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古紙とえんぴつをてなずける 端からはしまでとことん使いきると愛着がわいた


はじめに

 このところ腱鞘炎をわずらい字を書きにくい。医者からPCのキーボードの使用をとめられているのにnoteをそっと打つ(ここだけの秘密)。かるいえんぴつならばメモ程度はなんとか。この文具はさいごまでわたしを見はなさない。

使いなれた道具のひとつ。さいごの5ミリまで使いきるころにはかけらをいとおしくなる。ここでリユース。きれいに拭いてアクセサリーに。スマホやキーホルダーの根付にしたり、ランドセルやかばんにぶらさげたり。現在、てもちのストックが50個ほどある。

そろばんで

 小3からそろばんに通っていた。中3手前までつづけた。そろばんはみじかめのえんぴつをたなごころにかかえたままで珠(たま)をはじく。

段位や級を認定してもらう検定試験や競技会には制限時間がある。1秒たりともむだにできない。1題ずつ演算のおわるたびにえんぴつをひろい、記入していては時間のロス。そこでさいしょからさいごまでえんぴつをもったまま珠をうごかす。

そろばん教室でつかう筆箱にはみじかいえんぴつを3,4本入れていた。そろばんでのくふうはほかにもさまざまあるがべつの機会に。

そろばんでつかえないほどみじかくなる。捨てない。もちろん学校でも家でもつかえない。すると…。

広告のうらをかたわらに

 はなしはいきなりおなじく文具の紙にむかう。

ヒトにさしだす以外のじぶんまわりでつかう紙はつかいふるしばかり。新品の白い紙はめっきり使わなくなった。以前の傾向がさらに顕著になった。

むしろ広告やカレンダーのうらが主役で、いただいたメモ用紙がわき役。これらをえんぴつで書きこんでいき空白がなくなると、こんどは黒ボールペン(ほぼ景品などでいただいたもの)、さいごは赤えんぴつの順にかさね書きしてつかう。

中学生のころからそうやって「手をうごかす」勉強に古紙をつかっていた。

両者のリユース

 このさんざん使いふるした紙の大部分はリサイクルにまわし一部を手もとにのこし、もういちど奉公させる。リユース。やっとここでさきほどのそろばんでかつやくしてみじかくなったえんぴつの登場。

みじかいえんぴつのうしろにこの使いふるした紙をしっかり巻き、少量のセロハンテープで固定。補助軸のかわりに延長してつかう。

こうして紙の軸で継いだえんぴつは、かるくて手になじみ書きやすい。金属のシャープペンシルのようにベタつかない。大学時代は万年筆(ある先生は指定)でレポート書き。この紙を補助軸にしたえんぴつは、お気にいりの万年筆のつかいごこちと遜色なかった。

しっかりセロハンテープやのりで固定できれば手まわしのえんぴつけずり機やカッターナイフで削れる。さらに短くなるとうしろに反対むきにもう一本さしこむといい。紙がへたらない。

こうして基本的にもとの木のえんぴつは5ミリの長さになるまで使える。慣れない方は金属製の補助軸(市販品)との併用がおすすめ。

おわりに

 こうして小さくなったえんぴつの芯をあぶなくないようにまるめて、学習サポートの低学年のこどもたちに景品としてあげると「ちいさい、かわいい。」と喜ばれた。ペンケースにいつもはいっている。

学習サポートにおとずれるこどもたちの文具の修理はわたしのしごと。中高校生のシャープペンシルの修理や消しゴムのメンテナンスなど。生徒がけんめいに問題を解くあいだにやる。もちろん小学生たちのえんぴつをナイフで削ってみせるとおどろく。なかにはやってみたいという児童も。

さて5ミリえんぴつ。きれいに拭いてニスを塗ってアクセサリーに。スマホやキーホルダーの根付にしてかばんに。愛着がわくほど使いきった文具。さいごまで使い倒したい。

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