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アラフォー海外MBAの末路 - 国を跨いだ転職の一例

お恥ずかしい話だがケツ(臀部)の筋肉が肉離れしたらしく、腰を屈めることができずここ2週間ほど妻に靴下を履かせてもらっている状態なので長時間座ることができない。(まずは適当な文章であることの言い訳)

5月18日 アジア各国のバスケ好き日本人が集まる通称アジアカップ17thが台北で開催され、年甲斐もなく大会前の秘密特訓をした結果軽度の肉離れとなった。 (まるっきり秘密じゃないんだけどね)

開催国チームなので運営、準備などがありチームで業務を手分けする。開催国チームは2つに分かれた。ヤングチームとミックスチーム。ヤングチームは基本的には勝ちに行く、ミックスチームはベテラン中心で楽しみにいく、そんなコンセプトだと思う。

日本人主体の大会であるにも関わらず大会パンフレットのメンバー表とかみてても各国特色出てる。メンバー表には名前、年齢、身長、ポジション、在歴、出身地、コメントなんかが書かれている。

台北は現役留学生・留学生上がりの20代前半の活きのいい若手がどの国よりも多い。というのも今アジアで留学に適している国・地域って台湾くらいだと思うんですよね。中国語も習得できるから人気であった中国留学もいまの現状はこんな感じだし、世界ランキング上位大学がひしめく香港もあんな感じだし、フィリピン英語留学って治安の問題もあるかもしれないけどそもそも短期留学だから現地日本人コミュニティにどっぷり漬かる日本人バスケ大会にはほぼ参加しない。

他のアジアで長期留学生が多い国っていまあんまり思い浮かばない。ベトナムとかインドネシアとか就労ビザの要件に職歴年数などある国で働いている人達の大多数は日本企業からのベテランを駐在させるから30,40代以上が多い。シンガポールや台湾は治安がいいこと、過酷度が他の国よりも高くないことで若手の研修先としても需要があるので駐在員も比較的若い人がまあまあいる。

そんなこんなでアラフォーにも関わらず台北ヤングチームに割り振って頂いたので最年長として名ばかり監督役にまわった。選手としては既に限界を超えているのは自明なので。

大会の内容はあっさり結果だけ。男子16チーム中、台北ヤングチーム優勝、香港チーム準優勝。本当は何もしてなくチームメンバーがマジ強かっただけだが、優勝チームの監督( ) 経歴を獲得!台湾10年目、最後の集大成ってことにしとく。


アラフォー海外MBAの末路

「末路」というと少々過激な言い回しかもしれないが、自分自身の節目として、そして海外MBA卒がその後どうなったかひとつの実体験を残しておく。もちろん僕の場合は結構特殊事例だとは思うが。

MBA卒業後は給料アップが見込めるという都市伝説がある。でもそれって若手に限定されるんじゃないの?ってのが皆さんも思うところでしょう。

僕の場合は37歳でMBA入学、働きながらで40で卒業したわけですが、社内で昇格してもせいぜいベースアップ4~6%な会社でした。僕が新卒くらいのときは30歳転職限界説があって、少し前までは35歳転職限界説になってたし、最近では40代でも50代でも一昔前よりは求人が増えたと思う。

それでもまずは会社を変えるよりは社内人脈などのリソースをそのまま活かせる他国のグループ会社転籍のほうが安定性があるのでまずはそっちを探したが、狙っている国の空席はあっさりと先に他の人に取られた。僕が務めたこの会社は欧米企業の台湾法人なわけだが、グループ会社転籍は転職と同じように給料交渉が可能で比較的給料は上がりやすいと聞く。
(聞いた話を総合した勝手な予想20~30%程度上がると仮定。知らんけど)

MBA卒業後、子供が小さかったので能動的な就職活動はしていなかった。まずは家族との時間を増やしたり、運動不足で低下した健康を取り戻したかった。

だけどヘッドハンターやら紹介やらで2社面接をした。その2社以外にも求人のお知らせ的なものは沢山きたがそれらに関しては完全スルーした。実体験としてアラフォー転職は結構時間かかる。

1社目:台湾人元上司からの紹介。台湾大手製造業の日本法人案件、7回面接、最初の面接から最終面接まで1.5年。財務部CFOの下である分野の実務担当。条件は実務経験10年以上、日中英ビジネス以上、いろいろコミットできる人。上司となるCFOは50代半ば、CFOも転職で着任したばかりで日系超大手総合商社出身、帰国子女、社費米国MBAあり、海外駐在経験も豊富、グループ内の投資会社に出向経験あり。日本人HRマネージャーも帰国子女。CFOもHRも最初面接は日本語から始まって半分くらいで英語面接に切替で面白かった。上司になる人が魅力的な人であることもこの会社の魅力ではあった。7回面談をしたのち、複数候補者がいるなかで第一候補として進めたいと打診あり。

台湾人である嫁としては台湾企業のブランド力はあるし日本に住めるのは魅力に映っていたっぽいが、日本であれば子供2人をインターナショナルスクールに入れることができる収入且つ、現職のホワイト企業からその後のキャリアアップが不透明の実務担当で毎日18時間、週7勤務程度のコミットを求められる以上は待遇くらい大幅に増えてほしかったので、理解したうえで向こうの予算を超えた額を希望。最終的に待遇面の交渉で決裂したと理解。

2社目:LinkedInからヘッドハンターに案件紹介してもらう。英系、同業他社のベトナム法人。面接:日系業務アジア統括(日本人在東京)→日本法人CEO→ベトナム法人CEO→最終面接 ベトナムCEO+日系業務アジア統括 (内定) → ベトナムHR オファー待遇説明、調整、交渉
内定まで4回、HRも含めて5回、その前にヘッドハンターとの面接も含めれば計6回++の面接回数。(選考過程の中で細かいやりとりはもっとあり)

昨年11月にヘッドハンターから打診があって、内定が2月だったが、ベトナムのワークパミットの申請は雇用契約書にサインをしてから2-3ヵ月かかるとのことで、6月入社を前提に3月にベトナムCEOと雇用契約書を締結。つまり、最初の面談から次の会社に移行するまで7か月以上かかった。CEOは僕以外に10人くらい面接して決めてくれたらしい。

そして今週、台湾の仕事は最後の調整期間が終了した。8年8か月働き、台湾には9年8か月いたわけだが感慨深い。

体験談の結論として現代アラフォー転職はフツーに可能。だけどポジションによっては最初の面接から決まるまでは結構期間がいるよということ。

ちなみに最終オファー額面は現職の2倍以上になったが、ベトナムは外国人就業者はほぼ全員富裕層扱いなので所得税最高税率35%適用、住まい・子供の学校等 外国人価格適用となり外国人として住むなら意外と高く、いうほど生活に余裕はできない。下手したら台湾よりも貯金できないかも。だけど転職による飛び級昇格、扱うビジネス規模が大きくなること、地理的範囲の拡大という点では間違いなくキャリアアップを果たすことができると思う。

匿名だし自慢したいわけじゃないんだが、待遇上がったことをさらすと無用な嫉妬を買って攻撃を受けることあると思うんだけど、とりあえずこれからの進路を考えている人や僕のように足掻いている人の参考と小さな希望になれば幸いです。でも強調したいのは出費が増えるので月々あまる金額はたいして増えない/もしくは減ると思う。

海外MBAを持っていることだけにはあまり価値はないかもしれないが、MBAを通して成長をすることができていればアラフォーでもそれなりにチャンスはあると思う。

追伸:MBAとNBAって聞き間違いしやすいんですよね。

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