どこに何を入れたかわからない「あやふや収納」から脱出!|住宅収納スペシャリスト川島マリ
住宅収納スペシャリストの川島マリです。今日は片付け方の基本ともいえる「あやふや収納」のなくし方について解説します。
「あやふや収納」とは?
家の中に、モノがいくつあるか考えたことはありますか?
片付けサービスでお客さんのお宅にお伺いした時に収納棚や引き出しなどの中に入っているモノを取り出すと「こんなにあったの」と驚かれるように、収納にははたくさんのモノが入ります。
以前雑誌の記事で「小学生の子どもが2人いる4人家族で家中のモノの数を数えてみると6000弱あった」と読んだことがあります。一見キレイに片付いているように見えた部屋でこの数です。
家族や持ち物が多ければ、8000~9000くらいになるかもしれません。この数のモノの置き場所があやふやだったら、家の中はどんな状態になってしまうでしょう。
すべての持ち物を把握することはなかなかできないので探しモノが多くなりますし、家族からはどこにあるかいつも聞かれます。誰の所有物かあいまいなモノは使った人が適当なところへ入れるので「この前ここにあったはずなのに、誰か使って戻していないでしょう?」なんて会話が聞こえてきそう。
さらに、持ち物を把握できていないと同じようなモノをまた買ってしまうので、モノは増えやすくなります。置き場所があやふやなことが、ストレスだらけの生活をつくるのです。
このところ増えているのが「家にモノは多くないのに片付かない」といった相談です。20~30代の若い方ほど、使わないモノは躊躇なく売ったり処分はできるようですが、モノを減らしても部屋の中が使いづらくスッキリと片付かないのだそう。
よく収納用品やテクニックを聞かれますが、こういう場合、お話を伺うと「あやふや収納」になっていることがほとんどです。
モノ自体は少なくても、書類、薬、レシート、ハンカチ、文房具など1カ所の収納場所の中に様々なものが雑多に混ざった状態ですと片付けがすすみませんし、きれいに収まらないので、まずは整理して収納場所をハッキリと決めてから、収納方法や収納グッズをどうするか考えるようにお伝えします。
整理するときに不可欠なのがグルーピングです。整理したい場所のモノを全て出し、使っているか使っていないかで整理した後は、同じ種類、一緒に使う物でグループをつくり、グループごとに使う場所の近くへ収納するところを決める。この順番がとても大切です。
これまで何度も書いていますが、新しい家へ引っ越しする前に、モノを整理して減らしながら「あやふや収納」からも脱出しましょう。
数年使わなくてもそこにちゃんと置いてある安心感
「あやふや収納」にならないためには、収納マップ®が有効です。最初から収納計画がされていれば、置き場所への家族の意識が違います。※参照:家族会議のススメ。
時間が経っても各自がモノのありかと量を把握しているため、「どこに入れたかわからない」ということがなくなります。
例えば数年ぶりにスノーボードへ行こうと思った時に、ボード、靴、ゴーグル、手袋、ウェア、帽子など必要なモノがグループになって収納されていれば、用意も楽ですし忘れ物もありません。
また、契約書や保証書などが急に必要になるとどこにあったかと焦りがちですが、「書類を置く場所」を決めてそこにファイルされているとわかっていればそんな心配もありません。
片付けサービスで伺う家には、箱に入ったままのいただきモノがいろいろなな場所からみつかることがよくあります。自分で買ったモノではないため、使うかどうしようか迷いながら箱に入れたまま忘れてしまう方が多いようです。いただきモノが多い家なら、箱ごと収納できる「いただきモノ専用スペース」をはじめから決めておけば解決できます。場所が決まっていれば探すこともなくなりますし、定期的に見直して必要と思えば出して使えます。さらに箱のまま入れてあれば、売ったり譲ったりもしやすくなります。
全てのモノの置き場所がハッキリ決まっている生活は、持っているモノを覚えていなくもいつでも見つけられる安心感がありますし、探しモノのちょっとしたストレスからも解放されますよ。
「あやふや収納」にならない、探し物のストレスから解放されるモノの置き場所の把握について『はれやか「収納マップ®」』第2章「収納マップ®」9のメリットで詳しく解説しています。ぜひご覧ください!