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2年半後の共通テスト教科「情報」の対策をすすめてきておもうこと


はじめに

 あらたな共通テストの教科として「情報」がふえ、現在の高1生から受験する。ことしの暮れまでにひととおり学習を終えて、2年間みっちり共通テスト対策にむけて実力をつけるつもりでいる。さらに「情報Ⅱ」をふくむ2次試験対策をどう充実させるかも並行して対策中。

その出題教科の中心となる「情報Ⅰ」を学習サポートでおしえていて思うことを記した。

すでに数十年前には

 学生当時のニュースでいまだに覚えている記事がある。当時すでにソフトウエア開発人材が数十万、数百万人規模で不足するというある省庁の官僚たちのしらべた内容を紹介する記事だった。

そののち、具体的な対策として政策が実行され達成できた形跡はしらべても出てこない。つまり不足のまま現在に至っている可能性が高い。そのあいだに諸外国ではこの分野の人材がそだち、国際的に活躍している例が散見される。

当時の学生としてコンピュータに関する授業を受けた経験がなかった。プログラムづくりやコンピュータについて学ぶことはほぼ独学でおこなうしかない状況だった。

大学の研究室での実験データの分析にプログラムが必要となり、勉強を独学でおこなったが、なによりハードじたいが高価すぎて学生個人では手がでない。

それがいまになって若い人材の養成が必要だといわれてもどうしようもない。こちらは基本的なところすら確固とした内容を教えてもらった経験はない。どれがただしいかは実際にうごかしてみなければわからない暗中模索の状況からはじまったじぶんたちには正直なところこころもとない。

それが正直なところ。

それでも教えなくてもならない

 事態は深刻である。世のなかのおおくのヒトビトはコンピュータのなかでなにがおこなわれているかなどわからないまま使っている。

わたしとて同様。たぶんこうかなというぐらいしか理解は進んでいない。これが自分が専攻して学位まで得ている分野であれば、自信を持って教えられる(こちらすら進展に追いつくのはたいへん)。このちがいは大きい。

それでも教えないとならない。わたしはなんでも教える学習サポートを生業にしている。

そうなるとテキストや問題集を見つけてこないと。ところが新課程の「情報Ⅰ」に関する情報は、現在の高1生の教科書ならびに付随するワークや文科省の例示する教員研修用教材(本編)などにかぎられている。学校以外の団体であるわたしたち民間の立場ではなおさら。

市販の問題集や参考書は数えるほどしか出版されていない。あの分厚いセンター試験過去問題集などは出るはずもない。大手の書店で書棚をさがしたがまったく存在しなかった。ネットでようやく2,3みつけだせたぐらい。

2年半後に1教科として「情報」が出題される。大学入試で多くの受験生がかかわることはまちがいないのに。どうなることやら。

どうもおかしい

 Pythonをはじめとするプログラミングを学習して自らプログラミングの基本を学んでいる。その多くはここから。この課程はよくできていてコンパクトにまとめられている。著作権などに注意をよろしくお願いいたします。

しかし学習サポートの現場でもとめられているのはより実践的な共通テスト対策。プログラミングの第3章は「情報Ⅰ」のなかでは以下に示すとおり20~25%の配点でしかない。のこりは用語理解や中学校の技術家庭や公民などで学んできたことが基本であり、その延長線上にあるといっていい。

第1章 情報社会の問題解決
第2章 コミュニケーションと情報デザイン
第3章 コンピュータとプログラミング
第4章 情報通信ネットワークとデータの活用

中学校で関連分野の学習をしっかりやってきた進学校の高校生ならば未履修でも読解力で4,5割ほどとれるかもしれない。

いちばん習得に時間のかかるのはこの第3章のプログラミングで、これに関しては数学Aで学ぶ集合や論証の内容が基本になるので、同時に学ぶと効率的と考えた。

それにしても暗中模索。きっと全国平均5~6割程度の正解率ならば、ごくわずか市販されている問題集をてがかりに類題を作成したり、プログラムの課題をあたえたりとなりそう。

ずっと試行錯誤がつづくだろう。

おわりに

 いまになって人材をそだてようにも「情報」を教える立場の教育の人材を真剣にそだててこなかったつけがここにきてこのクニには顕著にあらわれている。後手後手の感はいなめない。

ほかの教科の教師をやむなく情報を教える教師としてあてがっている。こんなことでよいはずがないのに、いまだに大学での情報の専任教師の教員養成がじゅうぶんにおこなわれているとはいえない。

すでにわたしの興味の中心が個別試験つまり国公立大学の二次試験において、「情報Ⅰ」・「情報Ⅱ」からどんな出題となるか、その傾向と対策にうつってきている。

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