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SNS×メディア活用 ~発信時代に活きる技とは何か?~ 第2回

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企業だけでなく、個人が様々な情報を発信することができるようになり、益々情報が増えていく昨今。
自分達の情報を伝えるために、企業・個人の発信手段は日々多様になってきています。
今回は、書籍「SNS×メディアPR100の法則 」の出版を記念して、著者である笹木郁乃氏をお招きし、SNSや様々なメディアを活用する技や、書籍に込めた想いなどをお話いただきました。

→第1回はこちら

SNSの役割

笹木:テレビで見て知りましたと、そのブランドを知って、でもほかに誰が使ってるんだろう? とか、どういう口コミがあるのかなっていったときに、じゃあ、インスタでそのブランドの名前、例えばですけどバーミキュラとかって入れたときに、あ、結構口コミもあるなと。ちゃんとそのバーミキュラについてハッシュタグで投稿して、レシピとかめちゃくちゃいいって言ってる人もすごい多いんだなっていうSNSはある意味チェックの機関

アマゾンでいうと、星が4.5があって口コミの件数1000人あるなって思うと安心みたいな形でSNSってその安心を求めて、あ、これなら大丈夫だっていうよりどころになって買うっていう、そっちの目的もあるなと思います。

SNSをやっていて、結構、企業さんとかに言われる質問として、「なかなかSNSって、まだフォロワーも1000人とかだし、それだったらメディアPRとかのほうが爆発力あるし、SNSやる意味あるんですかね?」とか。

でもチェックの機関、何か広告だったり、メディアPRだったりとかで知った後に、「本当にみんな使ってんのかな?」 とか、「どんな口コミがあるのかな?」とか、あとは、「この企業どんな活動をしてるのかな?」 ってちょっと親近感も感じたいなとかっていうときにそのアカウントSNSを見たり、口コミがあるなとか、お客さまの声こんなにあるんだって見ることで、より後押しになると思いますね。

今日、参加いただいてる方、結構、企業の方とかも多いと伺ってるので、質問でも、割とうちの会社でSNSをやる意味があるのかないのかって議論になってます、みたいなところでいうと、認知させるっていうだけで言うと、企業の規模によってはちょっとじれったいなって感じるかもしれないですけど、チェックの機関って思うとすごく大きな後押しの役割になって、購入率が上がるってなると思うと、SNSはそういう捉え方もぜひしていただきたいなって思いますね。

加藤:なかなか売り上げとか数字の面で見えてくるものっていうのはすくないんだけれども、やっぱりお客さんの行動の中では、欠かせないところっていうことなんですね。

笹木:そうですね。

加藤:SNSでやっていくことは大事っていうのはわかったって人は結構、多いと思うんですけれども、どういうことを発信したらいいのかなとかっていうのは、アドバイスみたいなのはありますか?

SNSの投稿内容、黄金法則

笹木:それでいうと、もしよかったら、こちらの本の、ちょうど48項で116ページ目、お手持ちの方は見ていただくと、『SNSの投稿内容、黄金法則』っていう所があって、ぜひこの3つを意識していただきたいっていうところがありますと。まずが、お役立ち情報ですね。

例えば、私がバーミキュラっていうお鍋をやってるとしたら、そのバーミキュラで作る鋳物ホーロー鍋で作るおいしいお料理のレシピだよとか、エアウィーブでしたら、睡眠のなんか深く眠れる睡眠についてのポイントとか、私だったらSNSの活用についてとかっていうお役立ち情報はまず鉄板です。

なんでお役立ち情報投稿するといいかっていうと、SNS見てるときに「なんかお得な情報ないかな」とか、「なんか役立たないかな」って何となく見てる人が大半で、何かを買おうとか、何かの商品の素晴らしさを知ろうって思って見てる人っていないから、あんまり告知とか自社の宣伝っていうよりは、お得に感じてもらえるお役立ち情報を発信しておいた方が、たくさんのフォロワーが付くよっていうところですね。

加藤:ここですね。『実績を伝える』『お役立ち情報を伝える』、『多面性・近況』っていうのが3つの大事な点です。

笹木:そうですね。今、真ん中の『お役立ち情報』が一番フォロワー付くっていうために大事だよとお話をさせていただいて。ただ、これ聞いていただいてる方も私も、お伝えさせていただく方も、ビジネスやってる方なので、自分の商品の素晴らしさを知ってもらって、最終的に売り上げにつなげたいと皆さん思ってると思うので、そういう意味でお役立ち情報だけだと、商品は売れないんですよね。フォロワーは増えるけど商品は売れない。

