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変革の時代だからこそ、経営者は自ら学習して常に成長していかなければならない。

労働力人口の減少や高齢化が加速する日本社会。地方では、さらに人口流出も加わるなど事態はより深刻だ。もはや、旧態依然のビジネスモデルや組織形態では生き残ることはできなくなっている。そうした局面に地域企業の経営者はどう立ち向かっていけば良いのか。

限られた「ヒト」という資本を有効に活用したイノベ―ティブな経営・事業を展開し、地域経済に貢献していくことを期待される。それを実現していくには、「経営者自らが学ぶ姿勢を持たなければいけない」と指摘するのが、東北大学大学院経済学研究科 教授の藤本 雅彦氏だ。事業革新(イノベーション)が新たな雇用機会を創出し、光輝く地域社会を創造していくと信じ、精力的に支援活動を行っている。


インタビューの前編では、人的資本経営やジョブ型雇用に対する見解、向き合い方などを聞いた。

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■前編の目次

  • 用語は変遷すれど、日本企業は基本的に変わっていない

  • 経営学の立場からすると、人的資本経営は今更感が強い

  • 日本でジョブ型がフィットするのは管理職クラス

  • 日本では、曖昧なハイブリッド型の雇用を良しとしがち

  • メンバーシップ型からジョブ型への移行は段階的に


インタビューの後編では、同氏がライフワークとして取り組む経営者の育成プロジェクトの概要や経営者が学ぶ意義、従業員が幸せになれる会社のあり方などを聞いた。

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■後編の目次

  • 地域企業の事業革新を目指し、経営者を育成

  • 支援者の協力も得て、地域の経営者が実践的に学べる場を提供

  • メリハリのある重点的な支援が企業の雇用創出につながる

  • 幸せの最大公約数は絆。新たな絆づくりが重要となる

  • 職場のコミュニティ性向上が従業員の満足度・幸福度を高める

  • 経営者の器以上の人間は採れない


藤本 雅彦 氏
東北大学大学院 経済学研究科 教授

東北大学 総長特別補佐、大学院経済学研究科 教授、地域イノベーション研究センター長 北海道大学 客員教授
1959年、北海道生まれ。1983年、東北大学教育学部卒業。1999年、東北大学大学院経済学研究科博士課程修了(博士[経済学])。株式会社リクルートおよび関連会社、IT企業などを経て、2004年、東北大学大学院経済学研究科助教授。2007年、同教授。2011年度より経済学研究科地域イノベーション研究センター長を兼務。著書に『若手社員を一人前に育てる』『人事管理の戦略的再構築』『ケースに学ぶ経営学 第3版』(共著)『経営学の基本視座』(編著)などがある。