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【アジャイル】いろんなアジャイル宣言

アジャイルは開発だけのものではなかった…

私は自分の興味と仕事柄、「アジャイル」に取り組んでいます。
経歴的には元々開発でしたが、研修ではイテレーション開発とかは習いましたが、実質はウォーターフォールでしたし、その後も企画的な仕事をしたときに開発先が取り入れている程度で、そこまで詳しくはなかったです。

そこまで詳しく無かったアジャイル開発ですが、そのアジャイルの考え方やプラクティスが開発以外の仕事、組織マネジメントにも活用できると気づかされたのがここ最近で、自分が今まで仕事や組織の中で腑に落ちなかったことを解消し、理想のあるべき姿を言語化、仕組み化しているのが「アジャイル」だったのです。

ともかくソフトウェア開発に関するアジャイルは、アジャイルソフトウェア開発宣言から20年以上の歴史があり、相当議論がされているため追いかけるだけでも一苦労、それを開発以外にも適応しようと思っているわけですから、なかなか骨が折れます。

勉強不足のまま、アジャイルに取り組んでいると、後から後からいろんな情報が得られてきます。
ソフトウェア開発以外でのアジャイルについても、既にやられている人たちはいます。(普及できているかは別として)

最近目についたのが、「アジャイルマーケティング宣言」です。

既にマーケティングの世界でもアジャイルをどう適用すべきか議論がされ、このような宣言(マニフェスト)も作られています。

この宣言を見つけたきっかけの記事は以下なのですが、かなりアジャイルマーケティングについて読み解きされており、マーケティング領域を越えて、アジャイルの起源から紐解いているため、アジャイルそのものを理解するのも助けてくれます。

今、会社の研修の中で開発以外の方にも、アジャイルとはなんぞや、開発以外でもこれからの時代はアジャイルを活用しようと普及啓蒙していますが、マーケティングやセールスの人には、「アジャイルは既にマーケティング領域でも適用が行われている」ことをこのような事例とともに示していくと、よりわかりやすく、やってみようという動機付けになったりしないかなと思いました。

特に、アジャイルマーケティング宣言で良いなと思ったのは、「実験とデータで学ぶ」というところです。アジャイルソフトウェア開発宣言と比べて、特にマーケティングで特徴的なのがこの部分と思いました。

マーケティングの変化のスピードと複雑さに対応するために、私たちは新たな働き方を採用する:

1. タスクやアウトプットよりも顧客価値と成果に集中する
2. 完璧さを待つよりも価値を素早く頻繁に提供する
3. 意見や慣習よりも実験とデータから学ぶ
4. サイロやヒエラルキーを越えて機能横断型の協力を行う
5. 固定された計画に従うことよりも変化に対応する

Agile  Marketing Manifesto - Japanese

ここは、デジタルマーケティングやカスタマーサクセスといったモダンなマーケティング手法とも繋がります。クラウドを活用し、デジタルデータの集積と分析から、素早く確からしい顧客のインサイトをあぶり出し、素早く価値のある機能やプロダクトを提供していく。まさにアジャイルな動き方です。

もう一つ、最近知った興味深いアジャイル宣言があります。
それは、「アジャイル人材開発宣言」です。

私たちは、魅力的な職場環境の実現あるいは実現を手助けする活動を通じてよりよい方法を見つけだそうとしている。この活動を通して、私たちは以下の価値に至った

階層的な組織よりも共創的な繋がりを
守秘性よりも透明性を
規定よりも適合を
管理と引き留めよりもエンゲージメントと激励を
外因的な報酬よりも内発的な動機を
義務よりも意欲を
価値とする。

すなわち、左記のことがらに価値があることを認めながらも 私たちは右記のことがらにより価値をおく。

アジャイル人材開発宣言

人材開発というより、組織開発に近いと感じました。
アジャイルの原則として出てくる「透明性」や「適合(適応)」も含まれていますし、前回記事にした内発的動機付けに関する記述もあります。


もしかすると他にも、アジャイル○○宣言なるものが公式でも非公式でもあるかもしれません。全てに言えるのは、もともとの「アジャイル開発」で言われてきている価値感や原則などは、どの領域においても今の時代を乗り越えるためには、求められているもの、期待されているもの、確からしいものと思われているからこそ、「アジャイル」が適用されているのだと思います。

無理矢理アジャイルを押しつけるつもりは毛頭ないですが、20年以上の歴史と、まだ活発に議論されていること、そして開発以外の様々な分野でも有効と言われているアジャイルに、少しでも興味と期待を持ったならば、仕事や職場で取り入れてみることをオススメしたいのです。

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