人事部長その42〜講師編③〜
週に一度。専門学校の教壇に立って
こんなに悩むとは思ってなかった。
4月初旬。
初めて受け持つクラス。
初回の授業は掴みはまあまあだが
自己紹介と今後どんな授業をしていくかで
無事終わった。
しかし。。。
次の週から新任講師に悩みとなる
【リモート授業】が3〜4週続くことになった。
リモート授業はなんとかこなしたが
学生が聞いていないのがリモートでも伝わってきた。
関係性ができてからのリモートなら良いが
一度対面しただけの関係性では何も出来なかった。
リモート授業が開けて
対面の授業が始まると、さらに悩みは
深刻になっていく。
対面の授業ならなんとかなるはず!
という期待を根底から覆された。
久しぶりの対面で学生たちは
授業が始まってからもおしゃべりが止まらない。
何度注意してもなかなか集中しない。
話をしてない学生もこちらの話を全く聞いていない。
手応えが全くない。
僕の話が空をきって響かない。
関係性のできていない授業。
学生同士は週に何回かの対面授業が
他にあったため
クラス内での関係性はすでに出来ており
それに週一回の非常勤講師との関係性。
乖離が大きなギャップとなり
それが僕の中で違和感となり
講師初心者である情熱を完全に冷まされた。
いや自信をなくした。が正しい。
そもそも一部の学生の授業態度が良くなかったり
それに引っ張られて、他の学生も
あまり授業を聞いてなかったり
そんな光景もその気持ちをさらに後押しする。
僕の講師としての方向性。
ネガティブ。ポジティブ。
いろいろ方向性の選択肢が頭をよぎる。
●ネガティブな考え。
学生たちが聞いているか聞いていないかは
関係ない。このまま最低限進めていれば
講師料は普通に入るし、
聞いている学生だけに響けばよい。
●ポジティブな考え。
学生たちにしっかりその場で
注意したり、指導したり。
また、授業内容も興味を惹くような
進め方を考えていく。
完全なカツオくん状態。
天使と悪魔のやつ。
ポジティブな内容に行かなければ。
と、考えたが少し工夫することにした。
僕は学校を巻き込んで、課題解決をする事を決めた。
なせなら僕の授業だけがこんな状況ではないだろう。
と、思っていたがそんな問題や課題を
口にする常勤の先生がいなかったのだ。
むしろ何年か前よりましですよ。と。
他の非常勤の先生からは学生の態度や素行について
悩んでると聞いたことがあった。
あとで聞いた話だがやはり非常勤講師は言いたいことがなかなか言えない。
人によっては下手なことを言ってクビになってしまうかも知れない。
そう思ってしまう傾向があり厄介な事には介入しないそうだ。
学校の日報にすべてありのまま報告する。
常勤の先生と組んで、問題を解決する。
ひとりで解決するのではなくいろいろな方に協力を求める。
なんとなくその方が解決に早いと思った。
僕は個人ではなく法人で雇用契約してるので
その点では、他の非常勤の先生より
学校サイドにいろいろ物を申しやすかった。
すぐさま担任の先生に相談したり、日報に問題提起を
し始めた。
するとすぐさま理事長から連絡が入った。
直ちに関係各位ミーティングをして解決に一同取り組みます。と。
この事は、僕の現場の悩みがきっかけだったが
学校の先生方の学生との距離感や指導の仕方を
確認できるきっかけとなった。
学生との距離感は近くてアットホームだが
指導。という意味では厳しく言えない部分があったようだ。
古い常勤の先生はむしろ毎年の傾向や、
自校の学生はこんなもんだ。というドメスティックな目線を強く感じた。
が、話が上がれば解決に取り組むスピードと
非常勤講師との協力体制を見せてくれた行動は
ありがたかった。
次週の授業での学生の態度は気持ち悪いほと改善し、
驚くほどまじめに聞いてくれた。
学生の行動や態度については改善傾向と問題の解決の筋道は見える化していったが、
だが僕にはもっと解決しなければならないことが。
もっと彼らが興味を持って聞いてくれる授業をしなければ。
まだまだブラッシュアップしていく課題は常に試行錯誤となっていく。
この事はまた次回の講師編で書いて行こうと思います。
今回も最後まで読んで頂きありがとうございました。