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すべて終了です。

こんにちは。
ご無沙汰しております。

昨日の勤務をもちまして、現職の仕事をすべて終えることができました。

それで、この前も話していたことなんですが、私はこれまであくまで一人のキャリアコンサルタントとして仕事に取り組んできたという思いがありました。それは、組織の一員として、支援者としての前に一人のキャリアコンサルタントとしてというのが自分のアイデンティティとしてありました。

一方で、仕事における私の発言は組織の一員として発言をしていました。「私は」とか「一人のキャリアコンサルタントとして」ではなく、「○○のキャリアコンサルタントとして」とか「組織の一員として」という発言を心がけていました。

内面としては私は、独立した、個人の、個別の、ひとりの支援者という意識をもっています。

何がいいたいかというと、そのような個人としてのアイデンティティをもっているものと思っていたのですが、今回の件で少なからず組織に依存していたように思うということです。ここまでの自分の言動と実際の思いは裏腹というか、相反しているなと感じました。

というのは、去年の秋ごろ、本気で退職を考えたもののやっぱり思いとどまろうと決意しました。それ以降の私の気持ちなどを振り返ると組織に依存というか頼ってしまっていたようなことがあったのかなと、今から振り返れば思います。




今回退職をするにあたって、担当のクライアントにそのことを伝える中で改めて感じたことがありました。それは、往々にしてクライアントが口をそろえて残念だと言ってくれたことです。中にはこの支援を受けるのをやめようかなという人もいました。また、中にはお礼の言葉をかけてくれる人も多くいました。さらには、インテークの段階からすれば、はるかに成長した姿を見せてくれていることや、今も頑張って仕事を続けている様子を聴くと、私がやってきたことは間違ってはなかったのだと、思いを新たにしたのです。

いや本当に、見違えるようになった人もいて、そういう姿を見せてくれることにこの上ない喜びや達成感みたいなものを感じています。これこそ、キャリアコンサルタントとしての仕事の醍醐味というか、この仕事のやりがいなのかもしれません。

しかし、組織は私をそのように評価をしてくれませんでした。上記のようなことは目には見えにくいことです。見えやすいことは数字、成績です。また目に見える形での振る舞いです。組織にとって、上司にとって聞こえが良いことは心地が良いものです。「忖度をして」耳に聞こえが良いことばかりをいう社員は、当然評価をしたくなるのが人情ですし、それが必然のように思います。

そのような組織風土はどうなんでしょう。社員は忖度をして耳に心地よいことばかり発言し、上司はそれらを主観的に評価をする組織というのはどんな組織なんでしょうか。上司は裸の王様に、組織はぬるま湯体質に、社員は権力者の顔色ばかりを窺う組織に未来はあるのでしょうか。

そういう組織が公的事業としての雇用支援をしている現状を間近にみて残念でなりません。また、そのような組織に多少なりとも依存的な意識があったことも恥ずかしく思います。

従業員を、労働者をそんな簡単に挿げ替えて組織が成り立つほどそんなに甘くはない。と信じたいです。しかし現実は、そのような企業はたくさんあって、だからこそ派遣などの非正規雇用が多いということなのかもしれません。それは、企業にとってのうまみがあまりにも多くあるからだと思います。経営者や管理者の好き嫌いや匙加減ひとつで、たとえ従業員、部下であってもその人の人生のかけらも考えずに決断を下すことができるのです。非正規雇用が少なくならないのはこのような要因もあるのではないかと私はみています。

雇用や労働、キャリア支援をしている企業が、その従業員の人生を考えずにそんな簡単に解雇や雇止めをするこの現状を嘆く以外ありません。言行不一致も甚だしい。

しかし、今回の経験が私にとってまたキャリア支援の幅と深みを得ることにつながったと思っています。それは、今回の私のような経験をしている人はごまんといます。そのような悩みを抱えて相談窓口に駆け込む人が多くいます。少なくとも、私はそのような人と同じような経験を何度もしてきました。そういう悩みを抱えている人の状況や気持ちを、誰よりも理解できます。

またひとつ、経験値が上がりました。そして、私はそのようなぬるま湯体質な人にはならない。それを反面教師にして肝に銘じておきます。

でも正直なところ、こんなにまじめに一所懸命に頑張ってきた結果がこれか、その見返りがこの仕打ちかと今はまだ思います。そのような複雑な思いがまだ私の中で交錯しているというのが正直なところです。

しかし、私にとって全力で仕事に取り組んできたことはかけがえのないものだとも思います。これは私にとって貴重な財産です。




最後に、少し反省というか今後は気をつけないといけないなと思うことをお伝えして、この記事を締めくくろうと思います。それは、まじめに仕事に取り組むことはほどほどにした方がいい(のではないか)ということです(意訳)。

そんな組織のためと本気で思って仕事をしている人は実はほとんどいないのではないかと思います。フリーライダー的な人が圧倒的に多いのではないか。事なかれ主義な人が非常に多いのではないか。自分が一番かわいいと思う人がほとんどなのではないか。

自分を律する人はほとんど皆無なのではないか。

だから組織としての仕事もほどほどに取り組んでいいのではないか。

そんなふうに思ってしまいます。

はじめに、組織の一員として仕事に取り組むことを話しました。これは、私はピラミッドのようなイメージをもっています。組織の一員としての意識は、キャリアコンサルタントとしての土台の上にあるもの。そのキャリアコンサルタントとしての意識は、一人の日本人、一人の人間としての基礎の部分があってこそのものだと私は考えています。

ここのところは、私のアイデンティティ、自己観としての根幹なのかもしれません。私はやはり、何事もテキトーにはできない特性、気質をもっているようです。

今回は、ほとほと疲れました。ほんとにつらい経験でした。特にこの3か月間はしんどいばかりでした。でもどうにかこうにか、また分厚く高い壁を乗り越えることができました。

今回の私の経験で得たことを必要としている多くの人に、一人のキャリアコンサルタントとして、一人の人間として力になれるように、これからもさらに努力を重ねていきます。

これからも引き続き、よろしくお願いいたします。

今回はここまで。

ありがとうございました。

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