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立春:染み染み大根とオラクルカード

昨日は久しぶりに料理を楽しんだ。
結婚してから、そして子どもが産まれてから、料理を楽しむことがめちゃくちゃ減った。楽しめなくなった私は料理が苦痛になり、少しずつ台所に立つ時間が少なくなっていった。

3日前に突如、出汁が染み染みに染みた大根が食べたい!!!と思い立ち、材料を買い揃えた。
完全に持論だけど、胃袋からの「これが食べたい!!」はその時に身体に必要な物だと思っている。


せっかくなので子どもの世話をしながらの料理は避けたい。気が散るし、時短や効率ばかりを求めてしまう。時短料理も好きなんだけど、じっくり時間をかけて料理したいなと思った。

スーパーをうろつきながら、大根、人参、厚揚げ、牛肉を煮込もうと決めた。出汁と牛肉の旨味が染み込んだ大根は最高としか言いようがないはずだ。


久しぶりに意欲が湧いたから美味しく作りたい。あれこれレシピを検索するがいまいちピンと来ない。適当に煮込んでも美味しくなるのは分かっているけど、なんとなくちゃんと作りたい…。と考えた矢先に、ハッッッと気付いた。


我が家に料理のプロがいることに。


我が夫は10代の頃から20年以上、和食料理人をしていた。
それなのに彼に料理について教えを乞うた事がほぼない。思い返すといくつか原因があるが、私のプライドの高さも一つだと気づいた。

我ながらもったいない話だ。20年以上のキャリアを持つ元料理人に対していったい何のプライドだったんだ。過去の自分よ、目を覚ませ。

夫から料理を教えてもらうという選択肢を完全に闇に葬っていたので、そう決めるとやたら新鮮な気持ちになった。


早速、いちいち聞かなくても分かることも全て聞いてみた。
野菜は水から煮るのか、出汁はいつ入れるのか、厚揚げは湯通ししなくて良いのか等だ。


不思議そうにしている夫だったが、「あなたに教えてもらった方が美味しく作れそうだから教えてね。」と言うと、まんざらでもなさそうな様子で教えてくれた。


台所のすぐ横で仕事をしている夫に、指導とアドバイスをもらいながら料理が完成した。
大根、人参、厚揚げ、ゆで卵を入れた牛肉の煮込みだ。少し甘味を足してすき焼き風にした。
早めの時間から作ったので、冷ましている間に具材に味が染みていく。それを想像するだけでむふふふふ…と笑みがこぼれる。


帰ってきた息子と3人で味見をして、幸福に浸った。

イメージした物が美味しく作れたことは、この上ない幸せだ。心が満たされるのを感じた。
もし家族の誰かが美味しくないと言って残しても、私は作った過程で満足しているから気にならないかもなと思った。
夫とコミュニケーションを取りながら作れたのも嬉しかった。教えてもらった料理を書き残して、我が家オリジナルのレシピ集を作るのもいいアイデアかもしれない。



料理を作る過程を楽しむ事を心がけたい。




ちょうど料理を作り終わる頃に注文していたオラクルカードが届いた。立春に手元に届いてくれたのだし、今年はカードと仲良くなってみよう。




そんな2021年2月3日の立春の、覚え書き。

読んでくれてありがとう♡ 燃え尽きて死ぬまでの燃費代にします🙏