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梅の花のさくころのほのかなあたたかみのある空気感


はじめに

 まださむいふゆ。そのなかにあって寒空のなかに梅の花。すでに山手のほうから白梅がさきほこる。あちらこちらに点々と。

そのころになると風景のあいだの空気にほのかに温かみとかぐわしいかおりがただよいはじめる。あきらかに山の空気はちがう。

きょうはそんな話。

山に散歩

 運動不足をかねて小山までむかう。そのまま山道まで出るとそのままこんどはゆっくりとした下り坂。その途中途中の畑のすみに白梅がある。ちょうどいま花盛り。山肌の枯野をバックに梅の花の白がひきたつ。

この風景をながめながら下っていく。道すがら、梅の花は山のなかから、ふもとにおりていく。ふもとのほうがほんのうすこしだけ開花のおそい木が多いと感じる。

それにくわえて香り。やはり初春といえばこれ。ほんとうにほんのかすかだけどかぐわしい。

それとともにほんのうすこしのあたたかみをかおりと一緒にのせてくる。まだ北風まじりのきびしい冬といってもまちがいない。でも季節はとうのむかしにすすみつつある。

梅のもうひとつのたのしみ

 梅には花だけでなくもうひとつたのしみがある。それは果実。つまり梅の実。これを梅ジュースにしたり、梅干しにつけたり、梅酒にしたりさまざまたのしむ。そのちょうどいい量を庭で育てられる。

これより多いと使いみちにこまるぐらいになり手にあまる状態となりやすい。かといってすくないとどれかをあきらめないとならない。

たまたま実生の梅の実の質がいい。大きくて黒点病がほとんどでない。きれいな梅酒ができあがる。実もいっしょに食べる方なので、せっかくならばきれいな梅で漬けたい。

季節がめぐる

 こうして毎年のように梅はこの季節から、冬の今の時期までたのしみが年中にひろがる。

そこへもってよい香りを果実もしめす。さまざまな料理やジュースにこのかおりはうれしい。そしてシソとこのかおりがマッチするのはふしぎ。甘くしてもしょっぱくても。

おわりに

 はるのかおりのなかでもごくまだ浅い時期のほぼしょっぱなの花といっていい。梅の花はさいたあとひとやすみしてから葉がでてくる。これもさくらとはちがうところとしておもしろい。

庭には長い年月のあいだに生き残ってきた草花たち。はるになると順番に花をひらき香りをはなつ。さきがけとなる梅の花がさいてことしも季節がめぐりはじめる。


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