「当社は第何志望ですか?」と面接で聞いてしまうオジサンたち
「当社は第何志望ですか?」
面接の中でひょっとしたら最も意味の無い質問ではないでしょうか。
多くの学生が「第一志望です」または「第一志望群です」と答えるでしょう。弊社のように知名度があまり無く、優良大手には至る所で叶わないような会社だと第一志望群に入ることがあまり無いので、学生の言うそれは基本的にウソだということになります(一方で、正直に「実は迷っておりまして・・」や「3番目ぐらいです」等と答える学生もいます)。
「当社は第何志望ですか?」に対する答えとして、「第一志望です」と返って来ないと、「当社志望度低いため、お見送り」とメモを残してNG評価としているオジサン(管理職面接官)がいます。いや、正しくは、"いました"。
応募者が殺到しているであろうソ〇ーさんやパナソ〇ックさんでこれが繰り広げられているのなら、まだ「あーそうなんだ、まあ応募者多いしそこでフィルタをかけることもあるか」となりますが(※やっているかどうかは分かりませんよ!)、やっとの思いで毎年ギリギリ技術系の採用計画を達成出来ているかどうかの弊社では状況が全く異なります。
であるにも関わらず、「第一志望です(高い確率でウソ)」と答えなかった学生をお見送りにするとは一体何事か。昨年、一昨年と、この影響で多くの機会損失を出しました。機会損失というより、損失でしょうね。
むしろ、素直に「実は迷っています」とか「第3志望です」と言ってくれる学生の方が個人的には好印象です。そのような学生に寄り添い、どのような観点で迷っているのか、キャリアを通して実現したいことは何なのか、それを実現するのはどうしたらいいのか、どうすれば当社への入社意欲が上がりそうか等と考え、こちらからアプローチし、獲得しに行く動きこそが必要ではないだろうか。
近年、採用を担当する部署名が英語で言うところの「Recruiting」から「Talent Acquisition」へと変わり始めています。弊社でも部署名こそ変わっていないものの、やるべきは明確で、欠員補充的なRecruitingではなく必要なタレントを持った人材を獲得=Acquisitionです。
であるにも関わらず!
繰り返しますが、
タレントではなく
なぜ志望度で学生を切ってしまうのか!
新卒面接官の重要なミッションの1つに、学生の志望度を上げるというものがあると思っています。目の前にいる学生が自分たちの欲しているタレントを持っているのであれば、何が何でも入社して欲しい。
ただ、「第一志望じゃないなら来なくて結構」と、一体何様になったつもりなのか分からないようなプライド大盛り天狗社員がいたりします。この人たちのせいで、貴重な原石が目の前から次々にいなくなってしまっているのです。
ということで、面接官のほとんどが管理職なのでやりづらさはありますが、24卒からはこの点においてテコ入れをし、改めて教育を実施し、普段から口酸っぱく評価の仕方に気を付けるよう声をかけたり、日頃の評価をモニタリングするようにしています。
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