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「心から参加できました。」と参加者が語る社内研修

業績はいいが、人が定着せず、雇用面で悩んでいたというヘッズさんで、人を大切にする人本経営を学ぶ全社員参加の勉強会は毎月継続していきました。

1回3時間で、午前午後でちょうど半々の社員さんが20名前後出席していただくということで進行していきました。

どうしても長時間労働が迫られている職場ですから、社員さんの中には、「研修か、時間がもったいない」と思っていた方も少なからずいたことと思います。

水先案内人に徹する

わたしは研修講師という立場で、毎月、同社に訪れていた訳ですが、決して大上段にかまえるのではなく、皆さんと同じ目線でいようと心がけました。

一方的にレクチャーに終始するのではなく、体験ワークやツールをつかって「いい会社」といわれる職場の社員が、どういう面持ちで仕事をして仲間や仕事で関わり合う人たちと良好な関係を築いているのかというあり方について気づいてもらうことを大切にしていきました。

勉強会後半は、全員に今日の気づきを3分でスピーチしていただく時間をあえてつくりました。

関係の質を高める効果のあった1月3時間の研修

他の方の気づきや思いに触れることは、とても重要です。

彼は彼女は、『今そんな喜びがあるんだ』、『そーか、つらいんだな』、『へえ頑張っているな』、『自分のことほめてくれて嬉しい』などなどお互いにたくさんの共感共鳴が交錯して、研修が終わるたびに、ぐっと距離感が近づいていくのが感じ取れたからです。

もちろん人前で話すのが苦手の方もいることは承知していますが、話の旨い下手ではなく、今の自分をそのまま表現してほしいと投げかけ、一人ひとりのスピーチに対して、感謝を込めてファシリテーションしていくことも心がけました。

参加した同社の社員から、いただく受講後の感想はこのような言葉であふれるようになりました。

「毎回、研修を受けるたびに日々の行動や言動を振り返ることができ、見直しができるように思います。(気づき)気づかされることがたくさんあります。自分を見つめ直す有意義な時間です。ありがとうございます。1つ1つ学んだことを実践できるよう努力していきたいと思います。」

「研修すごく楽しかったです!もっと事務的なものといいますか・・・自己啓発(にはなるんですけど)に近いものと想像していましたが、気持ちのぶつかり合いが感謝のあらわれとなり、心から参加できました。」

「働くことの幸福、そのためには何が大切なことなのかということを思い起こされた。自分が働けるということが、とても幸せなことだと気づいた。働くのは当たり前ではなく、幸せなことだと思えるようになった。」

知行合一の実践

気づいたことは行動として実践しなければ、気づいていないことと同じです。勉強会の最後は、「次回までに気づきをどんどん行動に変えてください。その結果また新たな気づきが生まれるはずです。」と締めくくるのが定番となっていきました。

同社で人の定着がよくなかったのは、超多忙の日々で、心に余裕がなくなっていたために、他者への思いが希薄になり、ストレスがたまり、それが離職理由になっていったケースが多かったのではないかと今では感じています。

この勉強会の時間が、皆さんにとって自分を見つめなおす好機となって、職場に戻った時に、よりよい思考と行動になっていかれたのだろうと推測いたします。

多くの社員の方が、この経営理念勉強会を有意義に感じてくださり素直に向き合っていただけたことは、よりよき風土改革実現の成功要因として大きかったと自負はしております。

しかし、もちろん、研修だけで風土が改善されていくことはありません。同時に、暮松社長は、いい風土をつくるための取り組みを矢継ぎ早に実行していかれました。

まさしく、「いい会社」づくりのレシピです。それについては次回のマガジン「幸せ制作会社」にてご紹介いたします。





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