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無責任な大人たちへ告ぐ

昨日、タレントのryuchellりゅうちぇるさんが亡くなったという報道を目にしました。

芸能関係に疎い私は、故人についてよく知りません。

ですが、その息子さん(5歳)には、無責任な大人が近づいてきていらないことを言わないか気になっています。


自分語りですが5歳のころに父を失ないました。原因は当時服用していた薬の副作用です。

あまりに突然のことだったのと、当時5歳だったこともあって、私が父の死を受け入れられたのはもっと後だったと記憶しています。

「死ぬ」と言うことの意味が分からなかったんです。


そして、その時に「大人の無責任さ」も身をもって経験しました。

今まであったことのないような大人たちに、葬式の場でこのように言われるわけです。

  • あんたは長男なんやからしっかりしなさいね

  • お父さんの分まで生きるんやで

  • お母さんを守る責任があるで頑張りや

ひとりやふたりじゃない、多くの大人に同じことを延々言われ続けました。

ですが、これってすべて責任を持たなくていい無責任な大人の発言なんです。


言ってることはわかる。何にも間違っちゃいない。

だが、5歳の子どもに「生きる」だの「責任」だの重い言葉を押し付けるその姿勢はどうか?そう思うわけです。

葬式でしか会わないような人に言われても、何の説得力もないとあとから思ってしまったんです。

そりゃ言葉をかけた本人たちはそう思っていないでしょう。

むしろ励ますつもりで言っているのかもしれないのですが、もし本心でそう思っているなら子どもがもっと大きくなってから言ってほしいです。

まず「死」の意味や重大さがわかっていないんですから。


父の葬式で無責任な言葉を浴びせられた私は、それから私は重い荷物を背負っていました。

何年も何年も背負っていました。

  • 父の分まで生きるって、なんだ?

  • なぜ俺だけしっかりしないといけないんだ?

  • そもそも責任ってなんだよ?

自分のやりたいことも言いたいことも、全部制圧して人生の半分は過ごしていたと思います。

それから解放されたのは、ここ数年ぐらいの話ではないでしょうか。

実に20年以上、無責任な言葉をずっと勝手に背負わされていた気がします。


父の葬式であの言葉をかけてきた大人たちの無責任さに、私はやられてしまったわけです。

今回亡くなられたりゅうちぇるさんには哀悼の意をささげるとともに、息子さんの周りに無責任な大人が群がらないことを祈ります。

私みたいな人は、私だけで十分です。


5歳児に、何を頑張れというのですか?何の責任を負えというのですか?

そんな大人が故人のご子息に近づいてこないことが、外野の私の願いです。心から。

5歳なんですから、責任とか考えずに目いっぱい遊ばせてほしかったなぁ。

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