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【コーチング・マネジメント】やれることを広げてあげよう

やりたいことと、できることは異なるという話。

やる気はあるのに、成果が出ない

会社の方で悩んでいることがあるということで、コーチングを行いました。
あるプロジェクトのリーダーの方で(仮にAさん)、そのプロジェクトメンバー(仮にBさん)がやりたいことがあるとのことで、そのやりたいことがプロジェクトでやらないといけないこととマッチしていたので、Bさんに任せてみたそうです。

しかし、任せてみたものの、成果には繋がらず、期待していることは上手くやれず、他のあまりプロジェクトの成果にならないところばかりの仕事をしてしまうそうです。
まだ慣れてないのかな?御願いの仕方がよくなくて伝わってないのかな?とリーダーのAさんは、「例えばこんな感じ」という例を挙げて、その例を参考に自分で考えて提案してね、と伝えたそうです。

そして、出てきたアウトプットは、その例のまんまが出てきたそうです…

他にできることを見つけてあげたいが…

リーダーのAさんなりに、いろいろ相談したり、率直にそういうことではないのですよ、とBさんに伝えてきたそうですが、なかなか改善されません。

暫くそのような状況だったので、得意ではないのかな?ということで、違う役割についてもどうか?とBさんにお話を持っていったそうですが、「それはやりたいことではない。そういうことではない」となかなか話を聞いてくれないそうです。

リーダーのAさんは、その人の普段の行動などを見て、その方の得意そうで強みになっている部分はある程度見えており、それを活かせる役割に付けたかったそうですが、やりたいこととできることがミスマッチのままだったそうです。

具体を抽象化し、「目的は同じである」と認識させる

Aさんのお話を一通り聞いて、Bさんが今やりたい仕事と、Bさんの強みを活かせる仕事は、仕事の具体的な中身を見れば確かに異なるものです。

しかし、よくよく聞くと両方の仕事とも、Bさんがやりたいといっていた「お客様の近いところでお客様に貢献したい」という上位の目的には繋がっていて、マッチしていると感じました。(注:ちょっと内容は具体的には書けないので、ここの書き方はかなり抽象的ですが、実際はもう少し段を落としたものです)

リーダーのAさんとコーチングしていく中で、さすがリーダーをされているAさん自身はこのことに気づきはじめていました。では、同じことをどうやればBさんにも気づかせることはできるのでしょう?

ある程度抽象化ができる人なら、Aさんのように気づけるでしょう。
しかし聞いている限り、Bさんは抽象化は得意ではなさそうですし、Aさん曰く実際に得意ではないそうです。

(あまりコーチングでティーチングしちゃいけないですが、これは提案なので…)
ここで私から提案しました。
抽象化が得意ではない人にいくら抽象的な話をしても理解が難しいでしょう。
なので、まず少しでも試してもらう、Bさんの得意である仕事も「ちょっとずつ」「少しずつ」「お試しで」やってもらうのはどうか?と話をしました。

始める前は怪訝にされるでしょうけど、ここは腰を低く御願いをして、まず一歩でも入ってもらう。最初のうちはなんか違うな?というのがあるかもしれませんが、少しずつやってもらって、小さな成功体験をつくることができれば、それが自分がやりたいことに繋がっていることに気づけるのではないかと思います。
(しかも得意で強みのところなので比較的成功体験は早く作れそうですし、本当に向いてるかどうかは、やってみてはじめてわかるので)

このようにちょっとずつ・お試しで・小さな成功体験をつくることで、その人の向いている、やれることを広げてあげれば、その人のモチベーションを維持して成果に繋げ、かつプロジェクトや組織の成果とうまくマッチングできるのではないかと思います。




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