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子育て、今思えば……。別に好きなことがなくても大丈夫です②

息子を育てている間ずっと、「好きなことがあるのはすばらしい!」という風潮になんとなく引け目を感じていました。「好きなことがないと、だめなのかな?」と思ってしまうのです。

うちの息子にはそんなにわかりやすい目印はなかった。でも、世の中の雰囲気としては、「寝食忘れて没頭するようなことがあるのはすばらしい、それなら勉強なんかできなくても大丈夫!」という感じでした。

それって親たちへの励ましのように聞こえるのですが、私にとっては違いました。自分の子は「寝食忘れるほど好きなものはない、そして勉強もそんなにできない」――だったら大丈夫じゃないじゃん! 何もないじゃん! と暗い気持ちになるのです。
今なら、そういう子の方が大多数だとわかる。でも渦中にいると、自分の子だけがダメな気がしてしまうのです。今考えると別に悪いことではないんだけど、うちの息子、本当にこれという特徴がなかったので。

中高生になると、さすがにわかりやすい「○○博士」は減っていきますが、私は息子に対してずっと〝好き〟プレッシャーをかけ続けてしまったと、今はかなり反省しています。
「勉強しなさい」的なことは言わなかったけど、「〝好き〟があるのはいいことだよね!」的発言をかなりしていました。

進学先の高校を決める時期、「○○は吹奏楽部で、もっと音楽やりたいから○○高校行くんだって」と聞けば、「すごいね~音楽好きなんだね! すばらしいね!」
高校時代、野球観るのが大好きで近くの球場に月に何度も通う同級生の話を聞けば、「いいね~そんなに好きなものがあって、すばらしいね!」
今考えると、完全にイヤミですね……

当の息子は高校時代は部活もせず(入学直後に合わなくて辞めた)、ダラダラとyou tubeを見ているか、ゲームをしているかという生活。
私は彼が勉強しないとか、成績が良くないとかよりも、「これという好きなものがない」ことにいらだっていました。

同時に自分を責める気持ちもどこかにありました。
好きなことがないのは、親が過干渉で、気づかないうちに子供の自由な欲求を抑えてきてしまったせいではないか? 
息子は気に入らないことがあっても正面から反抗してくるタイプではないから、親の気づかないところで何か我慢していたのだろうか?

いやいや、大丈夫ですよ。と今なら言いたいです。そんなに深刻にならないでください!と。
次で、そういう息子も今はわりと楽しそうにやっていますよという話と、好きの呪縛は私自身により強くかかっていたという話を書きたいと思います。








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