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修士論文 最後の仕上げ

前回の投稿の続きになるが、その後、9月半ばにオーラルディフェンスを終え、修正事項を加えて教授からの承認を取り、その後、大学図書館からも9月29日に承認を取ることができ、9月末の締め切りギリギリに卒業することができた。

オーラルディフェンスのあとも予想以上にやることあるよ、と言われていたものの、例に漏れず予想以上に大変だった。

オーラルディフェンス(口答試問) 

オーラルディフェンスはまず大雑把なパワポを作って15~20分程度にするにはどんな構成がいいか、パワポを修正しながら少なくとも5,6回以上はリハーサルを繰り返した。

本番は第二管理学院のカンファレンスルームで行った。パワポの印刷したものを差し替え、朝いちで軽食を用意したので荷物は多め。

リハを多めにしたので本番は20分の尺に収まり、渾身のプレゼンができた。教授陣からの質問にもうまく答えることができ、合計50分、全て順調に終わった。各書類のサインや成績はその場でもらえ、教授陣からの指摘事項を盛り込むことを前提に最高評価を頂くことができた。(イェイ!)

教授陣のコメントを反映

教授からのコメントはチェックリストを渡されるが、全てのコメントが反映されていないかもしれないからオーラルディフェンスで言われたことを自分で追加しておくように言われる。しっかりなに言われたか覚えておきましょう。

論文フォーマットについて5、6項目… 「きみのフォーマットはビジネスフォーマットだから、アカデミックフォーマットに直してくるように」とのこと。。。(これがいたずらに時間と精神を削られるが負けてはいけない。あと少し。)

論文の内容について13項目の指摘と追加説明の要求。A4サイズに4.5ページ程度、2,000語程度追加した。

行間などのフォーマットを直したら一時的に140ページを超えたが、付録を削除したり結果的に計124ページ、20,000語、100,000字になった。

追加説明の文章は2,3日でできたが、フォーマット修正に無駄に1週間ほど費やした。データの根拠の引用元を示す、索引から各項目にジャンプできるようにリンクするとか、索引をチャプター毎、図表毎、イメージ毎に分割すること等。。。

英文法チェックとオリジナリティチェック

先述の教授陣のコメントを反映し、フォーマットも完成させたあとは、アカデミックな論文にふさわしい英文・文法であるかネイティブチェックが入る。基本的にネイティブチェックは1週間程度待つことになるが、締め切りが近いので無理を言って数日で済ませてもらった。

同時に改めてシステム経由でオリジナリティチェックを行う。1%で通過した。ここまで終わったら大学図書館での承認手続きに進むことができる。

台湾大学図書館の承認手続き

上記が終わったらまずはオンラインで台湾大学図書館に論文を提出する。図書館マニュアル20ページ+その他説明を読むことになるのでこれも事前に目を通しておいたほうがよい。

基本的に図書館指定のフォーマットの審査が入るというだけなのだが、通常オンライン審査は2日、締め切り直前の繁忙期は4日ほど審査にかかる。

しかもこの図書館基準のフォーマットに多くの同級生達はDisapprovalを喰らっている。僕は2回Disapproveされた。

マニュアルで一番不明だったのは「ASCII(アスキー)がPDFに入っているか確認」という項目があり、それまでアスキーの話なんて一度も出てなかったけど、結局アスキーがあればいいのか、ないようにしないといけないのか理解できない文章だったし、他の人に聞いてもわからんと回答、もしくはスルーだったわけだが。。。結局これは無視して進めて通った。。。

実際に承認が下りなかった理由は「マニュアルに記載のなかった項目」だった。

Reference(引用元の記載)はひとつの項目内で改行を入れてはいないとか、PDF化したあとのDOI(Digital Object Identifier)のフォントサイズが違う(マニュアル通りにやってもPDFのバージョンによって変わってしまった)とかだった。。。とてもどうでもよいことであるが、こんな内容でRejectされると再度提出・審査の時間をくってしまう。

とりあえず困ったら図書館の論文担当者に直接訪問(平日オフィスアワー)したほうがよい。

図書館から承認がでたあと

図書館からメールで承認がでたら、そのメールに各種同意書や卒業アンケートがついているので処理。

論文を3部製本化する。製本化する場所は大学図書館の地下1階、もしくは外部でも製本化可能。1時間待ちくらい。できたら署名した書類と製本2部を図書館に提出し、1部をGMBAオフィスに提出。

OIA(Office of International Affairs/国際事務局)に卒業手続きとして書類の署名を提出。

台灣大學行政大樓の2階、修了証書を事務局で受け取り、学生証を無効化(EASY CARDとしては継続して使用可能)

締め切りを過ぎてしまった場合

締め切りに間に合わなかった場合は次のセメスターに卒業が延びるが、セメスター登録料約NT$30,000の支払いが発生する。締め切り過ぎたからという理由で退学にはならない。なるべく早く卒業したいものだが、場合によってはロータリークラブやライオンズクラブのメンバーシップのように現役在校生のステータスを維持することができるという大義名分はあるし、帰国が迫っているのであればほとんどのことはオンラインで済ますことができると思う。

そして

修了証書を受領した翌々日から2週間ほど日本に一時帰国しているためあっさりまとめたい。

これで在校生目線からの体験記は終了となるが、卒業生ネットワークは継続するし、すでに11月のイベントの参加も決まっている。このように生涯を通した人脈を作ることもできる。

就活まるっきりしてないけどGAFAMのいづれかに勤める友人からもリファラルだすから来なよと声もかけてもらった。今のところは転職するつもりはないが、ある種の自信に繫がるし、プランA以上のプランBがあることによって大胆な意思決定もできると思う。

一方で、海外MBAは様々な強い個性が集まっているのでチームとして纏めるのはとても骨が折れる。上司がよく「サルが2匹以上集まれば政治をはじめる」と言っていたのが染みるし、そのような経験を通し、ある意味「特殊訓練」を積むことが個人を成長させると思う。

端的に総括すると、苦労も楽しさも未来への希望ある海外MBAはお勧めである。特に台湾大学GMBAはお得度満載です。

また別の機会に少し別の角度も合わせて総括してみたいと思う。



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