カスタマーサクセスってどんなお仕事でしたっけ?
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カスタマーサクセスってどんなお仕事でしたっけ?

こんにちは。heyでカスタマーサクセスのマネージャーをしている陣山です。最近は現職でのカスタマーサクセスのことをnoteに綴ることが多かったのですが、本日は現職に限らずカスタマーサクセス全体のことについて簡単に触れてみたいと思います(超初級編です)。

カスタマーサクセスってどんな職種なのかよく分かっていない方も多いと思います。私は現職のheyでカスタマーサクセスとしては3社目で、合わせると10年程やっているのでこれまでに、少しの成功と多くの失敗をしてきました。これらの経験をもとに自分なりの考え方を共有することで、カスタマーサクセスとは?という部分が少しでも明瞭化されると嬉しいです。

カスタマーサクセスとは?(自分なりの定義)

顧客に自社のプロダクトを使い倒してもらうことで顧客の事業課題を解決に導く存在。結果的に顧客の長期利用やアップセル/クロスセルといった売上貢献だけでなく、チャーン(解約)が少なくなることで自社への利益貢献も行う役割。

ものすごく簡単にいうと、既存顧客に自社サービスを使い倒してもらいハッピーになってもらう枠割です(簡単にいいすぎました)。

「使い倒してもらう」カスタマーサクセスの役割

私はよく「使い倒してもらう」という表現をします。自社のサービスの素晴らしさ/ポテンシャル/可能性というものは皆さんも把握していると思いますし、自社サービスを使ってもらうことで見えてくる世界観というものを信じていると思います。ただそれは、単純にシンプルに使ってもらうだけでは実現しない事の方が多くないでしょうか?

もっとこう使ってもらえれば・・・
この機能を使ってもらえれば・・・
外部機能とAPI連携してデータを繋げば・・・
自社の他サービスも利用することで更に便性になるのに・・・
一部ではなく全社導入することで世界観が広がるのに・・・

などなど、お客さまが自社サービスをより効果的に使ってもらうために、こうした方が良い!ああした方が良い!というモヤモヤする場面も少なくないと思います。こうしたモヤモヤを解決するのがカスタマーサクセスのお仕事なのだと思います。

もっとこう使ってもらえれば・・←こう使ってもらう
この機能を使ってもらえれば・・←その機能使ってもらう
外部機能とAPI連携してデータを繋げば・・←API繋いでもらう
自社の他サービスも利用すれば・・←他サービス利用してもらう
一部ではなく全社導入することで・・←全社導入してもらう

その結果、顧客が自社のサービスを「使い倒す」ことで更なる利用が促進されて、顧客の課題を解決しながら成功に導く。成功に導くことができれば更なるサービス拡充にもつながるし当然、チャーンを防ぎ更新を続けてもらい自社への利益貢献にもなります。

簡単に書いてはいますが、もちろんそんなに甘くはありません。オンボーディングに失敗すれチャーンリスクは最初から高まり、利用の促進ができなければ、やはりチャーンリスクが高くなってしまいます。

めちゃくちゃシンプルな図にしてみた

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▲黒が顧客の行動で、黄色がカスタマーサクセスとしての活動。最初はオンボーディングから始まり、利用促進を行うことで顧客の課題を解決して成功に導く。その結果として自社サービスの契約更新があります。

逆に顧客のサービス利用が止まり、それを改善できなかった時点で更新ができずにチャーン(解約)の可能性が高くなってしまうので常に使い倒し続けてもらう必要があります。

どうすれば使い倒してもらえるのか?

もちろん簡単ではないし、多くのTipsを人それぞれお持ちかと思います。私なりにもたくさんあります。たくさんあって一つづつ書いていたら膨大な量になってしまうので、少しづつ書いてみます。

①業務プロセスに組み込む(オンボーディング)
②顧客との関係性を構築し頼られる存在になる(顧客を知る)
③利用状況が悪化したタイミングを知る(ヘルススコア)
④顧客の声を分析しプロダクト改善を続ける(VoC)

①業務プロセスに組み込む(オンボーディング)

B2B SaaSにとって大事な部分でもあり、大変な部分です。業務プロセス内でなく、別で使ってもらうのではなく、顧客の業務プロセスの中で使ってもらう。ここにしっかりとサービス利用を組み込むことさえ出来れば使い倒してもらうための可能性が大きく広がります(使わないと業務が回らないという状態になる)。逆に、オンボーディングが失敗に終わり、システム稼働が出来ないとそのまま稼働することなくチャーンになる危険もありますので、ここはコストをかけてでもしっかりとオンボーディングをして業務プロセスに組み込みたいです。

顧客との関係性を構築し頼られる存在になる(顧客を知る)

そもそも、顧客の現状の業務プロセスを知らないままに自社サービスを業務プロセスに組み込むことなんて出来るはずがありません。そのためにも自社サービスが関連する部分の業務(出来ればそれ以外も)において顧客のことを徹底的に知ることが大事かと思っています。

・どんな業務フローをどんなオペレーションで行っているのか?
・何名で行っていて関係者が何名いるのか?
・現在の課題は何で、いつまでにどんなことを解決したいのか?
・どういう状態になったらハッピーになるのか?
・そもそも何を目的として契約してくれたのか? 
・今はどのような利用方法を想定しているのか?

