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2021夢日記 痛みも死もない世界 ji-jyo 8月23日


僕は今年に入ってから毎日、夢日記を書いている。過去のものは月別にマガジンを作成してあります。

昨日の夢はまるでゲームの中の世界に生きているような展開だった。

始まりは一つも整備されていない山道を数人の人達と登っているところからだった。

ちょうど中腹辺りを歩いていた。脇を見下ろせばわずか数十センチ先は真っ逆さまに落ちてしまいそうな崖で、上を見上げてもまだまだ山頂は見えてこないような場所だった。

いつもの夢のように何の目的で山を登ってるのかはわからなかった。ただ黙々と急な斜面を登り続けた。

時折、上の方から小さな石が転がってくる。もしここで大きな岩の塊でも落ちてきたらどこにも逃げ場はないなと思っていたまさにその時、ゴゴゴという音が近づいてくるのが聞こえてきた。

間違いないな。きっと大きな岩が転がって来ているんだろう。どのくらいの大きさかはわからないが飛び越えることが出来ない大きさなら大怪我は免れないだろうし、何なら死んでしまうかもしれないな。

そんなことを考えていると上の方から転がってくる岩が目視できた。
うん。やっぱりどう見ても無理だ。転がってくる岩は明らかに自分の背丈よりも大きい。避けようがない。このまま岩に轢かれるか、崖から飛び降りるしかない。いずれにしても十中八九、死は免れそうにない。

すると前を歩く人たちは何のためらいもなく崖を飛び降りて行った。
不思議なことに誰一人として怯えている様子はない。まるで当たり前のように崖から飛び降りる。不思議な光景だ。どういうことなのだろう。でも、もう考えてる時間は残されていないようだ。僕はみんなにつられるように崖から飛び降りることを選択した。

飛び降りた瞬間はわかってもその後は意識が飛んでしまった。

気が付くと知らない家のベッドの上だった。

体に痛みはない。それどころか傷一つなくまるでただ寝ていただけのようだ。確かに崖から飛び降りたはずなのに。

何だったのだろう。よくわからないままベッドから起き上がりしばらくぼうっとしていると何やら外が騒がしい。

知りもしない家の外に出てみると、今度は大勢の人たちが石をぶつけ合って争いをしていた。

今度はいったい何なんだ。なんで雪合戦のように石合戦なんてしているんだ。でも見るからに遊んでいるわけではなさそうだ。戦っている人たちの目は血走り明らかに相手を殺す気が満々だった。

しばらく傍観していると不思議なことに気が付いた。石をぶつけ合っているのにも関わらず、石が当たった人たちは血も出ていて明らかに怪我をしているのに、誰一人として痛みを感じているようには見えない。

頭に血が上っているから痛みを感じないのか。という理由では理解できないほどの大怪我だ。どう考えてもおかしい。

そんなことを考えていると僕の頭にも拳ほどの石が飛んできた。とっさに避けようと試みたが、運悪く避け切ることは出来ずに被弾してしまった。

が、不思議なことに一つも痛みを感じない。生温かい血が流れているのは見てわかる。でもどういう訳か痛みはない。

何が何だかわからない。僕には戦う理由もなかった。だからただそこに立っているだけだった。次々に飛んでくる大小の石の嵐にもう避けることもやめた僕は次々と石を浴びてやがて意識を失った。

気が付くとまた知らないベッドの上だ。崖から落ちた後と同じようにやっぱり痛みもなく傷ひとつない。

そうか。きっと何があっても痛みもなく死ぬこともないんだ。何かあっても意識が飛ぶだけでまたこのベッドに戻って来れるんだ。
そんな不思議な現状を無理矢理に理解して、家のドアを出ようとしたところで今日は目が覚めた。

相変わらず不思議で変な夢だった。
痛みも死もなかったら人はどうなってしまうのだろう。今ある価値観はずいぶんと変わってしまいそうだ。
この世界で大事にしている物も思いもきっと大事には出来なくなってしまいそうだと感じる朝だった。

さて、明日も夢日記を書いていこう。


【2021 7月夢日記 ~ji-jyo~】


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