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これまでの過去の人類の資産となる技術やくふうを複数くみあわせるとほかに追随されにくくなる


はじめに

 さて、しごとはじめ。ことしはなにを開発しようか。アイデアはあるがひろいあげただけではどれもありふれている。

世界じゅうのだれかがほぼおなじころに思いついてもしかたない。その程度じゃあ手がけられない。できればもうひとひねり、あるいはふたひねりくわえられると...。そのくわえる相手とは。

きょうはそんなはなし。


オレンジ色の日の出をみつつ

 ことしもあけた。さて、たずさわっている研究パートではさまざまな研究開発をすすめている。目標は実用化やほかへの応用。もっぱらそれがわたしのしごと。

最先端の論文やニュースに目をとおすほかに、自然や歴史に目をむける。たとえば歴史やふるい時代かられんめんとつづく産業技術上のくふうなどにもなるべくせっするようにしている。

じつはあらたなヒント、加味したい視点とはこちらに山積。なんでよのなかの方々は最先端のほうにばかり目をむけるのだろうとふしぎ。過去へ目をむけると何千年という歴史のつみかさねがある。ここには人類のちえやくふう失敗がいっぱい。そのままになっているものや科学上の解明がされていないままものも。

そういったなかにくみあわせたりアレンジしたりの余地がある。いまなら回避できる手法もある。その時点ではあきらめざるをえなかったものでもいまならできるものもある。

こうしたやりかたならばライバルはまずいない。たいていそのまま生活のなかでお使いなだけか、そのまますたれていくもの。本や資料に記述があるだけのものも。それを再現してみて、そこから先に現代の技術や解析法であきらかにでき、いまもとめられているものへとつなげていける。


ヒトとはちがうアイデアの出どころ

 ふりむくとそうした何千年にわたりトライアンドエラーをくりかえしてきたものがたかくて深いみねを築いている。そうした山づみのすそののごく一片をそっととりあげただけでも、きらぼしのごとくたくさんの価値あるくふうの余地やヒントがのこされている。そっちにもあっちにも。きりがない。

多額の費用でもって難関のみねの頂上をほかに先駆けしようとするのではなく、ふもとで石をひろうがごとく。でいいじゃないか、そこだけで。人類の今後を左右するほどの技術がきっと埋もれていると思う。

こんな変わりもののひとりやふたりが研究開発してたっていいじゃないか。ごくみじかな学生たちだって興味深げにはなしを聞いている。すでに聴いているだけでなく、腰をうかしていまにも試験管をふりはじめるのではと前のめりになりながら。

言っていることじたいに二言はない。もちろんいずれは最先端の技術で確認しつつ、過去のこうした「資産」を加味して新技術がうまれる。

このかたちができあがると費用をそれほどかけないで連綿とつみかさねてきた資産を活かせるはず。しかもそれは確固とした長い時間をかけた経験という代えがたいものにもとづいている。これをみつけだすのも科学者の目。

おわりに

 なんにもなかみに触れないで抽象的なはなしになってしまった。じつは種明かししつつ、文章をかいたほうがわかりやすいのは重々承知のうえ。でも守秘義務があり、これから特許、実用新案となるであろうなかみなのでいっさい触れられない。

「どうしてそんなにテーマをつぎつぎとみつけられるんですか?」とよく聞かれる。それのこたえのひとつ。それでもわたしなりの手法の根もとのところはおわかりいただけるのでは。


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