見出し画像

「データは、顧客とのコミュニケーションツール」データ分析のプロが、自分とJINSを冷静に分析してみた。 #05

大学院卒業後、2014年にシステムエンジニアとしてキャリアをスタートさせた池上智之。大手ゲーム会社のモバイルゲームを担当していたある日、あるイベントを見学したことがきっかけとなり「データ分析を極め、リアルな顧客に還元したい」と決心した。

2020年11月にJINSに入社し、現在はグローバルIT戦略本部でデータ分析基盤の構築に取り組みながら、JINSが持つさまざまなデータ、システムを駆使し顧客体験の充実を目指している。

そんな池上が目指す、「データを通じた、顧客とのコミュニケーション」のあり方を聞いた。

データで知った「意外と自分も高額課金するタイプの人間でした」

大学院での経験を生かし、インターネットを活用した学習形態「eラーニング」のシステム導入・開発を手がける企業で2014年にキャリアをスタートさせた池上。インフラ構築からクライアント窓口まで、要件定義、 基本設計、開発、テスト、プロジェクトの進捗管理など幅広く担当し、システムエンジニアとしての経験を積んだ。

データ分析のプロは、自身の分析も実に鋭く、「さまざまな業務に携わる中で、自分で何かを作ることよりも、人の要望を叶えるということが軸になっていたんですよね」と振り返る。

そこで、「何かを調べること、原因を追求することが好きで」という自身の特性を生かし、2017年、データ分析の道に進む。データを用いたコンサルティング事業会社に転職し、データアナリストとして大手ゲーム会社のモバイルアプリに関わったことが、キャリアの中で大きな転機になったようだ。

「ゲームを開発したプロデューサーと、どう改善して、どうやってマネタイズする?という話をできるようになったことは楽しかったですね。“売り上げ”というKPIを具体化できた、解像度が高くなったことで、すごくやりがいを感じられました」と話す。

画像1

さらに、データを通して見るもの、知ることも変わったようだ。

「ユーザーを理解することがとても面白かったんです。『自分って、一般的なのかな?変わり者なのかな?』って思うこと、ありませんか?データ分析をしていると、自分だったらこうする、と思った行動が一般的ではないことがわかります。

例えば『アプリゲームに〇〇円課金した』という、ネット上でした聞いたことがないような話があるけれど、データ見ると、本当にいるんだ、と。初めて見た時はちょっと感動しました。

データで見ると、意外と自分も高額課金するタイプの人間だったんです(笑)。いろんなタイプの人がいるということ、意外な自分をデータを通して知れること、そしてリアルでは出会えないような人のことを知れるのは、本当に面白いですよ」

こうして、モバイルゲーム領域でデータアナリストとしての経験を積んでいく中で、池上は次なる目標を見つけた。それは、「“リアルな顧客”は、何を見ている?」ということ。

「ゲームのオフラインイベントを見学させてもらった時に、初めて『こういう人たちがプレイしてくれている』ということを確認できたんです。それまで顔を見たことがないバーチャル上のユーザーを分析してきましたが、顔や言動をリアルで見たら、全く違うデータをとることができるなと。これは、めちゃくちゃ大きな転機になりましたね。

今後、何十年と分析をやっていくにあたって、リアルなデータにも触れていくことは、自分のキャリアにとっても非常に重要なことだなと考え、次なる分野でのチャレンジを求めるようになりました」

その矢先、テレビの深夜番組で取り上げられていた「Think Lab」プロジェクトに惹かれ、JINSの門を叩くことになる。

データアナリストの僕が、店舗に足繁く通うワケ

「正直、全然感触は良くなかったんです。最終面接で田中社長と話したんですけど『落ちた気がする』と思ったくらい(苦笑)」と振り返るほど、採用面接は散々(?)だったようだが、池上は2020年11月にJINSに入社し、JINSが持つあらゆるシステムのデータ分析基盤の構築や、顧客データ、業務オペレーションのデータを扱うグローバルIT戦略本部に配属となった。

画像2

分析の対象がリアルな顧客に変わり、「こんなに難しいと思わなかった」と振り返る。

「モバイルゲームって、スマートフォンだけで全てが完結するんです。自分がゲーム好きというのもあったし、難しさを感じたことってあんまりなかったんです。でもJINSは店舗、オンラインショップ、アプリ、プロモーション...色々やっていますよね。それに、メガネって視力矯正のためだけでなくファッションアイテムでもあるなど、いろいろな側面を持っているアイテムなので、趣味趣向の異なる人、自分が今までに扱ったことのない顧客層が集まってくる。そこが難しいし、面白さでもあるんですけどね」

池上は「JINSには顧客の多様性がある。分析するにも、ゲームの時とは扱う幅が桁違い」と話し、これまで見えなかったリアルな顧客の言動や特性の分析、自分の知らなかったシステムの理解にも精力的に取り組んでいる。

