『牛丼屋にて』ヨシ呑み好きだった鬼六
父・鬼六の書いたエッセイの中に『牛丼屋にて』という作品があります。
1作品として収蔵された小品が
そのままエッセイ集のタイトルになっています。
官能系ではなくいわゆる人生の喜怒哀楽をつづった随筆群なので、
息子である私も当時、抵抗なく読むことができました。
抵抗なくというより、読んだあと、悔しいけれど、
この親父は本当に文章がうまいのだ、生粋の文筆家で、
ストーリーテラーなのだなと、
ある種の敗北感のような思いをもって本を閉じたものです。
このエッセイが書か