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バーガー菊池

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(ばーがー・きくち) 岩手県出身。花巻東高校卒。 実話ナックルズ編集部在籍の編集者。不良からエロまで何でもやります精神の何でも屋。注射を打ちながら毎晩暴飲暴食を繰り返すハゲ巨漢
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日々是暴食★トラウマめし【第42食】韓国・ソウルの孤独のグルメ焼肉と置屋街

緊急事態宣言の直前に  スマホで過去写真を見ていてら、2020年2月29日から3月2日の日程で韓国へ2泊3日の短い旅行へ行ったことを思い出した。新型コロナの感染拡大が世界的な問題になってきた頃で、3月初頭には韓国の大邱で新興宗教団体の施設で集団感染が起きた。  日本では3月13日に「新型インフルエンザ等対策特別措置法」が成立し、翌4月7日には初めて緊急事態宣言が発出。事実上、海外旅行は行けなくなってしまったので、この韓国旅行はコロナ禍ギリギリ前に行った旅行だった。実際この

日々是暴食★トラウマめし【第41食】出雲そばと島根発祥の日本酒と

 コロナ禍真っ最中の旅行はいま考えれば人も少ないし、ホテルも航空券も安いし、なかなか条件がよかった。外国人旅行者が爆増した今だとああはいかなかったはず。ということで初めて島根に行った話。  島根って世田谷区より人口少ないのに錦織圭やヒゲダン(島根大出身)などスターを輩出するあたり、やはり神がかってる、普通の土地じゃないのかもしれない。山陰のイメージって勝手にジメジメと暗いとこだと思ってた(今は言っちゃいけない裏日本というやつ)けど、めちゃくちゃいいことだった。  山陰本線

日々是暴食★トラウマめし【第40食】境港の蟹丼と米子ソープ街の牛骨ラーメン

 2020年の7月に鳥取県の境港、米子へ旅行に行った。ちょうどコロナが蔓延してきた時期で、4月には緊急事態宣言が出た。外にでれず、モヤモヤしていたので夏休みで旅行に行った。不要不急クソ喰らえでしょう。取材もなかなかできず暇だったのかもしれない。  境港は鳥取県といっても、西の端の県境で、橋を渡れば島根県である。米子空港からJR堺線の目玉おやじ列車に乗り境港駅まで移動。水木しげるの故郷なので、とにかく鬼太郎推し。あちこちに妖怪のオブジェや看板がある。  境港駅に隣接する「み

日々是暴食★トラウマめし【第39食】ビンロウに痺れて小籠包に感激

 台湾に行ったら檳榔(ビンロウ)を食べてみたかった。かつて、台湾ではセクシーなお姉さんがビンロウを売っており、檳榔西施(ビンロウシースー)と呼ばれていたが、どうやら絶滅したらしい。本当に無くなってしまったのか?  ネットで調べたところ、数年前までは中壢という場所にビンロウ売りのお姉さんがいららしい。電車に乗って行ってみた。  どうも中壢にはちょんの間スタイルの裏風俗街があるらしい。付近に行くと大人のおもちゃが自販機で売っていた。路地には呼び込みのおばちゃんがチラホラ。カメ

日々是暴食★トラウマめし【第38食】台湾の夜市で爆食の旅

 昨年のGWに台湾に食いまくり旅行行った記憶を呼び起こしてみる。  正直なめていたのだが、台湾いい。最高。近いし、飯美味いし、2泊くらいの旅行にちょうどよかった。台北は程よい異国感があるが、牛丼や回転寿司など日本のチェーンがそこらへんにあるし関西のどこか地方に来たくらいの不思議な感じ。  とりあえずベタな観光地、龍山寺にお参りに行く。意外にも周りはちょっとゲトーな感じで立ちんぼ姉さんが昼から立っている。路地の方へぐるっとまわると「遊んでかない?」と客引きのオバさんに声をか

日々是暴食★トラウマめし【第37食】どこまでも追ってくるインドのカレー無限地獄

 インドに1週間もいるとカレーに飽きてくるのが本音。    ちょっと趣向を変えて南インド料理のドーサを頼んでみたりしたが、結局スパイシーさからは逃れられない。中にはチーズたっぷりのポテトマサラが入っていて美味しかった。  あとはパスタなどを食べてみたが、味はうーん…結局インドでメシ食うならカレーが美味いという結論に落ち着く。  ヒンドゥーでは牛は神なのでもちろん焼肉などはありえない。それどころか豚も不浄な生き物と思われているのでまず食べない。肉を食うならマトンかチキン。マ

日々是暴食★トラウマめし【第36食】バラナシでラッシーを食いガンジス河で沐浴した話

 ガヤーを発った列車は夜から朝にかけ延々と走り続け、昼過ぎにバラナシ駅に到着した。寝過ごして降りるタイミングを逃したら詰むから怖い。田舎町からやってくると人の数と喧騒が半端なくてクラクラする。  駅を出るとウザさMAXのタクシーの客引き軍団につかまる。なんとなく選んだ兄ちゃんが遠回りして「知り合いのホテルに泊まれ」としつくこく誘導してくるので「いいからさっさとガンジス河へ行け!」と怒ったらガートの一番端っこに降ろされた。  上等じゃん 歩いてやんよ!  ガートとは沐浴で

