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公立高校入試:ちょうどまんなかぐらいの成績ならばこのくらいを目標に


はじめに

 いつもめやすとしている指標がいくつかある。学習サポートにおとずれるごくふつうの成績の生徒が公立高校を受けたいと望んだ場合の「数学」をひとつの例としよう。

それにはこの夏休みで届きたいレベルで示すと生徒本人はわかりやすい。なにもこうした成績の生徒にとり無理難題というものではない。むしろ日ごろの実力を本番の入試で発揮できればそれでいい。そのための指標とは。

きょうはそんな話。

(注意:受験にはさまざまな要因が絡みますのであくまでも自己責任においてお読みください)

受験生の夏休み

 学習サポートの生徒たちはいずれもこの夏休みは2学期後半の学習に移り、すでに身につけたものを本番にむけて安定的に発揮する段階。なにも無理はない。体力をしっかりつけて入試をふだんどおりにむかえられるように体調を「自分で」管理して整えることが中心。心身ともに高校で力を出せるようにしむける。なにも特別ではなくあくまでもふだんどおり。

ここではそんなサポートをうけていない生徒について。公立高校受験を対象とした対外模試でちょうどなかほど、つまり偏差値でいうと50ほどの生徒でかたちがじゅうぶんにできていない場合の手当とめやすを示したい。

ただしそれなりに教える側で経験をふんでいないとその見極めはできないかもしれないが。あくまでも夏休みに行いたいめやすなので書いている以上のことはなにもないし、責任は負えないのであしからず。

とにかく基本の計算

 まずは小学校中学年~中学3年間の計算。とくに中学校で身につけるべき要素としては負の数、文字式、因数分解、平方根、関数をあつかうための計算。もちろん数式で示された基本レベルの計算はいずれも指定された時間内で正確に解けること。これをまず第一にクリアしたい。

入試問題が大問で5つあるとしよう。そのうち大問1はおそらく小問計算の集まり。これらはなんなく5分程度で全部解けること。かならず検算する。大問2もおそらく短文の文章題やかんたんな図形問題など。これらもぜひ解ききりたい。

大問3~5に関しては枝問の(1)~(3)ないし(4)に分けられる。このうち(1)を解いて全問正解するとおそらく100点満点で60点ほどを得られる。ちょうどまんなかの生徒にとっては入試でこれだけできればじゅうぶん。

それにくわえて

 つまりそうした計算がなんなくできればあとは短い文章題。計算力をつけるのと同時並行で短い文章題で書き表したものを解けるようにしたい。大問3~5の最初の枝問までふくめてそうした短文の文章題のあつまりと考えればなにもとくべつなものでない。文章をそのまま数式に書き改められる程度でかまわない。

それに付随して比例や反比例の関係、一次関数、二次関数などをグラフで書き表したり、そこから傾きや切片を求めたり数式であらわしたりの作業ができてほしい。近年はこうした図表で表現する力や簡略でいいので短文で説明するちからが中堅の層でももとめられる。

学習サポートにおとずれるとどんな学力でも中1の冬休み前ぐらいから計算演習をうすくうすく積み重ねる。その日に教室におとずれるとまずは集中するため計算を10分間。毎回の積み重ねこそ実力をつけるにはもっともたいせつ。学校で履修したところに関しては3年夏休み前には完成ずみ。

それでようやくちょうどまんなかぐらいの成績から中位のなかほど。ここからさきは各自がやりたいだけやる。目標を高いところにおくほどはやめに準備に入る。

おわりに

 こうした力は一朝一夕でつけられるものではない。忘れず長く維持したいならばそれなりの時間をかけつつ継続して定着させることがたいせつ。そのなかで成績上位でも身につけてほしいのが検算やほかの方法で確認する手段を身につけること。これはとても役立つ。この技術は解く途上でもたいせつ。

じつは高3の微積分の計算過程ですら、小中学校で身につけた計算力を基礎とするので欠かせない。それをないがしろにしたままではなかなか正解にたどりつけない。

わたしのサポートした経験だけで語るのはじゅうぶんでないかもしれないが、超難関大をめざそうとする層にすら手堅く計算をおしすすめる力が備わっていない生徒を見受ける。学習サポートの教室をあらたに訪れる生徒の多くがそんな不確かなままの状態で門をたたく。高校の数学をわかないのではなく、中学までの計算過程を確実に正確に解ききるすべを身につけないままここまできてしまっている。

なかなかその「くせ」をみつけだし、解消するのはたいへん。急がばまわれ。そうなるまえの小学校高学年~中学校の計算がいかにたいせつかもう一度確認をしてほしい。

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