一方で、リアルな店舗がある業態だからこそ、定性情報を取りに行くことが簡単、というメリットもあるようだ。IT領域の担当者は、会社(あるいは自宅)にこもり、パソコンと向き合いっぱなし...とイメージしがちだが、池上は自ら店舗に赴くことも大切にしている。自宅近辺だけなく、遠方の店舗まで足を伸ばすこともあるそうだ。

「店舗で見ることができるのはさまざまな面でプラスだし、自然と他の業態も含めて『お客さんって、店舗でどんな行動してるんだろう?どうしたら喜んでもらえるんだろう?』という視点で見るようになりましたね。接客や陳列も含めて、今まで気にも留めてなかった世界を見られるようになりました」

こうした陰ながらの努力が発揮されているのが、池上が兼務で担当しているCX(カスタマーエクスペリエンス)マネジメント── つまり、顧客とのコミュニケーション、顧客の体験をいかに充実させていくかを扱う部門でのデータ活用だ。ジャージ姿の本部長、向殿率いるこの部門では、店舗とECサイトのデータを組み合わせながら、ITを通じた顧客とのコミュニケーションを構築している。

「今後、人が減っていくこの世界で、メガネというものに出せるお金にも限りがある。その、かけてくれる金額の最大化をしていくことが、ビジネスということ。それを最大化、長期化させていくことがデータアナリストとして僕に託されたミッションであり、難しさを感じながらも、自分がこれまでやってきたキャリアが生きていることも実感できています。

メガネの買い替え、買い足しのサイクルの変化や、社会的な家族構成の変化に伴う動向...目を光らせるポイントはまだまだたくさんあります。パソコンやデータと向き合うだけでなく、グローバルな視点を持ったり、リアルな声に耳を傾けたりする姿勢を忘れずに取り組んでいきたいです」

図1


顧客コミュニケーションだけでなく、社内コミュニケーションも

お客さんがいかに継続してJINSを選んでくれるか。

これは、JINSとしてとても大きなテーマであるが、IT部門がどのようにして関わっていくのか、想像することは少し難しい。池上が店舗に足を運ぶのは、その答えを見つけるためでもある。

「データを扱う、僕ら自身が接客しているわけではないですから。お客さんと実際に触れているスタッフと話をすると、めちゃくちゃ熱い思いを持ってやっていることがわかるんですよね。そういう人たちと“一緒に”仕事ができていることが、心底嬉しいんです。

単純に業務をこなしているだけだと、ITって、他部署と喧嘩することが多い部門だと思います(笑)。個人的には『嫌われやすい』部署かなって。

だから、というわけではないですが、自分に任された範囲内だけでなくて、その外まで見ることが必要だと考えています。店舗に足を運ぶとか、他部門が扱うシステムへの関心や理解を深めていくことで、『今、顧客からこういうニーズがある』『システムを使っていて、こういうところに課題を感じている』ということを率直に話してくれるようになるので、直接業務に関わっていなくても共感しやすいんです。

社内のコミュニケーション、意識の共通化が進むことで、『自分たちの仕事、こういうところに直結しているから頑張ろう』と思えるのかなって」

顧客とのコミュニケーションを築くデータの専門家は、社内コミュニケーションのプロでもあるようだ。

最後に、分析のプロ・池上が考える、JINSのIT部門について聞いた。

「めちゃめちゃ明るい人が良いと思います。僕らは、困りごとを解決する立場。顧客であれ社員であれ『困ったな』と思ってきているところに『できませんよぉ』なんて言ったら、それこそ嫌われちゃいますよね(笑)。IT部門の僕らが一番明るくて、諦めないタイプでいることが、会社全体の安心感にもつながるのかなと。

あとは、苦境の中でも何か一つでもポジティブな要素を見つけられるくらい前向きであること。例えば、ECサイトで思うように売り上げが上がらない時でも『深夜は売上が上向きだから、何かヒントがあるんじゃないか』とか。そういう考え方をしていくと必ず次につながるので、データに関してもだし、一緒に仕事をする相手に対しても、何か良いところを見つけられる視点のある人はとても成長できる場所だと思います。

僕たちはお客さんと直接コミュニケーションをとる部署ではないけれど、だからこそできること、見えるものを大切にしていきたいですね」

画像4

***
・リアル、バーチャル問わず、新たなコミュニケーションの取り方に興味がある
・自称「明るいタイプ」
・人に対しても仕事に対しても、「良いところ」を見つけることが得意

一つでも当てはまるという人は、ぜひJINSの門を叩いてみてほしい。ITやデータを使った、新しいコミュニケーションのカタチを一緒に作り上げていける仲間が、ここにはいる。

※そして面接の感触が悪くても、決して諦めないでほしい。この会社では、意外と予想外の答えが待っているのだ。

▶︎採用ページ内に「IT・デジタル人材採用特集」ページが公開となりました!

▶︎ JINS 中途採用についてはこちら



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?