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大満足の家を完成した人はやっていた!暮らす本人にしかできない「収納マップ」づくり②|住宅収納スペシャリスト川島マリ

住宅収納スペシャリストの川島マリです。
前回に続き、いよいよ「収納マップ®」のつくり方編です。

「収納マップ®」を書く目的は3つ


1.持ち物を把握する・整理できる・減らす気持ちになれる
2.家族の動線や暮し方を考えることでモノの最適な居場所が見つけられる
3.持っているモノが全て収まり暮らしやすい間取りなのか判断できる

1.持ち物を把握する・整理できる・減らす気持ちになれる

まずは間取り図へ家具を書き足し、それぞれの収納に入っているモノを書き込みます。いまの家は片付いていないかもしれませんが、それでもどこに何を置くと決めていたところはあるはずなので、その場所に収納するはずだったモノを書いていきます。

間取り全体の収納マップ


場所のスペースが足りずに溢れているモノも、必要なら新しい家では置き場所を決める必要があります。いつも置いてある場所を「収納マップ®」に書きます。

納戸やウォークインクローゼットなど大きな収納を作っても、収納先が使う場所から離れていれば片付けが面倒になるため、収納の位置をどこにするのかも大切なポイントです。

書き出してみると、なぜこんなところに入れていたのだろうと思ったり、モノの多さにうんざりしたりと、自分とモノとの付き合い方を見直すきっかけにもなります。書く程のモノではないと思ったら、それを新しい住まいに持っていくのか処分するのか判断もしやすくなります。

「収納マップ®」をつくりながら物の整理をすると、次の家で必要な収納量がわかります。クローゼットのポールにかかっている洋服をそのまま新しい家のポールにかけかえるなら、新居のクローゼットのポールサイズも決まります。

モノを先に減らすことができれば、収納スペースはコンパクトでも安心ですし、「客用布団を何枚持っているからそれが収まるようなサイズの収納棚が欲しい」など具体的な依頼ができます。


2.家族の動線や暮し方を改めて考えることでモノの最適な居場所がみつけられる

次に、新しい家にいまの暮らしを載せ替えるために、日々家族が家の中でどんな動きをしているのか観察してみましょう。

毎朝の生活習慣は、新しい家に引っ越しても大きく変わりません

――起きて、最初に洗面所で顔を洗ってお湯を沸かしてコーヒーを入れながら朝食の用意をし、子どもを起こして着替えをさせて朝ごはんを食べさせながら自分は化粧と着替えをして、子どもの検温をしてノートに書き込み靴を履いてでかける――

忙しい朝こそ、多くのモノを使っては戻すという動作を繰り返しています。その動作が楽になればなるほど片付いた家が維持できますので、家の中でのいつもの行為や動く順番を考えながら、使うモノが使う場所の近くに置けるように収納をつくります。そのために、今の家での動きとその時々に使っているモノを書き留めておくのです。

3.持っているモノが全て収まり、暮らしやすい間取りなのか判断できる

収納場所に置くモノは、一緒に使う物・同じ種類・使う人・色・形と、グループごとにまとめるところからはじまります。

カゴ、引き出し、棚一段とグループごとに収納していきますが、引き出しやかごの中でいろいろなモノが混ざらないように、しっかりと整理しておくことがとっても大切です。

そのグループを新しい家の間取り図上に置き場所を考えながら書き込んでいきます。キッチンなら調理道具、調味料、食品、食器と分けて収納していると思いますので、書き出してみるとグループになっているモノが多くあることに気がつきます。

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収納に入れるモノを書くときは、グループごとで構いません。このグループを新しい家の間取りに当てはめていくと、使いやすい収納と引っ越しの時の指示書が完成します。

家の中にあるモノについて聞かれた時に、全てをスラスラと答えることはなかなかできませんよね。持っていることさえ何年も忘れているモノもあるかもしれません。新しい家で、モノの置き場所を全て決めなくては片付かないのは当然です。

では、やってみましょう!

「収納マップ®」と持ち物リストのつくり方

■用意するもの
・記入可能な家の間取り図 (なければ、手書きでOK)
・色えんぴつ or 色ペン3色 (ピンク系・水色系・茶系)
・筆記用具 (シャーペンや消せるタイプのペン)

■収納マップ®のつくり方
★いまの家の収納マップ
①間取り図の収納部分に赤系の色を塗り、家具を書き足し茶系の色を塗る
 (例)押入れ・クローゼット、床下収納など
②水まわりは水色系の色を塗る
 (例)トイレ・洗面所・洗濯機・冷蔵庫・キッチンシンク
③各部屋の利用目的とそこで家族が行っていることを書きだす
 (例)寝室・子供部屋・洗面所:リラックス・料理・勉強 など
④いまの間取り図の収納部分に収納しているモノを書いていく
⑤グループごとの詳しい持ち物リストを作成
 (例)キャンプ用品 / テント・椅子4・テーブル・タープ・寝袋5・鍋・食器
⑥家具や家電など大きなモノはサイズ(幅W×奥行きD×高さH)をリストに記入

★新しい家の収納マップ
間取りを決める際、新しい間取りに上記の①②を記入してから「いまの家の収納マップ」上で③④を想定して記入。新しい住まいで家族がどう暮らすのか、シミュレーションしてみましょう。

収納マップの手順

いかがですか?できそうでしょうか?「収納マップ®」の詳しいつくり方や詳細については、書籍でご紹介させていただく予定ですので、今日はここまで。お楽しみに。

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あらためて、今ある持ち物や家族の動線を確認できる「収納マップ®」のつくり方を書籍で詳しく解説しています。ぜひご活用ください。