日々是暴食★トラウマめし【第35食】スジャータ村に散歩に行って激辛ブータン料理を食べた話

 スジャータ村に散歩へ行ってみた。   釈迦は6年続けた苦行に疑義を抱き前正覚山を下りた。その後ナイランジャー川で沐浴し、半死半生の状態で倒れていたところ、そんな姿を不憫に思った村娘のスジャータに乳粥をもらい体力回復。あまりの美味しさに感動し、これまで続けてきた絶食では悟りは開けないことを知った。  後に釈迦は比丘たちに「中道」の大切さを説いた。極端はよくない、中を行けと。自らが体を虐めることでは聖者の目覚めに至らなかったことが中道を知る契機となったが、そのきっかけはスジ

日々是暴食★トラウマめし【第34食】ブッダガヤでチベットうどんを食べたらダライ・ラマに出会った話

 聖地ブッダガヤの夜は明けた。まだ薄暗く肌寒い中、マハーボーディ寺へお参りに行く。  「ブッタガヤの大菩提寺」とも呼ばれるマハーボーディ寺は、およそ2500年前に仏教の開祖・釈迦が悟りを開いた場所である。王族の王子だった釈迦は、人はみな生老病死を経験し四苦八苦という苦しみの中を彷徨い続けていることにショックを受け親、嫁、子と別れをつげ出家。  その修行は壮絶で、絶食など6年にわたる苦行を行う。しかし、ある時「こんなことしてても悟りは開けないんじゃね?」と疑問がわき下山。川

日々是暴食★トラウマめし【第33食】インド鉄道のカレー駅弁

2日ほどコルカタをブラブラしてから寝台車でブッタガヤのあるガヤーへ向かうことにした。現地だと席が予約できるか不安なので、事前にネットで予約しておいた。  ランクによって値段とサービスが変わってくるが、自分は2A(エアコン有り2段ベッド)にした。自由席は安いが、インド人たちで押し合いへし合いのぎゅうぎゅう詰めなわけで、とてもじゃないが日本人が乗れたもんじゃない。2Aでガヤーまで4、5千円くらいだからケチらない方がいいだろう。  出発時間まで時間があったので暇つぶしに映画館に

日々是暴食★トラウマめし【第32食】インド・コルカタの屋台で立ち食いカレー

 2018年の年末年始にインドへ行った。中国東方航空で上海と昆明を乗り継ぐ激安便で8万720円、今考えるとかなり安い。試しに同じ旅程をスカイスキャナーで調べてみたら最安値はエア・インディアの11万6千円だった。物価高と燃料代の高騰で海外旅行は段々と行きにくくなっている。円安だしなー…。  ともかく3回乗り継ぐハードな格安便ではあるが20時間くらいかけてインド東部の大都市、コルカタ(カルカッタ)へやってきた。  言わずもがな、沢木耕太郎の『深夜特急』のインド編最初の都市であ

日々是暴食★トラウマめし【第31食】桜島の噴煙と黒豚とんかつ

 2008年放送の大河ドラマ『篤姫』が大好きなのだが、OPテーマの出だし〝ババーン〟のとこは桜島が噴火している情景を表している。と作曲した吉俣先生が言ってた気がする。気がするだけで間違いかもしれないけど、あのメインテーマは名曲中の名曲だ。  桜島といえば長渕剛の04オールナイトライブも外せない。長渕好きはそこらじゅうにおり、実際ライブに行った先輩にその凄さをしつこいくらい何度も聞いたし、ライブ映像を何度も何度も見せられたり。  ということで桜島に行ってみよう!  長渕の

日々是暴食★トラウマめし【第30食】薩摩の恵みが生んだカンパチと安納芋

 2022年の年始に鹿児島へ旅行へ行った。個人的に国内ではベスト3に入る魅力的な場所だった。  岩手出身者としては、戊辰戦争で負けた側が勝った側のお国に入るような気がしてなんとなく緊張感があった。鹿児島中央駅を降りて天文館のホテルへぶらぶら歩きながら向かう。  途中、鍛冶屋町のあたりを通ると明治維新のスーパースターたちの実家がそこらじゅうに。こんな狭いエリアに西郷も大久保も大山も東郷も住んでいたのか。ちょっとすごすぎるだろ。  勘違いしていたのだが、鹿児島市内で感じた雰

日々是暴食★トラウマめし【第29食】穴場のリゾート「ダイアニ・ビーチ」でウガリ飯

 ケニアのビーチは穴場らしい。というネット情報を見て行ってみた。  モンバサの繁華街からウーバーを拾って南へ約1時間。ダイアニ・ビーチというリゾート地がある。  青い海と白い砂。そこにふりそそぐ太陽。これは確かにリゾート感満載だ。  インド洋のビーチリゾートといえば、お隣のザンジバル、もしくはセーシェル、モーリシャスが有名だが、ダイアニ・ビーチも負けていないどころかめちゃめちゃ良いのではないか。  そこまで観光地開発されていないので、客引きもうるさくないし、現地感がちゃ