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【映画感想】フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊

普段すっかりサブスクに慣れてしまい、会員になったものの足が遠のいていた映画館に久々に足を運んだ。

というのも、我らがウェス・アンダーソン監督の新作が公開したというのだから!
観てきました、『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』!タイトル長い!

正直なところ、ウェスアンダーソン作品は完全に網羅しているわけではないのですべてを比較することはできないけれど、ウェス節は健在!と思いました。

『グランド・ブダペスト・ホテル』の雪の坂道のシーンよろしく、急にスピーディーに場面が展開しだして唐突にスンッと静寂に戻る、そのジェットコースターみたいな緩急に、ドキドキわくわくさせられます。トムとジェリーのようなカーチェイスのシーンがかわいらしかった。
コンセプトが1冊の雑誌の成り立ちというだけあって、チャプターのつなげ方や大枠もとてもおしゃれ。
極め付けに最後のスタッフロールまでおしゃれに出てきて、徹底されてるなぁと思いました。

キャストはこれまたウェス作品欲張りセットという感じ!
レアセドゥはフランス版『美女と野獣』以来に見ましたが、頭のてっぺんからつま先まで美しかったです。こんなに重厚な強さを感じられる女優さんになるなんて!クールな瞳が素敵でした。

ティモシーシャラメくんは本当に小生意気で退廃的なシーンがよくお似合いでした。
『君の名前で僕を呼んで』も最近観たけれど、たたずまいから役者魂が伝わってくるというか、スクリーンのために存在しているんじゃないかとすら思えてくるようなオーラがありますね。くわえタバコも似合う似合う。
今後のご活躍にも期待です!

シアーシャ・ローナンやウィレム・デフォーが出てくるシーンは実家の様な安心感。どの役柄でも映画の世界観にしっくり馴染んでスパイスを効かせていてとても素敵でした。

ともかくも雑誌「フレンチ・ディスパッチ」そのものを読んでみたくなりました。
映画館内には雑誌の表紙をモチーフとしたポスターデザインがいくつも掲示され、鑑賞前にもワクワク感が高まり、帰り際にも一枚一枚でシーンを振り返ることができて、「体験としての映画」とはこれだったなぁと新鮮に驚いたのでした。

また近いうちに、映画館に行きたいな。

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