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わかいヒトへのメッセージ

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小学生から中・高校生むけのよみものです。なにかしらヘンなおとながブツブツ言ってるなで読みすててもらえればと思い書いています。
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#大学

まだ「熱い」きもちの大学新入生たちにつたえたいこと・持ちつづけてもらいたいこと

はじめに 入学してようやく4か月。この大学の新入生たちが週に1回サポート役のわたしのいる研究室を訪れる。まだまだ慣れない部分は見受けられる。昨今の状況下の学年とはやはりちがい、すでにクラス内の意思疎通ができつつあるり、メンバーのようすを各自がつかめつつあるといった状況か。 まだ専門の授業ははじまっておらず。つぎのセメスターからとのこと。それまでせっかくこころざしをもちつつ、門をくぐってきた熱気をまだ感じられる状態と見受けられる。それをできれば維持したい。 冷めないうちにつ

ほぼあらたな資金を要しない研究だってあるにはある

はじめに このクニのお役所は大学に実質的な運営費なしで研究成果や論文などを発表せよとの姿勢。米国のように大学への寄付の容易さやスポンサーの得やすさを整備できていないなかでそれをやってしまった。独立法人とはいえ足かせが多く、事業や資金運用の自由度がないにひとしい。 費用が必要ならば指定の競争的な研究課題に応募して参画すれば資金を提供するという。これでは自由に考えをめぐらし、気ままに探求することはなかなかできないだろう。 きょうはそんな話。 いびつなかたち どこか尋常でな

大学生といっしょにまなぶ数学の行列の問題を解くのに集中していたらいつのまにか休日の1日半がすぎていた

(2024.7.1加筆あり) はじめに 研究パートのしごと先でひょんなことから入学してまだそれほど経っていない大学1年生とともに数学を学ぶ機会を得た。高校で削られた単元を学ぶ補習。話を聞くと学生たちが高校と大学間のギャップに苦しんでいる。大学の必修の演習課題がなかなか解けないという。 彼ら(理系)は文科省の指導要領の改定で数学の「行列」の単元を削られた世代。そのため大学で教わるこの単元でギャップをかかえる。ただでさえこの単元は高校で履修したわたしたち世代ですら難渋したとこ

新入生について:まだ「熱い」うちの動機づけと、高校から大学への橋渡しをどうやるか

はじめに ことしも研究室にあらたな学生たちが訪れる。ほんの数か月前は高校生だった。進路としてある程度方向をさだめて大学の門をくぐる。 学びはとほうもなくひろがり果てしない。その森のひろがりすら知らないうちにどこから歩みをすすめ着手すればよいか、なにを手がかりとすればいいのか。たとえオリエンテーションの機会を設けられていようとも新生活になれるほうにせいいっぱいのうちになかなかピンとくるものではない。そこで…。 研究室めぐり きょうから新入生(一部2年生)の学生さんたちが顔

これから高3になり有機化学を、もしくは大学にすすんでこれから生命科学を学ぶ方へ

はじめに 高2生(まもなく高3)に化学を教えていてまもなく有機化学の単元にはいる。ここへすすむまえに分子の構造や化学結合、反応の速さと平衡についてしっかりマスターしていることが肝心かなめ。用意はいいでしょうか。 それなくしてはここからさきのとびらは重くてなかなか開かない。それらの基礎の土台をしっかりつくれていれば、とびらさえなく「なんだ中学のつづきじゃないか。」とほんの数か月ほどのまなびで目標の地点までいっきにとおりぬけていけるはず。 きょうはそんな話。 化学と生物 

その解答は○をもらえそうですか?いま一度みなおしたい記述答案とその書き方

はじめに こちらも8年まえの学習サポートの生徒たちにむけて記した文。共通テストのおわったばかりのいまの時期にちょうどいいので、きのうにつづいていつもとちがう文体だけど、すこし手をくわえてnoteにおいておこう。 きょうはそんな話。 ◯か△か わかっているつもりで答案を書いたのに△がついたり、場合によっては☓になったりという人は読んでくださいね。 そういうあなたの答案はこんなふうになってませんか。文章で答える記述式の答えについてです。 ①主語がはっきりしない。主語はだ

高校でかいま見えて大学でさまざまな面を知れる「心理学」はのちにおおいに活用できた

(2023.11.1加筆) はじめに 高校や大学では科目の選択の機会がある。そのたびごとに新鮮なおどろきを得た学問分野はいくつかある。 なかでも心理学の領域に足を踏みいれたときにはほかとはあきらかにちがう人間の見方や視点を得られた。いまふりかえるとのちに影響をあたえうる出会いだった。 きょうはそんな話。 さまざま学んで 高校では基本的に必修のほかに選択科目をえらべる。社会、理科、芸術などに多い。大学にすすむとさらにこまかく選べる。 高校で人間のとらえかたに興味をもっ

化学反応のまなびかた:いくつかの元素記号と分子や電子のうごきを知ることから

はじめに 数学とならんでとっつきにくいといわれがちな理科のせかい。なかでも化学は物質からべつのものができることわりをまなぶ。 効率よく身につけるにはまずは化学のほんのいくつかのルールを知ることから。 きょうはそんな話。 講義のおてつだい 研究サポートでは学生さんと接する。大学に入学したての1年生から4年生、そして大学院生たち。その多くは高校で化学をまなんでいる。それなりに身につけて入学後もどっぷりとそのせかいに頭のてっぺんまで浸る。 専門のぶ厚いテキストを手順よくまな

高校数学は各単元がむすびついていきこれから身近なこと、おもしろくなるところでおわってしまう

はじめに  どの学問分野もおなじかもしれないが数学はその極端をいくほうかもしれない。難解で抽象的な数や関数のそのさきにはじつはちがうせかいがひろがっている。しかもあらわしかたがちがうだけで各単元はむすびついている。 きょうはそんな話。 いっきに難解なせかいへ  たしかに集合などとくらべて、図形の特徴をまなぶ幾何学や数のとりあつかいなどは千年、2千年の単位で過去のヒトビトの考察。やっと高2年生あたりでならう微積分の考えがまとまりつつあるのが500年ほどまえだし、確率など

国公立大学に入学するのはけっこうむずかしいとあらためて確認できた

はじめに  学習サポートを主宰していると、大学に進みたいと希望してくる生徒がいる。大半は国公立大学を志望。やはり学費の問題が大きい。しかしそこへ入学するにはけっこう広くはない門をくぐらねばならない。 きょうはそんな話。 保護者の方々のころ  大学への進学を志して、わたしの主宰する学習サポートをおとずれてくる生徒とその保護者の方々。 保護者の方々の多くは21世紀はじめに高校生活を経験された。そのころの大学進学率は、まだ同級生の半分に満たない。しかもここは地方で全国平均

(短編小説)2105年「有意義な大学No.1」は月にあった

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