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直接応募について

人材紹介会社と事業会社での採用経験がある私が良く聞かれる質問の1つが、どのエージェントがいいのか?、、、です。

転職希望者の経歴、転職回数、希望する業界、業種によって異なってくるのですが、その前に考えて欲しいことがあります。

(どのエージェントが良いのかはまた別の回でお話しますね!)


それは「直接応募」です。(応募までいかなくとも)募集をかけている企業、または転職希望者の興味がある企業と直接話すことです。


ここで言う直接応募は以下を指します。

  • 企業ウェブサイトまたはLinkedIn

  • 社員紹介(リファーラル):希望する企業に友人・知人がいる場合

  • 企業が開催する採用系セミナー、ウェビナー

  • 転職イベント


転職活動の際に必ずエージェントを通さなくてはならないルールはありませんので、もし皆さんに行きたい会社があるようでしたら直接応募で全然OKです。

行きたい会社が特にない場合は、エージェント求人紹介の依頼をすると良いと思います。自分で思いもつかなかったような会社と出会える可能性もあります。

一番のオススメは、直接応募とエージェント経由での応募を使い分けることでしょう。


主な直接応募のメリットですが、企業側のコスト明確な意思疎通ができる点となります。これだけ聞くと転職者側のメリットがあるかわかりませんよね?解説していきます。

①企業側のコスト

多くの企業では採用にかけられるコストが毎年限られています。一部バブリーな企業は無限にお金を使いますが、大抵の企業には毎年決められた予算があります。

となるとエージェントからの紹介で転職者の年収の30~35%をエージェントに支払うよりも直接応募してもらった方が単純に嬉しいのです。最終的な採用合否は現場になりますので、必ず有利に働くとは言い切れませんが、採用担当者としては優先したい気持ちが働きますよね。採用の仕組みが進んでいる企業は、採用担当者に年間の直接採用数や採用コスト削減の目標が課されています。そういった仕組みを転職者側が理解するのも重要ですね。


ここで直接応募でよくある2つの話をしますね。

1つは直接応募したのだけれど、その後企業から何の音沙汰なし。この場合は大体、もう選考に落ちているか、もしくは採用担当者が拾えていない可能性があります。私からするとこの時点でどちらの理由でも働く場所としてどうなのかと思いますね。選考に落ちているなら連絡して欲しいですし、応募してきてる人に気づかないのも微妙です。。それでもその企業に興味がある場合はエージェント経由に切り替えてもよいと思います。その際はエージェントに既に自己応募したけど、音沙汰がない旨を伝えましょう。

もう1つは、それとなしにエージェントに興味のある企業を伝えるとエージェントから推薦をさせて欲しいと言われることがあります。これ面倒な結果になることがありますので、必ずエージェントにその企業と人材紹介契約があるか、もしくは該当するポジションのサーチを会社からすでに依頼されているかを聞いた方が良いです。稀にエージェントはその企業と人材紹介契約がなくとも候補者を推薦する場合があります。そうすると、契約書がないので進められないことがあります。エージェントと企業間の契約書を結ぶのにも時間がかかりますので、すぐには選考へと動きませんよね。また、企業側にエージェントを使用する予算がない場合も進められないことになります。そこで直接応募に切り替えられるなら良心的ですが、エージェントによっては候補者を紹介した権利を主張する場合があるのです。その場合、企業側としては勝手に進めることもできず、仮にその候補者が求人にマッチしているとしても進められません。こうなると八方塞がりで誰も得はしませんね。


②明確な意思疎通

こちらはもうそのままですが、第三者が入らないので、よりタイムリーで明確な意思疎通ができます。やはり間に人が入るとコミュニケーションやニュアンスは伝わりにくいです。エージェントによっては、候補者側と企業側で担当が分かれていたりもしますので、その場合、企業側と候補者の間に2名の人が入るわけです。ややこしいですよね。この状態でセンシティブな話題、特に給与面、入社日のような調整をすると、言った言わないという問題がおきたり、伝わっているのかわからない状態が起こったりするのです。エージェントの中には候補者の質問に対して企業側に確認せず曖昧な返答をする人もいますので、そうなるとカオスです。候補者によってはエージェントを経由した方が給与やその他条件の交渉がしやすい、また辞退連絡も気まずくなくスムーズという人もいます。それは理解できますし、あてはまることもあります。(エージェントの力量次第で全てが変わります)

ですので、使用したい場合は使用して頂いて良いと思います。しかしながら私の個人的な意見としては、エージェントを通さないと交渉や断りができないというのもなんだかなと思います。自分のことですからね。条件交渉をするのには理由があるわけですから、その理由は本人の口からお伝えした方がよりクリアになると思っています。


転職活動は奥が深すぎて永遠に話してられますので、今日はこのくらいにしておきます。本投稿を読むとエージェントを使わない方がよいと聞こえるかもしれませんが、そういうことを意図しているわけではありません。担当のエージェントが優秀か、自分に合っているか、信頼できるかを見極め、その上で依頼するのであれば効果は抜群と思います!私も何人もの素晴らしいエージェントの人とお会いしてきましたし、求人募集をする企業側としても依頼します。しかしながら、どの世界でもそうですが、本当に優秀な人って限られているんですよね。皆さんには是非優秀なエージェントとお会いして欲しいですし、私も少しでも良い話を皆さんにできるよう本業でも努力を怠らないようにします。

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