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こどもの宿題にまつわる永遠につづくかもしれないひとつの課題


はじめに

 夏休みなどの長い休暇に限らず、学校や塾から出されている宿題。宿題を出してきた立場と親の立場の両方の経験、さらに保護者の方々からの相談のようすから見えてくる課題のひとつをあげてみます。

宿題をするかしないかの問題についてどうするんだという中心的な課題に関して声が聞こえてきそうですが、今回はべつの視点からそれに関連することをとりあげます。

こどもと宿題の時間

 つぎのふたつはよく相談されます。宿題に時間をかけないためにどうしたらよいでしょうか。さらに、ていねいに宿題をしてほしいのですが…。 

このふたつの表裏にみえる課題には関連があるとわたしは考えます。たとえば漢字の書き取りの宿題。ほぼ毎日あるでしょう。休日も漢字をずっとご家庭で時間をかけて書いているこどもさんがいるのではないでしょうか。

こうしただらだら勉強、あまりよいものではありません。勉強もけじめがほしいところ。だらだらしてよい結果は得られにくいはず。

その逆にあっさり終わらせて、雑すぎてとてもほめられない文字ばかりがならぶことも。いずれも保護者のきもちとして見過ごすわけにはいかないでしょう。

じゃあ、どうする

 それではどうしたらよいでしょう。毎日のことでもやっているときにはひと声だけほめてやってください。わざとらしくない程度に。「えっ、どうしてだらだらやっているのに(雑なのに)ほめるの?」とお思いかもしれません。

じつはこれから理由を説明します。ごくたまにはやく宿題をおわらせることがあるでしょう。もしふだんのだらだらしたようすが気になっているならば、すかさずはやくできた機会をとらえてやってください。

ほめられたこどもはまんざらでもなく気持ちがいいはず。親にほめられることは基本的に好きです。

ていねいにやってほしいならば

 逆に、文字や漢字をもうすこしていねいに書いてほしいなと保護者がふだん思っているときは、ぜひ雑ななかでえらぶのがむずかしいかもしれなせんが、わずかでもきれいに書けた文字をみつけてほめてください。

こちらもなぜ字が雑ぎみなのに、もっときれいに書けるはずなのにほめるの?とお思いでしょう。そう、上と同じです。

多少、雑に落ち着かず早々に宿題の漢字の書き取りをすませようとしているときでも、なかにはぐうぜんでも「ある程度」部分的でもきれいに見えるときがあるでしょう。そういうときにすかさず「この『信』の字きれいだなあ。好きだなあ。」とほめてください。

これらの方法の意味とは

 これは漢字を書いているあいだがいいです。「ほう、きょうの字はいいねえ。」とひと言。するとこどもは不思議なもので、もっときれいに書こうという意識がとたんにはたらくようで、あきらかにきれいになります。

要はバランスです。ある程度ていねいに漢字(あるいは熟語)が覚えられ、しかもてきぱきとかたづけられることが目標。そのねらいからバランスを考えてわずかずつでも雑でなくなるように「ほめること」です。

おわりに

 どうしても この逆のことをいいたくなるのが本音です。たとえば「宿題、まだかかってるの?」、「いつもいい加減なんだから」をいつも聞かされる身になってみてください。

そこはぐっとこらえて、上に書いてきたことを実践してみてください。すこしづつですがちがいがあるようです。私のふだんのサポートのなかで得た経験にもとづいた話でした。

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