たちが俗に「ブルーライト」と呼ぶ光です。

なんと、ブルーライトは肌にフリーラジカルを発生させるのですね!フリーラジカルとは、皮膚のエイジングを引き起こす一番の悪役です。個人的には、筆者が飲む日焼け止め・ビタミンCなどのいろんな抗酸化成分を使って撃退しようとしている天敵ではありませんか。

高エネルギー可視光線は、肌の中まで貫通して、肌に活性酸素(所謂フリーラジカルを発生させます。活性酸素は、肌細胞の中で炎症を起こしてDNAダメージを起こします。高エネルギー可視光線は、皮膚の中のコラーゲンやエラスチンといったタンパク質を破壊することによって、シミやシワといった皮膚のエイジングの原因にもなります。美容業界の多くの専門家は、肌だけでなく目もブルーライトから保護する方が良いと話します。

また、太陽からの高エネルギー可視光線だけではなく、パソコン・スマホなどの電子機器から来る高エネルギー可視光線(つまり、ブルーライト)もブロックする方が良いと薦めます。そういったことを背景に、ブルーライトをブロックするような日焼け止めやアイウェアが増えているのです。しかしながら、各製品がどの程度可視光線をブロックするのかを示す指標は、現段階ではありません。

今使ってる日焼け止めってブルーライトをブロックしましたっけ?少なくとも筆者が持っているアネッサには、ブルーライトに関する表記はない気がします。ということは、ブルーライトによるエイジングにはこれまでノーガードだったってこと!?頑張って日焼け止め塗ってきたのに、悲しい。塗らないよりは塗った方がマシだったんでしょうが。正直もっと早く知りたかったです。

気分はパンチをくらう、まさに裕樹(><)

赤外線

700nm〜1mm。肌の深部にまで貫通する。

赤外線とは、可視光線(紫・青〜赤)の赤側の端よりも長い波長側の光です。人間の目には見えませんが、熱として感じることもあります。赤外線のうち、740nm〜1.4mmのIRAと呼ばれる波長帯の赤外線は、肌の深部にまで貫通します。IRAによってフリーラジカルが発生して紫外線による皮膚トラブルを増強し得ると言う研究も一部であります。しかしながら、はっきりとした結論は出ていませんので、赤外線の肌への影響に関しては更なる研究が望まれます。

とゆうことは、現時点では、赤外線からのブロックは考えなくて良いということですね。10年後に、この辺りがどう変化しているのかはわかりませんが、とりあえず筆者はブルーライトと紫外線のブロックに専念しようと思います!

まとめ

いかがでしたか?
紫外線だけでなくブルーライトからも肌や眼を保護した方が良いということは、専門家の間ではほぼ確定しているようでした。

次回のパート2では、今日ご紹介したような背景を受けて、最新の日焼け止めのトレンドを配合や効能面からご紹介します。もしよかったらご覧になってください^^
では良い1日を!


参考文献

画像引用元

https://times.abema.tv/articles/-/8631723

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