jiro_bando

Artist。タイポグラフィや様々な図像(平面+立体)を制作。もとは彫刻専攻でした。 …

jiro_bando

Artist。タイポグラフィや様々な図像(平面+立体)を制作。もとは彫刻専攻でした。 日々の制作→https://www.instagram.com/jiro_bando

最近の記事

読経と坐禅

5月末から6月中旬にかけて、長年ご縁のある松戸市で「坐禅熊」という陶彫刻シリーズをフィーチャーする展示があります。 老舗呉服店の店内でポップアップストア的に展開する形ですが、店主自ら定期的に坐禅を行ってらっしゃるという理想的な機会になります。 ですので、それに向けた記事を書いていこうと思います。 2010年ぐらいから発表してきたタイポグラフ作品でも仏教のことばを多数モチーフにしてきましたが宗教に抵抗を持つ人は多く、はっきりと毛嫌いされたこともあります。自分も僧侶や研究者ほど

    • オープンスタジオ

      住居から自転車で20分弱の場所に、妻(美術作家)と共同のアトリエを借りて早くも2年。始めての更新を過ぎた11月にオープンスタジオを行いました。 アトリエのスタートがコロナのさなかでしたので、機会を持てずにいましたが、やっと自分達の活動やこのスペースに興味を持ってくださる方々をお招きすることができました。 ・・・・・ ここは築50年近いマンションですが、某まちおこし会社が管理している何部屋かは主にクリエーターをターゲットにしており、賃貸なのに改装自由&原状復帰不要、という珍し

      • 根本土龍氏について

        彫刻を再開して3年近く。やっと発表の本格化に向けて動いていますが、作りながら「この作品、根本先生が見たらなんと言うだろう?」と思うことが多い。 根本先生というのは、高校3年間+数年交流のあった、木彫家の根本勲(土龍)氏(1983年死去)のこと。 ここ数年、北海道八雲の木彫り熊の文脈で彼が注目されているのは大変な驚きだし、厳しい時代の中で励みにもなっている。 六本木の 21_21 DESIGN SITEや、CASA BRUTUS誌上で彼の作品と再開できるとは思ってもみなかった

        • 個展「文字と熊」、振返り(その2)

          続きです。 今回は平面のタイポ作品と熊の彫刻以外に、板を使った半立体のタイポグラフィや、光背的な抽象形体と台座が一体になったものも展示しました。以前レーザーカッターで文字作品を作ったこともありましたが、今回は昨年夏に購入した糸のこ盤が活躍しています。 
2015年に府中市美術館で行った、公開制作64「タイポグラフィの実験室」の時、自分の表現について学芸員の方が「言葉に、具体的な力と質量をまとわせようとしている」と説明してくださったのは非常に的確だと思いました。そして今回、

        読経と坐禅

          個展「文字と熊」、振返り(その1)

          昨年の11月5日(土)〜11月20日(日)、東京・神田のTETOKAにて開催した個展「文字と熊」を数回に分けて振り返りたいと思います。詳細は上記サイトから御覧ください。 この展示は「禅」というものを、禅語タイポグラフィと「座禅熊」という陶彫刻によって再構築したものと言えます。 仏教系のモチーフは随分取り組んできたのですが最近は少し離れていました。今回再び「禅語」という仏教のモチーフを選んだのには自然な成り行きがあったのですが後で書きます。 文字のスタイルは、もはや読めなく

          個展「文字と熊」、振返り(その1)

          個展「文字と熊」開催します!

          11/5(土)から東京・神田の「TETOKA|手と花」にて個展を開催しますので、とりいそぎ情報のみ。 追ってもろもろ投稿していきますので是非よろしくお願いいたします。 (以下、ステイトメント。) 5年ぶりの個展になります。 その間、コラージュと手描き文字の組み合わせをZINEにまとめたり、コロナ禍がきっかけとなって文字以外のシンボリックな図像に取り組んだり幅を広げてきましたが、長年封印してきた彫刻を再開したのが一番大きな変化でした。 久しぶりに触れる粘土の感触は心地よ

          個展「文字と熊」開催します!

          彫刻から再びタイポへ

          時間が経ちましたが、前投稿でお話した彫刻「座禅熊」の展示写真を載せておきます。 年始の企画展「冨二と初夢」での写真ですが、場所は昨年目黒にオープンしたpottariというカフェギャラリーです。古い建物をセルフ・リノベーションした素敵なお店ですので機会があったら是非寄ってみてください。 下記インスタグラムで最新情報をご覧いただけます。 https://www.instagram.com/pottari.tokyo/ これが彫刻の展示としては初めてですが、昨年から仏像の模刻そ

          彫刻から再びタイポへ

          最近の制作について

          遅ればせながら今年もよろしくお願いいたします。 最近の制作ですが、実はタイポグラフィという制約を少しずつ解除して昨年からは小さな立体(彫刻)も作っているので、そこに至るまでの流れを整理してみようと思います。※2019〜2021年にかけてはコラージュもかなりやっていましたが、ここでは省きます。 タイポは2019年ぐらいから少ない文字数の「めでたいことば」を中心に扱い、よりシンボリックでカラフルにしていました。文字(主に漢字)が内包する呪術的な力も意識していました。実はそれま

          最近の制作について

          メイド・イン・フチュウ 公開制作の20年/昨年の活動

          ロリポブログからの移行後初投稿ですが、昨年の活動の続きです。 ◎旧ブログ「サイの角のように一人歩め」 新型コロナの状況も不安な中、府中市美術館にて20年前の開館時から続いてきた「公開制作プログラム」を振り返る企画展が昨年12月から今年2月にかけて開催され、参加しました。※幸い途中で閉鎖になることもなく会期を終えられました。 <メイド・イン・フチュウ 公開制作の20年> 会場:府中市美術館 会期:2020年12月5日(土)〜2021年2月28日(日) 美術作家が館内の常設

          メイド・イン・フチュウ 公開制作の20年/昨年の活動