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人事部長〜闘病編⑦〜

初めての入院。
夜が長い。
麻酔の効き目が残ったからか
空いてたからなのか
何日か個室にいさせてもらえた。

少しずつ動けるようになるのを実感するも
寝ながらのひざをたてる、腰を上げる
ことからスタート。

運が良く、開腹の傷は全然痛くなかった。
まだ管は付いていたが
水が飲めるようになり
体からは心電のやつ。
血中酸素の指にはめるやつ。
右手の点滴入り口。
尿の管が外れた。
そして昼に流動食でた。

歩行練習は午前、フロア1周歩けた。
トイレひとりでいけるようになった。

回復する喜びを感じながらも
長い夜には【分からないこと】との
闘いが始まった。

見たかった映画を観ても
見たかったマンガを読んでも
サブスクで音楽をあさっても
テレビでバラエティを見ても

時間だけで心は埋まらないこの感じ。
結局ネット検索してしまうこの感じ。
現実と向き合わないと解決しないこの感じ。
現実と向き合っても解決しないこの感じ。
『あ゛〜〜!!』と叫ぶに叫べないこの感じ。

首を振って
なんどもなんども自分に言い聞かせる。

『自分で見たものや聞いたことだけを信じよう。』

いくら仕事で嫌な事があっても
いくら仕事で失敗して恥をかいても
いくら嫌いなヤツに頭下げても

健康であることに勝るものはない。 

自分のだらしなさや
見て見ぬふりをすることや
ごまかしや
自分への小さな嘘の積み重ね

そんな過去を変える事はできない。

『この状況で俺が出来ることはなんだろう』
『何か行動できることはないだろうか』

おしりの管が抜けた頃
少し動けるようになった僕は
病院の1階のコンビニで
A4のノートを購入した。

何か思いついて整理したい時
必ず紙に書き出して計画を立てる。

前向きに、ポジティブになれる方法を考えたい。
いや、考えよう。

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