加藤:へえってだけで終わるっていう(笑)。

実績を伝える

笹木:へえ、なるほど、みたいな(笑)。ですので、そこで大事なのが実績になりますね。

例えばですけど、バーミキュラは実はこの三ツ星レストランでも使っていただいているんですとか、あとはおかげさまで全国百貨店のどこどこにすごい大きいショップを構えていただいて、こういうふうに全国百貨店で広がっています、とか。

エアウィーヴですと、例えば東京オリンピックのときにも全選手が実は使っていただいたんですよ、っていう実績を伝えることで、

この会社の商品、そんなに信頼されてるんだな、安心だなと、って思ってもらえるので、そういう実績、お客さまの声とかも含めて実績も伝える

さらに最後、これはSNSならではなんですけど『多面性・近況を伝える』。これは、SNSってやっぱり双方向のコミュニケーションをとることで、この会社面白いなとか共感できるなっていう心理的に共感したり応援者になってもらいたいですよね。

広告とかだとシェアとかってできないですけど、SNSでこの会社好き、とかこの投稿面白いと思ったらシェアできますよね。共感者、応援者をつくってもらうっていう意味では自分の会社だったり自分自身の近況報告、こんな店長と一緒に頑張ってます見たいな、ちょっとストーリー性、多面性も見せたほうがいいです。この3つの視点でぜひ、投稿していただきたいですね。

加藤:例えばなんですけど、企業のSNS担当者とかだと、多面性とか近況ってちょっと難しいなみたいな方もいらっしゃると思うんですけど、そういう場合って、どういうことがお勧めですか?

Instagramの投稿のしかた

笹木:そうですね、例えばですけど、Instagramとかですと、結構アパレル関係の所とかもきれいにフィード投稿、新規の投稿の所では世界観を統一して、着こなしを毎回投稿するとかってやっていて、その中に「店長です」とかって投稿すると、やっぱ世界観は崩れると思うんですよね。ですので、フィード投稿の所ではその世界観は統一して、代わりに、ストーリーズ。

加藤:なるほど。

笹木:ストーリーズ24時間で消えますし、しかもストーリーズだけ見るって人は今、30パーセントから40パーセントぐらいなんです。むしろ新規投稿見ないでストーリーズだけ見る人のほうが結構4割ぐらい、いるっていうところではあるんですけど、そのストーリーズのほうでも実績だとか近況報告とかをすることで、ちょっと投稿する場所を切り分けていただいたいなと。

加藤:なるほど。

笹木:例えば、この本、今、編集者さんとこういうふうに準備していますとか、そういう準備の過程とかも載せることで、一緒にわくわく感で巻き込んでいけることができるので、そういう形でぜひ多面性・人柄とか難しくても、近況報告、今日イベントしましたとか、それぐらいだったらそんなに企業でも、え、変な感じっていう違和感はまったくないので、近況報告、会社の活動感っていうのは出していただきたいって思いますね。

加藤:やっぱり、SNSでは人がいるっていう感じを出していくっていうことが大事なんですね。

笹木:そうですね。お役立ち情報だけずっと整ってやってると、ちょっとバーチャル感が出てしまいます。SNSって双方向のコミュニケーションをとることで、私もシェアしようとか、ちょっとハッシュタグ付けて、タグ付けして口コミしてみよう、喜ぶかな? とか。

そんな感じで思ってもらうためにも口コミ増やすためにはやっぱ中の人感は出したほうがいいと思いますね。

加藤:確かに双方向性っていうのがオウンドメディアにはないんだなっていうのをちょっと感じたりしましたね。

SNSの双方向性

笹木:そうですね。SNSって自分で発信するだけだと、ちゃんと利用できないかなって感じがしていて、タグ付けして口コミをしてもらう、だったりシェアしてもらうとかっていう、双方向のコミュニケーションができてこそ、オウンドメディアではできないありがたみがありますよね。ぜひ双方向のコミュニケーションはあえて大事にしてほしいですよね。

