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Half & Half Revolution~ 2分の1革命~

今回紹介する本は、2020年、まさにコロナのパンデミックが宣言され、日本も世界に追従するように日々増加するコロナ感染者に怯え、ある意味パニックに陥ったように自粛をしていた時期に出版した「2分の1革命」だ。

谷口正和 著書[二分の一革命]

コロナという危機を、むしろチャンスと捉え、これを機に、古い慣習や常識に疑いの目を向けて、無駄を排除して「すべてを半分にする」という革命を起こそうという提案だ。新しく生まれた残りの半分の余白、お金や時間を使って、未来に対して自己投資をするために、ハーフタイム・ハーフコストを実現するためのヒント集である。


チャンスは余白から生まれる

2020年当初のパニックに比べて、今は少しずつ日常を取戻しつつあるように見えるが、だからと言ってコロナ以前と同じ状態に戻るということはない。僕たちは、変化を受け入れながら前へ進んでいかなくてはならない。そのために、これまでやめたいと思っていたことや無駄に感じていたことに対してNoを突きつけよう。10人でやっていたことを5人でやる方法を考えよう。今までの半分でやっていけるところまで精度を上げていこう。今やっていることは、本当に必要かどうかを問い直して新しい時間を創って行こう。そして残った5人は新しいことをやってみよう。自分が本当にやりたいことは何なのか、言い訳を探して無理だと思い込んでいたことでも、なぜ無理なのか、どうしたらできるのか考えてみよう。新しいライフスタイルを模索している今だからこそ、なかなかできなかった構造変化に対しての第一歩を踏み出すチャンスなのだと認識しよう

原点への問い直し

治療薬もワクチンもない頃、コロナで亡くなった人々を目の当たりにして、僕たちはコロナに怯え、なんとか生き延びたいと心から思った。そうまでして生き延びたいと思うのは、いったい何をするため? 何を解決するためなのか? この原点への問いかけこそ重要だと谷口は言っている。乗車率150%の電車で通勤通学にとられていた漠とした雑時間の創造的改修を僕たちは命じられている。まず、自分で考え、深めること。その結果、自分は何に興味があり、何がやりたかったのか、何をもって社会に貢献できるのか。構造変化には、こうした自分自身の生き方そのものに対する問い直しが求められいる。軸足にすべきは、自分の興味や関心であり、自分の内側にある悩みや疑問こそ事業やサービスの立脚点だ。

変化の谷を跳べ

本章では、ライフスタイルの新しいステージへのヒントが、社会・組織の視点、個人の視点から様々提示されている。
 ●スタディシフト  ●ホームグラウンドシフト  ●アースシフト
 ●感性シフト  ●キャスティングシフト  ●ストーリーシフト

など、時代の風を読みながら、目の前にある変化を正確に捉えて未来の事業やサービスに活かしていけるコンセプトを是非見つけてみてほしい。

文:石川 勇一郎
Japan Life Design Systems
Life Design Creative Strategy

Vice president

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