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パソコンの前にすわっておこなうしごととからだをうごかすしごと


はじめに

 家族の入院する病院をおとずれ、ナースセンターでけんめいに働く人々を目にして感謝の思いが湧いてきた。そしてつくづく考えた。しごとは大きくわけるとふたつあるなあと。

いずれにも就いた経験のあるわたしにはこの話ができそうだ。こどもたちの学習サポートでその説明をするといいかと思いながら、家族の着がえを手にしつつ家路についた。

しごとで会うとは

 サザエさんを見ているといかにも昭和の風情がただよう。波平さんやマスオさんの職場はまさにそんな昭和の雰囲気。むかしはこういう働き方の方々を「ホワイトカラー」、これに対してからだを動かしはたらく方々を「ブルーカラー」と呼んでいた。

当時をふりかえってもなかなか思い出せないことがある。それは待ち合わせ。いったんしごと先の方に会う約束の時間を決めたあと、すでに両者とも会社を出てしまいその場にむかいつつあるとしよう。

急な時間変更が必要になったら、はたして会う相手の方にどうやって連絡をとりあっていたか。さまざまな方法があったと思うが、すぐに段取りを思い出せない。

いまやあたりまえになった携帯電話。その存在の大きさを思いしる。これがないと生活全般にいろいろとさしさわりが出ることはまちがいない。そういえば先日の通信障害にめずらしく家族がまきこまれていたし。

パソコンの有無

 そしてパソコン。仕事でつかわない分野をさがすほうがむずかしくなってきた。それでもその前にすわってしごとをするか否かで大きく仕事はわけられそう。

コンピュータの穴あきテープで遊んでいたこどもの頃には、コンピュータなどというものは専門家しか使わない道具だとてっきり思いこんでいた。まさか家庭、そして職場でひとりひとりがもつ時代が来るなんて予想だにしなかった。それこそ書類のファイルがならぶ波平の会社のようすがごくふつうだったのに。

パソコンの前ですわって(あるいは立って)しごとをするか、そうではなくてヒトや道具、自然を相手にからだをうごかしはたらくか。世の中のしごとは大きくこのふたつにわけられそう。明確に線引できない仕事もあろうが、主要な時間でわりふるといずれかになりそう。

こどもたちに

 学習サポートでこどもたちに将来の職業についてはなしをすることがある。こどもたちには活発にからだをうごかすほうが好きだという子がいれば、その一方でじっくり判断しながら行動するタイプの子もいる。

ひとりひとりがどちらの仕事が自分にとってふさわしいかどうか。学習やさまざまな体験をつうじてえらんでいってほしい。

その際にパソコンやスマホの存在を抜きにして選ぶことは難しいかもしれない。それでもひとつの道具にすぎないといえばそう。フライパンや自動車などと変わらないといえばいえるかもしれない。

ただしコンピュータはまだ多くの可能性を秘めていそう。すでにこの21世紀には人類の働きかたそのものを大きく変える道具になった。これからも多くの仕事がロボットやコンピュータによって置き換わるのはまちがいない。

すでにホテルなどの運営は基本的にヒトがいなくてもできることが実証済み。「変なホテル」は改良が進みつつある。


今後は車なども自動運転が本格化するとさまざまな新しいサービスがうまれるだろうが、その一方でむかしながらの運転手というしごとは特殊な分野にシフトしそう。

マニュアル車とオートマ車のように、自動車の運転をコンピュータにまかせるか自分で運転して楽しむか、いずれかをえらぶ時代がきそう。職業として選ぶうえで自動車関係はこれからさまがわりそう。

おわりに

 コンピュータを前にしてはたらくか否か。昨今の状況はその立ち位置を如実に考えさせられた。想像しているときりがないが、現在生きている人々が想像だにしないコンピュータの使い方はまちがいなく登場するだろう。

昨今の状況からすこしだけひいてとらえられはじめたこの時期。夏休みでもあるので、こどもたちに「はたらく」ということをじっくり考えてもらういい機会。

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