投稿だけじゃなくて、コメントしてるところも含めて1つの作品で、この会社ってこういう温かさがあるんだなとか、すごく元気な会社だなとか、そういう企業風土も伝わってくると思います。

加藤:郁乃さんのSNSでもすごい参考になるなと思ったのは、エゴサーチしたりしてリツイートとかをちゃんとされてるっていうのがすごい。特に今回は書籍だったので、著者からリツイートしてもらって、さらにそこにコメントが付いてるとかってすごいうれしいよなとかって思ったりしたんです。そういうのは、ほかの企業でも実践できそうな事例ですよね。

笹木:そうですね。そんな難しくないですからね。SNS担当者を置いて、1日1回自分の、例えば、私でしたら『笹木郁乃』とか本のタイトルとか、この5ワードでまず朝、検索してくださいと。スタッフマニュアルとして(笑)。

まず検索してくださいと。それでハッシュタグとか付けてる人には必ずコメントをしてください。もしくはリツイートをすることで、お客さんを大事に育ててくださいよっていうことを、企業もマニュアル化することが大事ですね。

割とカスタマーセンターの方がTwitterとかでお客さんとの双方向をやりとりをする係っていうふうにやってる所もあって。バーミキュラとかもカスタマーセンターの方がSNSやってたんですよ。

加藤:そうなんですね。

コメントから口コミを広げる

笹木:SNSの本投稿はマーケティング担当なんですけど、コメントのやりとりだったりエゴサーチみたいな形で、「バーミキュラ使ってお料理作りました」とかっていう方がいたら絶対コメントをするんですよ。

加藤:でも、もしかしたらすごい適任かもしれないですね、カスタマーセンターの方にやっていただくっていうの。

笹木:そうなんですよ。コメントをしたら、うれしいじゃないですか。あ、バーミキュラさんからコメント来たって思って。そしたらどんなメリットあるかっていったら、うれしいから、また口コミしようって思うんですよ。

で、そのまた口コミをどんどんその人がいつもしてると、その人のフォロワーさんたちはやっぱ見て、へえ、なんかお鍋いいな、欲しいなって思うし、しかもその人のまねして自分も投稿しようってなるし。そういって口コミ増やしていくんですよね。

加藤:この口コミ自体がさっきの話でもあったんですけども、購入するときにすごい参考になるっていうのが1つあったと思うんですけど、もう1つのすごく大きな役割だなと思ったのが、メディアPRをするときに、記者とか編集者とかディレクターさんとかがそういうのを見て判断してるっていうのもこちらの書籍に書いてあって、私は、はあ、なるほど、読まれてるなと思ったんですけど(笑)。そういう効果も大きいんですよね。

笹木:そうなんですよ。私の会社というか、私自身もSNSで例えばですけど、じゃあ、ちっちゃいメディア掲載をA社さんにしてもらいましたと。本当にちっちゃくても。ちっちゃくても、なんかちょろっと一言だけこの本について触れられたとか、その出版社さんをタグ付けして、「ここでご紹介いただきました、ありがとうございます」って言うと、その出版社さんに通知が行くので、わざわざリツイートありがとうございます、とかってそんなに喜んでいただいてるんですね。

みたいなところから徐々に会話が生まれて、やっぱりちょっと笹木郁乃さん? あらためてちょっと取材させていただきたいんですけど、みたいな形に発展したときとかもあって。ただ、それは私、すごく良かったなって思うのは、SNSのフォロワー数とか影響力がある程度あったほうが、そういう発展ってありやすいですね。

加藤:なるほど。

笹木:出版社さんとしてもつながっておくメリットを感じていただけるという(笑)。なので、やっぱりメディアPRする際とかも、出版社さんとか編集者さんって結構、自分の個人のアカウント持ってますし。

なので、そこにDMを結構、突然、送っちゃったり、発信したときにコメントをしたりとか、で、そっから仲良くなったり商品についてPRさせていただくっていう。

普通、プレスリリースを書いたら、それを郵送するとかメディアに送るっていうのがスタンダードですけど、今SNS編集者さんもやってるので、SNSでDMでお会いしましょうとか、プレスリリースですっていうのも結構できますよね。

加藤:そのSNSの人がいる感じっていうのを逆に活用して、そっちのメディアPRのほうにもつなげていくっていうのは、なかなか面白いですよね。

笹木:いやあ今の時代ならではですよね。

→第3回に続く


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