顧客の現状を聞いて、顧客のペインポイントを明確にする。自社サービスをどうやって活用したらそれらを解決に導くことができるか?課題が潜在化していて、お客様自身も分かっていない場合もあります。カスタマーサクセスがそれを顕在化させる必要があります。(ただし多くの場合、セールス段階で顕在化してくれている)

簡単ではありませんが、顧客を理解し、顧客にとって最適な手法を導くことで信頼を得られます。何か困ったら。何か運用を変えるとするなら。必ず頼られる存在になることがカスタマーサクセスに求められることだと思います。

③利用状況が悪化したタイミングを知る(ヘルススコア)

一度利用が完全にストップしてしまった顧客に対するフォローは容易ではありません。逆に悪化した瞬間であればフォローして、再度利用促進に繋げることは困難でもありません。その「悪化した瞬間」を知ることが出来るのがヘルススコアですが、この設計には多くの企業が悩みます。

どの数値をヘルススコアに設定すればいいのか?

カスタマーサクセスの方々にヒアリングをすると、複数の指標を組み合わせる企業が多いようです。自分も以前は3つ程の指標をA /B /Cで採点してその指標によってフォロー内容を変更していました。

ただ、複数指標に拘らず、シンプルに、自社サービスの利用悪化が明確にわかる指標であれば1個の数値でも十分だと思っています。

一番簡単なのはログイン率ですが、これはあまりおすすめしません。以前は私もログイン率を見ていたことがあります。ログイン率がすごく良かったので安心していました。しかし数ヶ月後、相変わらずログイン率も良い中でチャーン依頼が入ってきてしまいました。よく聞いてみると、そのご担当者は利用が上手く出来ていなかったので、何とかしようと何度もログインしてくれていたが、結局解決に至らずに契約更新はしないという判断をされただけでした。このように、ログイン率はあくまでも最低条件であり、ログイン後の、数値として取得することのできる利用必須項目を定め、その推移の変化をヘルススコアとすることをお勧めします。

繰り返しますが、完全に利用を停止し続けている顧客を探すものではなく、利用が上手くいかなくなった。悪化してしまった瞬間を見つけ出すのがヘルススコアだと私は考えています。(100点満点企業を探すためのものではない)

どの様なフォローをするのが効果的なのか?これはサービスによって違うので一概には言えませんが、共通して言えるのは、今の運用が目指すべきゴールにきちんと向かっているか?という部分の確認と、方向にズレが生じている場合は、現在の運用方法のペインポイントを必ず明確にしてあげてください。きっと何か対策があるはずで、顧客はその対策方法を求めています。

④顧客の声を分析しプロダクト改善を続ける(VoC)

おそらくカスタマーサクセスチームがある組織であれば、既存顧客と一番接点を持っているのはカスタマーサクセスのはずです。そのため、自社サービスに対する顧客からのフィードバックも一番得られるチームです。

特に要望関連は多いはずですが、この要望は必ず定量的に貯めておけるようにしてください。Google formに担当が記入してそれをスプレッドシートで管理する。これだけでも十分です。お客さまが直接要望を書き込めるようにできれば尚良しです。

ミスしやすいのが、声の大きい顧客や、大手の顧客から言われた要望を本当に今、必要なんだと主張してしまうことです。訂正的な感覚はもちろん大事ですがそれをしっかりと定量的に分析できる環境が必要です。定性的な感覚だけでプロダクトに機能を追加したとしても、リリースはしたが結局全然使われないという事も容易に起こり得ますので。逆に定量的な判断があるとPdMへもDevへも説明しやすいと同時に多くの顧客の利用促進につながります。

番外編

①チャーン分析

残念ながらチャーンになってしまっても、ただでチャーンをさせずに、何故チャーンに至ってしまったのか?何をすればよかったのか?そしてその傾向はどうなっているのか?というチャーン分析は必須です。チャーンを何かプラスの糧とすべきです。

▼これでも一部ですが、チャーンについて多角的に多くの軸で見るようにしています。普段はBIツールを使って数値把握しているのですが、このチャーン分析は敢えてあまり自動化はさせていなくて、時間をかけてゆっくりと解約理由を確認しながら数字を更新しています。

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②担当変更がめちゃくちゃ危険

「担当が変わります」この言葉は多くのカスタマーサクセス担当を震え上がらせてきたと思います。担当変更=チャーンリスクの向上だと皆んな分かっているからです。

ただ、この担当変更にも向き合い方はあります。私の稚拙な文章よりも株式会社ビービットの磯野さんの記事がよほど参考になると思うのでぜひ参考にしてみてください。

まとめ

カスタマーサクセスは自社のサービスを顧客に使い倒してもらい、顧客の事業課題を解決する存在。チャーンを防いだりアップセルを行うので会社の利益にも直結する職種です。顧客にとってはサポーターであり顧客の成功にコミットしなければいけません。そのためにはスムーズなオンボーディングが必要であり、そのオンボーディングのためには「顧客を知る」ことが必要です。一度オンボーディングができたからと言って安心はできません。ヘルススコアの確認で利用が悪化したらすぐに軌道修正を行い、また利用を促進する。顧客の声をしっかりと分析してそれをプロダクトに活かすことも必要です。

このように顧客との接点を通じて多くのことを考え、提案、対応をして行く必要のある大変な職種でもあります。

ただし同時に、顧客の一番近くで顧客の成功を感じ取ることのできるやり甲斐のある職種でもあります。ぜひ、これを機にカスタマーサクセスという職種のことを少しでも知ってもらえると嬉しいです。

最後までお読みくださりありがとうございましたmm

陣山一樹

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2020/12〜ヘイ(株) 2019/3〜2020/11:OLTA(株)VP of Customer Success 2018/3〜2019/3:日本オラクル CX SaaS 2010/1〜2018/3:(株)インフォマート CS構築、営業管理 新卒〜2009/12:(株)セラク